10式戦車は必要か その2
ぼくは新戦車の導入には反対です。
現在の予算状況で、優先順位の低い新型戦車に多額の投資をする余裕は防衛予算にありません。
例えば既存の本年度の10式戦車を調達する予算で、既存の戦車をネットワーク能力など最低限の近代化機能を付加するだけなら100~150輛分ぐらいは可能ででしょう。現在の戦車でもっとも必要なのはネットワーク機能です。
同じ額ならば4~5年間で現大綱の戦車すべてをネットワーク化できることになります。機動戦闘車が300輛となり、MBTが300輛に減らされるのであれば、僅か2年でネットワーク化は完了します。
対して10式を調達するならばネットワーク化の完成には15~20年ぐらいはかかるでしょう。
果たしてどちらが抑止力として有効でしょうか。
それともその間「抑止力」は必要ないのでしょうか。
「脅威」は10式が行き渡るまで待ってくれるのでしょうか。
しかも防衛省は既存の戦車もネットワーク化するといっていますから、10式の調達費に加えて既存の戦車の改修費も必要となります。
例えばゲリラコマンドウに対抗するならば、数個中隊程度の90式にネットワーク化けに加えて、重装甲化など他国の3.5世代戦車に準ずるを近代化を施せば当面用は足りるでしょう。
防衛省はかつて、既存の90式などは車内が狭すぎてネットワーク化などが出来ない、故に新戦車が必要である、と述べていました。ところが現在では記者クラブで配布している資料などでも既存戦車を近代化すると述べています。
つまり防衛省は嘘をついて10式戦車を開発したことになります。
だいたいT-72だってネットワーク化できているわけですから、10式より車内の広い90式でできないはずはないわけです。実際10式のネットワーク化のテストベッドには90式が使用されています。
とりあえず、既存戦車のネットワーク化や、車長用サイトの更新など、最低限の近代化を優先し、その他の改修に関しては、例えば主砲の換装や装甲の強化は段階的に行えばいいでしょう。例えばブロック1でネットワーク化を付加、ブロック2で増加装甲を付加し、主砲を換装するなどです。
すべての戦車をフルに近代化する必要はないでしょう。
是非政治家のセンセイ方にはこのような所を国会で突っ込んで議論して欲しいものです。
新型戦車の調達よりも、部隊のネットワーク化、夜戦能力の強化、水陸両用部隊の編成、ヘリ調達、精密誘導弾の導入の増加など投資すべき分野は多々あります。
近年他国の軍隊ではビデオカメラ、サーマルイメージャー、レーザー・レンジファインダー、レーザー・デジネーター、レーダー、コンピューターなどを組み合わせたISTARアセットの導入が進んでいます。
偵察部隊や前方航空統制官、砲兵の前方観測チームにとどまらず歩兵部隊やUAVなどにも導入されていますが、自衛隊では導入が遅れています。
また砲兵にしても155ミリ砲は射程40キロが当たり前、精密誘導弾の導入も進んでます。またこのような長射程砲や精密誘導弾の運用にはISTARアセットが必要不可欠です。
また夜間戦闘能力の向上も必要です。サーマルイメージャーやナイトビジョンは戦車だけではなく、随伴する歩兵部隊にも必要です。そうでないと連携した動きがとれません。
この分野ではすでに人民解放軍の方が陸自よりも進んでいます。すべての部隊に行き渡っているわけではありませんが、一部の部隊では自衛隊が導入していない新装備を導入しています。
いくら新型戦車があってもこれらの装備がなければ、戦車は敵を発見できません。対して敵はこちらの戦車を遙か彼方から探知し、精密誘導兵器で攻撃できます。
つまり、自衛隊は一方的に虐殺されます。
湾岸戦争では第2世代の戦車と第3世代の戦車が戦えば一方的な虐殺になることが証明されました。ですが、それでも陸自は旧式な74式に第3世代に準じる近代化を行いませんした。
また90式にしても3.5世代の戦車に相当する近代化を行いませんでした。
10式が揃うまで脅威はないし、抑止力も必要ないと公言しているようなものです。
しかも戦車に随伴する73式APCも89式ICVも殆ど近代化らしい近代化が行われておらず、現代の戦場での能力不足は明らかです。少なくともこれらの車輛のネットワーク化、生存性の向上は必要ですが、そのような予算措置は現在の所発表されていません。これで10式と連携して作戦行動がとれるのでしょうか。
ましてや随伴する装甲車の絶対数も足りません。非装甲の高機動車で戦車に随伴するのでしょうか。
