攻撃ヘリの代わりにターボプロップの軽攻撃機、という選択。その1

 陸自は攻撃ヘリの代わりにターボプロップ軽攻撃機、例えばエンブラエルのスーパーツカノなどの導入を検討すべし、と思っています。
 随分突飛な考えだと思われるかも知れません。
 ですが、それなりに色々とメリットがあります。

 最近のターボプロップ式軽攻撃機の代表格であるスーパーツカノを見てみましょう。

 ターボプロップ方式のベストセラー練習機EMB-312ツカノをベースに、アマゾン地域の国境哨戒や対地攻撃機として開発されたものです。  
 機体のサイズは全幅11.14メートル、全長11.42メートル、全高3.90メートルで、第二次大戦末期の戦闘よりも一回り小振りです。

 エンジンはツカノの599Kw(814馬力)から1193kW(1621馬力、P&W社PT6A-68)と、約二倍にパワーアップされており、充分な推力を確保しております。
 このため固有武装である主翼内の12.7ミリ機銃2丁(装弾数各200発)のほか、1.5トンの兵装が搭載可能で、5箇所のハードポイントに20ミリ機関砲のボッド、AAM-1など短距離用空対空ミサイル、レーザー誘導爆弾など各種爆弾、ロケット弾ポッド、増槽などを搭載できます。

 最大速度はクリーンで、時速529キロ、機外搭載品携行状態で453キロとなっております。
また座席はゼロゼロ(速度ゼロ、高度ゼロで使用可能)射出シートを採用しています。このため被弾時の生存性も高くなっています。

 グラスコックピットと先進的なアビオニクス、火器管制装置、ナイトビジョンを採用しているため、夜間も含めてかなりの空戦能力も対地攻撃能力を有しています。
 つまりジェット戦闘機に準ずる装備を有していると言えます。


画像

この記事へのコメント

おはぎ
2008年11月17日 13:50
面白いアイデアだと思います。
 1機お幾らでしょうか?
2008年11月17日 15:51
概ね20億円前後です。
COIN
2008年11月17日 17:40
LR-1,2が運用できるところなら配備に問題はないでしょうしね。
ただ、生粋の攻撃ヘリはともかくガンシップヘリの有用性はあると思うので混在はあっても良いと思います。
土門見人
2008年11月17日 20:17
私は、対ゲリラ戦用に、ガンシップが欲しいですね。
Su-31U
2008年11月17日 23:43
ターボプロップならVTOL機の護衛にも使えそうですね。
スホーイ&ミグ
2008年11月18日 06:45
ヘリコプターは空中でホバリング(一時停止)出来ますが、ターボプロップ軽攻撃機は出来ません。でも自分も自衛隊が軽攻撃機を持つことに賛成。国産機育成の意味で、日本企業に発注してもいいかもしれませんね。個人的には、日本の航空産業を全て三菱重工業に集約したほうが良いと思います。そうすればボーイング、エアバス、ボンバルディア、エンブラエルに対抗できると思うからです。官僚の天下り先が減るという痛みが出ますが、納税者のため、日本の未来のため、関係者全員で大いに議論してほしいものです。
2008年11月18日 18:03
財務省がそんなもの了承するわけないだろ
通りすがりの人
2008年11月18日 18:28
面白い考えだとは思いますが・・・。
こんな軽飛行機が1機20億は高すぎる。

更に、対戦車ロケットや自動小銃程度の武装しか持たないゲリラや武装民兵程度ならともかく、まともな対空兵器を持った相手と戦って生き残れるとは思えない。
ヘリよりも高い高度を直線的に、しかもジェット機よりはるかに鈍足で飛ぶこの手の機体は正規の野戦対空システムにとってはただの的でしょう。

補給ポイントもヘリと違ってまともな滑走路が必要になるし、予想される損失率の高さを考えるとヘリよりお得な装備には見えませんね。
ひゅうが級に搭載して洋上偵察や海賊相手の対水上攻撃、他艦(米空母等)への連絡程度なら使い道があるかも。
2008年11月18日 23:12
>概ね20億円前後です。
済みません間違いました。12億円ぐらいです。無論装備などによって変わってきます。ネットワーク化すれば結構値段は上がるでしょう。それでも攻撃ヘリよりは安いですが。
何か
2008年11月19日 22:55
固定翼の攻撃機と回転翼の攻撃機では要求される役割が異なるのではないでしょうか?

