大友克洋氏にフランス芸術勲章

 仏政府が大友克洋氏に芸術文化勲章は、芸術や文化の創作活動に実績があった人に贈られる「芸術文化勲章シュバリエ」を授与したそうです。
 
 フランスでは90年代半ばぐらいまでの日本アニメ=エロ&バイオレンスというステレオタイプのイメージが浸透し、不当に差別されてきたことを思うと隔世の感があります(詳しくは拙著「ル・オタク」KKベストセラーズを参照)。
 また日本政府の態度も変わってきました。昔は日本文化の紹介というと、伝統藝能とかやくざの言いがかりみたいな前衛芸術ばかりだったのが、前毎年行われる、アングレームののBDフェステバルでは数年前に日本イヤーがあり、夏目房之介氏の展示や、桂正和氏ら見本の漫画家が招かれ、オープニングセレモニーでは在仏日本大使が挨拶しました。

 個人的には大友さんは巧いと思うんですが、あまり好きな部類ではないですね。まあ好みの問題ですが、完成度は高いが萌えないというところでしょうか。

 マンガ、アニメが正当に評価されるのはうれしい反面、所詮あだ花、サブカルチャーとして踏みつけられて逞しく育ってきた文化が、変に持ち上げられると活力を失うのではないかと不安も感じます。「やはり野に置けレンゲ草」といったところでしょうか。

産経新聞(07/21 23:54)
http://www.sankei.co.jp/news/050721/bun073.htm

この記事へのコメント

2005年07月24日 08:01
いまさら大友克洋ですか、って感じですね。大友克洋はBDの影響を受けて日本の漫画に取り入れた人だから、フランス人には受け入れやすいのかも。大友は、こんな賞取って満足してたらいけないです。アニメ制作止めて、早く新作漫画描け、と言いたいです。
キヨタニ
2005年07月24日 12:21
昔から大友さんのマンガは巧いといもうけど、面白いとは思えなかった。
アニメに関しては、彼が関わるとステイタスが上がる、まあクオリティもあがるんだが、見ようとは思わない。
 これは個人的な趣味ですが。

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