更には施設科にも戦闘工兵用の装甲車輛は勿論、装備がたりません。工兵の支援がなくとも日本の戦車は戦えるのでしょうか。
新型戦車を買えば国が守れるというものでもないでしょう。
例えば現在の戦闘機の戦闘は戦闘機同士が戦うだけでなく、早期警戒機や電子戦機、人工衛星や空中給油機、その他のシステムとネットワークを組んで戦います。戦闘機だけがあれば戦いに勝てるわけではありません。
戦車も同じことです。
たとえばの話、スキヤキをつくるから材料とガスボンベを買ってきてとお金を渡されたとしましょう。スキヤキの主役は肉じゃ!とばかりにそのお金で全部肉を買ってしまえばスキヤキにはなりません。
材料だけではなく、コンロのガスが充分で無くてもこれまたスキヤキはできません。それと同じことです。
リソースの上限は決まっており、その中でやりくりするしかないわけです。
自衛隊の装備調達は現実感が薄い。それは法的な規制が多くて実質的に戦争ができないからです。
平成に入ってから東宝怪獣映画でモスラの幼虫が護衛艦を潰したら、東宝が海幕から出入り禁止になり、ゴジラが戦車を踏みつぶしたら陸幕から出入り禁止になったそうです。
それで映画で自衛隊をつかえず、一時期Gホースとかいう架空の組織を登場させたりしていたそうです。
自衛官は死なない、というのが自衛隊のタテマエであり、フィクションといえども自衛官が死ぬのは許せない。だから映画といえでも自衛官が死ぬのは許せない、ということです(昭和の自衛隊はそんなことはいっていませんでしたが)。
こういうメンタリティの人達が部隊の編成を考え、10式戦車を含めた装備の研究開発や調達を行っているわけです。装備調達の合理性を疑われても仕方ないでしょう。
防衛予算には限りがあります。特に近年、そして今後装備調達費の捻出は難しくなってきます。
つまり今までのような野放図な調達は出来なくなりつつあります。
本ブログのコメント欄についてですが、最近相応しくないコメントが多く、建設的な議論ができないとの苦情がきています。基本的に削除やアクセス禁止はしたくないので、今後ブログ管理者としては問題コメントは隔離用のエントリーに転送するような方策を考えております。
今後実験的にあれこれ試してみようと思っております。悪しからずご了承下さい。
財務省資料「平成22年度日本の財政と防衛力整備」 を読む その1
https://kiyotani.seesaa.net/article/201008article_10.html
財務省資料平成22年度「日本の財政と防衛力整備」 を読む その2
https://kiyotani.seesaa.net/article/201008article_11.html
財務省資料平成22年度「日本の財政と防衛力整備」 を読む その3
https://kiyotani.seesaa.net/article/201008article_12.html
財務省資料平成22年度「日本の財政と防衛力整備」 を読む その4
https://kiyotani.seesaa.net/article/201008article_14.html
財務省資料平成22年度「日本の財政と防衛力整備」 を読む その5
https://kiyotani.seesaa.net/article/201008article_15.html
財務省資料平成22年度「日本の財政と防衛力整備」 を読む その6
https://kiyotani.seesaa.net/article/201008article_16.html
財務省資料平成22年度「日本の財政と防衛力整備」 を読む その7
https://kiyotani.seesaa.net/article/201008article_17.html
現在の予算状況で、優先順位の低い新型戦車に多額の投資をする余裕は防衛予算にありません。
例えば既存の本年度の10式戦車を調達する予算で、既存の戦車をネットワーク能力など最低限の近代化機能を付加するだけなら100~150輛分ぐらいは可能ででしょう。現在の戦車でもっとも必要なのはネットワーク機能です。
同じ額ならば4~5年間で現大綱の戦車すべてをネットワーク化できることになります。機動戦闘車が300輛となり、MBTが300輛に減らされるのであれば、僅か2年でネットワーク化は完了します。
対して10式を調達するならばネットワーク化の完成には15~20年ぐらいはかかるでしょう。
果たしてどちらが抑止力として有効でしょうか。
それともその間「抑止力」は必要ないのでしょうか。