陸上自衛隊が自前で対地支援をする為の固定翼機を導入するという発想は考えるに値すると思います。
ころころ
2008年11月20日 03:17
この機体はかっこ悪いのでいりません。
疾風とか流星とかのレプリカとかで、作ってほしいものです。
きるすてん
2008年11月20日 15:17
私はカッコイイと思います。ムスタングを一回り小さくしたみたいな感じがしますね。
旧日本軍機であれば紫電改のレプリカなんてのはどうでしょう?
しょうたく
2008年11月24日 12:27
回転翼と固定翼を同じ土俵で比較なんてあり縁だろう。ちょっとした軍事オタクなら対応できる任務の違いに気がつくぞ。ましてプロペラの攻撃機なんて携帯SAMの鴨ジャン。12億の鴨か高い買い物だな。
よのりん
2008年12月02日 19:48
陸自は回転翼、空自は固定翼という守備範囲だったと思いますが。
パイロットの養成はどちらがするのでしょうか。陸自では滑走路 保守整備など運用上の問題もあると思いますが。
2008年12月02日 22:32
陸自でも固定翼機は運用しています。
対地支援という性格上陸自が運用した方が、あれこれ便利でしょうが、搭載する武装(例えば精密誘導爆弾)の種類、おっしゃるような滑走路などの問題などもありますので、空自で運用する方がいいかも知れません。
あらあら
2008年12月03日 22:14
キヨタニさん、現状で最高クラスの性能を持つCOIN機であるプカラが、島嶼戦(フォークランド)やゲリラ戦(スリランカ)で全滅してしまった事例がありますから、敵ゲリラや特殊部隊が携行対空ミサイルを持っていたら通用しないと思うんです。
2008年12月04日 14:09
>現状で最高クラスの性能を持つCOIN機であるプカラ

そうですか。何を信じるかは個人の自由ですから。どうぞご自身の信じるものを信じてください。
おやおや
2008年12月04日 23:40
>何を信じるかは個人の自由ですから。どうぞご自身の信じるものを信じてください。

「攻撃ヘリの代わりにCOIN機が有効」なんて与太話を信じるのも個人の自由ですもんね。
おやおや
2008年12月04日 23:55
失礼、本題を忘れてました。

で、清谷さんはあらあら氏の指摘する「(最高クラスかどうかはともかく)COIN機が清谷さんの想定する状況でダメダメだった現実」をどうお考えですか?
というか、あらあら氏の指摘もその点に対するコメントを貰いたかったんだと思いますけどね。
「プカラではなくスーパーツカノだったら結果は逆だった」なんて主張に説得力を持たせることでも出来ない限り、清谷さんの言ってることは「お笑い種」でしかありませんよ。
ふもっふ
2008年12月05日 01:13
「自分の信じたいものしか信じない」のは貴方の方ではないですか?キヨタニさん。
とおりすがり
2008年12月05日 13:49
携帯SAM持ってる相手には、双発で防弾装甲まで完備してるプカラで駄目だったのに、単発で装甲の無いツカノが通用するわけがないです。
レン
2009年02月01日 08:41
たとえ数を揃えられても安物買いの銭失い以外の何物でもないですね。
ああ、それと人命も失われますか。
お金と引き換えに人命を大量消耗して得られる勝利(勝てるかどうかさえ怪しいが)…
それに何の意味があるんでしょうね?
アルバトロス
2012年03月17日 00:11
相手を説得もせず「信じたいものを信じてください」なんて、批評家として失格だと思うのですが・・・
あなたの評論家としての人生、大丈夫なんですか?
2012年03月17日 01:27
すべての人間を説得することが可能と考えていいらっしゃなるならば、随分と理想主義ですね。

ぼくはそう考えません。特に特異なイデオロギーや信仰を持っている人間相手ならば尚更です。例えば君が代、日の丸を拒否するセンセイ方を説得するのは無理です。

それにぼくにはあなたを説得する義務もありません。またあなたにブログを読んでいただかなくとも結構です。
アクセスを禁止されたにもかかわらずコメントを続けるのは社会通例としても問題があります。

人の心配よりも、執拗に自分に対する関係を強要するご自身の人生を心配なさるべきでしょう。
2013年10月05日 19:45
>1.115.193.147
あなたのような匿名で単なる誹謗中傷しかできない人間はクズですね。
自称自衛官というのも嘘でしょう。ネットの虚構ににげず、現実を見てはどうでしょ
$
2015年06月08日 21:19
週刊オブイェクトさん
個人を誹謗中傷する前に
小林よしのり氏と高山正之氏といっしょに
国内外の国防事情を勉強しなさい。
週刊オブイェクトさんと小林氏と高山氏の
主張は戦前の軍部と戦後の自衛隊はなんでも、
正しいから疑うなと言ってる等しいです。
だから、週刊オブイェクトさん国内外の国防事情を小林よしのり氏と高山正之氏と手的に勉強して出直して来なさい。

この記事へのトラックバック

  • ターボプロップの軽攻撃機では攻撃ヘリの代わりにはなれない理由

    Excerpt: 久しぶりにキヨさんのブログを見に行くと、「陸上自衛隊は攻撃ヘリの代わりにターボプロップの軽攻撃機を採用しろ」という記事が二つもあり、果たしてこれは釣りか何かかと思いましたが、どうやら本気らしいのです。.. Weblog: 週刊オブイェクト racked: 2008-11-24 03:03