首都圏の空を日本の手に取り戻せ!- 横田の管制権、返還で日米大筋合意…民間機に一部開放

 一般には意外に知られていないのは我が国の東京都および周辺8県の空域の航空管制は実質的に在日米軍の管制下にあります。いまだ被占領国と同じです。これは拙著、「自衛隊、そして日本の非常識」でも述べております。

政府は航空自衛隊の航空総隊司令部を横田に移転させ、空自と在日米軍による「共同使用」とすることで合意したそうです。また 対象空域の一部を民間機の飛行ルートに開放することでも合意してており現在、空域の削減幅などを調整中だそうです。

おいおい、戦後60年にしてやっとかい。、という気がしますが、まあ物事が前進することは良いことでしょう。これも外務省の手柄ではなく、


 現状では首都圏上空を飛ぶ航空機は自衛隊機は勿論、民間機も米軍の管理下にあるわけです。民間機が飛行する場合も米空軍の許可や指示を受ける必要があるため、空域を避けた飛行ルートを設定を余儀なくされ、経済的時間的なロスも多いわけです。無論航空燃料=エネルギーの無駄遣いです。

 卑しくも独立国(しかも世界第二の経済大国)が、同盟国とはいえ、外国の軍隊に首都周辺の需要空域を管制をまかせることに、政界。マスメディアから長年にわたって今まで大きな疑問が出ないことが自体が異常でした。

 今回のきっかけを作ったのが、石原都知事の提案です。外務省でも国交省でもありません。つまり、中央官庁が硬直化しているので、都知事が一石を投じたというわけです。
 石原都知事には実際に民間機が航路の変更を余儀なくされていることで具体的に年間、どのくらいの燃料を空費しているのか数字で示して欲しいと思います。そうすればより世論は動くのではないでしょうか。

 鳥取でも宮城でもそうですが(長野はしりませんが)志のある知事がアクションを起こし、国の行政がそれに引きずられているというのが現在の我が国の政治の実体ではないでしょうか。
 我々の世代の官僚でも改革を真剣に考えている人も出てきていますが、いまだ今のかびの生えた官僚主義を残そうとあがいている人も多いようです。

一日も早く、自国の領空は自国が管理できる日がくることを望む次第です。

(2005年7月17日3時5分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20050717i201.htm

この記事へのコメント

らりぱ
2005年07月18日 16:23
国内線(東京便)のパイロットが、国際線(太平洋航路)に乗ることになった時には、それまでに横田の管制官が喋る米語に慣れているので役に立った、という話を聞きました。本当でしょうか?。
 ま、管制権を取り戻すことに比べれば、なんて言うことのない恩恵ですが。
キヨタニ
2005年07月18日 16:32
そこまでは知りませんが、まあ独立国が首都圏の空域を外国の軍隊任せというのは一刻もはやく解消したいですね。

この記事へのトラックバック