「脅威」は10式が行き渡るまで待ってくれるのでしょうか。
しかも防衛省は既存の戦車もネットワーク化するといっていますから、10式の調達費に加えて既存の戦車の改修費も必要となります。
例えばゲリラコマンドウに対抗するならば、数個中隊程度の90式にネットワーク化けに加えて、重装甲化など他国の3.5世代戦車に準ずるを近代化を施せば当面用は足りるでしょう。
防衛省はかつて、既存の90式などは車内が狭すぎてネットワーク化などが出来ない、故に新戦車が必要である、と述べていました。ところが現在では記者クラブで配布している資料などでも既存戦車を近代化すると述べています。
つまり防衛省は嘘をついて10式戦車を開発したことになります。
だいたいT-72だってネットワーク化できているわけですから、10式より車内の広い90式でできないはずはないわけです。実際10式のネットワーク化のテストベッドには90式が使用されています。
とりあえず、既存戦車のネットワーク化や、車長用サイトの更新など、最低限の近代化を優先し、その他の改修に関しては、例えば主砲の換装や装甲の強化は段階的に行えばいいでしょう。例えばブロック1でネットワーク化を付加、ブロック2で増加装甲を付加し、主砲を換装するなどです。
すべての戦車をフルに近代化する必要はないでしょう。
是非政治家のセンセイ方にはこのような所を国会で突っ込んで議論して欲しいものです。
新型戦車の調達よりも、部隊のネットワーク化、夜戦能力の強化、水陸両用部隊の編成、ヘリ調達、精密誘導弾の導入の増加など投資すべき分野は多々あります。
近年他国の軍隊ではビデオカメラ、サーマルイメージャー、レーザー・レンジファインダー、レーザー・デジネーター、レーダー、コンピューターなどを組み合わせたISTARアセットの導入が進んでいます。
偵察部隊や前方航空統制官、砲兵の前方観測チームにとどまらず歩兵部隊やUAVなどにも導入されていますが、自衛隊では導入が遅れています。
また砲兵にしても155ミリ砲は射程40キロが当たり前、精密誘導弾の導入も進んでます。またこのような長射程砲や精密誘導弾の運用にはISTARアセットが必要不可欠です。
また夜間戦闘能力の向上も必要です。サーマルイメージャーやナイトビジョンは戦車だけではなく、随伴する歩兵部隊にも必要です。そうでないと連携した動きがとれません。
この分野ではすでに人民解放軍の方が陸自よりも進んでいます。すべての部隊に行き渡っているわけではありませんが、一部の部隊では自衛隊が導入していない新装備を導入しています。
いくら新型戦車があってもこれらの装備がなければ、戦車は敵を発見できません。対して敵はこちらの戦車を遙か彼方から探知し、精密誘導兵器で攻撃できます。
つまり、自衛隊は一方的に虐殺されます。
湾岸戦争では第2世代の戦車と第3世代の戦車が戦えば一方的な虐殺になることが証明されました。ですが、それでも陸自は旧式な74式に第3世代に準じる近代化を行いませんした。
また90式にしても3.5世代の戦車に相当する近代化を行いませんでした。
10式が揃うまで脅威はないし、抑止力も必要ないと公言しているようなものです。
しかも戦車に随伴する73式APCも89式ICVも殆ど近代化らしい近代化が行われておらず、現代の戦場での能力不足は明らかです。少なくともこれらの車輛のネットワーク化、生存性の向上は必要ですが、そのような予算措置は現在の所発表されていません。これで10式と連携して作戦行動がとれるのでしょうか。
ましてや随伴する装甲車の絶対数も足りません。非装甲の高機動車で戦車に随伴するのでしょうか。
更には施設科にも戦闘工兵用の装甲車輛は勿論、装備がたりません。工兵の支援がなくとも日本の戦車は戦えるのでしょうか。
新型戦車を買えば国が守れるというものでもないでしょう。
例えば現在の戦闘機の戦闘は戦闘機同士が戦うだけでなく、早期警戒機や電子戦機、人工衛星や空中給油機、その他のシステムとネットワークを組んで戦います。戦闘機だけがあれば戦いに勝てるわけではありません。
戦車も同じことです。
たとえばの話、スキヤキをつくるから材料とガスボンベを買ってきてとお金を渡されたとしましょう。スキヤキの主役は肉じゃ!とばかりにそのお金で全部肉を買ってしまえばスキヤキにはなりません。
材料だけではなく、コンロのガスが充分で無くてもこれまたスキヤキはできません。それと同じことです。
リソースの上限は決まっており、その中でやりくりするしかないわけです。
自衛隊の装備調達は現実感が薄い。それは法的な規制が多くて実質的に戦争ができないからです。
平成に入ってから東宝怪獣映画でモスラの幼虫が護衛艦を潰したら、東宝が海幕から出入り禁止になり、ゴジラが戦車を踏みつぶしたら陸幕から出入り禁止になったそうです。
それで映画で自衛隊をつかえず、一時期Gホースとかいう架空の組織を登場させたりしていたそうです。
自衛官は死なない、というのが自衛隊のタテマエであり、フィクションといえども自衛官が死ぬのは許せない。だから映画といえでも自衛官が死ぬのは許せない、ということです(昭和の自衛隊はそんなことはいっていませんでしたが)。
こういうメンタリティの人達が部隊の編成を考え、10式戦車を含めた装備の研究開発や調達を行っているわけです。装備調達の合理性を疑われても仕方ないでしょう。
防衛予算には限りがあります。特に近年、そして今後装備調達費の捻出は難しくなってきます。
つまり今までのような野放図な調達は出来なくなりつつあります。
本ブログのコメント欄についてですが、最近相応しくないコメントが多く、建設的な議論ができないとの苦情がきています。基本的に削除やアクセス禁止はしたくないので、今後ブログ管理者としては問題コメントは隔離用のエントリーに転送するような方策を考えております。
今後実験的にあれこれ試してみようと思っております。悪しからずご了承下さい。
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財務省資料平成22年度「日本の財政と防衛力整備」 を読む その2
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防衛破綻―「ガラパゴス化」する自衛隊装備 (中公新書ラクレ)
中央公論新社
清谷 信一
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この記事へのコメント
キヨタニ氏の提言には賛同する部分もありますが
人民解放軍が誘導砲弾やレイブンのような歩兵用UAVを配備して
JGVS-V8を凌駕する個人用暗視装置を保有しているというのはさすがに現実的ではないと思いますよ・・・
それに個人用サーマルは米軍でもAN/PSQ-20でようやく部隊実験が始まったばかりで
価格に関してはPVS-14の倍の約100万円に到達しており人民解放軍の技術や予算ではとても配備できないと思いますが
またUAVの導入に関しても自衛隊より進んでいます。
また、イスラエルや欧州、南アフリカなどから先端のコンポーネントを輸入し、自国製兵器に組み込んでいます。
陸自の兵器は長射程を売りものにしているものがありますが、敵を探知し、その位置を特定なければ宝の持ち腐れです。
設計段階からの組み込みを想定した10式と、当初は想定になかった90式では単純に外見上のサイズの大小、見かけのスペースの多寡で簡単に判断はできないと思うのですが・・・。
あと、90式や74式の改修に関して、それが10式導入以上にコストパフォーマンス的に有利であるという証明はできるのでしょうか?
出来なければ、机上の空論でしか無いと思うのですが?
それと、キヨタニ先生の仰っているのは74式を近代化するという話ではなく、防衛省が90式戦車の近代化改修をするつもりだという話です。その事に関してキヨタニ先生はご自身の見解を述べておられるわけです。
退役間際の74式を近代化改修せよとは言っていませんね。
すみません、ここの意味が全く解りません。
機動戦闘車は2年で300両調達されるのでしょうか?
それか300両の90式だけ改修してあとはそのままですか?
まさか74式をネットワーク化してもまともな戦力になりませんし…
「2年でネットワーク化」が完了して機動戦闘車が開発されるのはまだまだ先の話ですがその間は何を調達するのでしょうか?
現生産分の90式と残りを74式で合わせて600両と言う話ですね。
しかし、それでは…
・現在攻防性能が根本的に不足していて、車体寿命も近い74式に改修を施すことが必要となる
・74式を使用せず10式も生産しない場合は90式ネットワーク改修型を新造する必要がある。
・機動戦闘車はまだまだ開発中
ということで最悪74式を敵3.5世代戦車と戦わせることを長期間甘受するという状況になってしまいます(90式がこのまま富士/北海道専用だと)
結局のところ74式を使用しない場合はどれも15~20年掛かってしまうのではないでしょうか?
私は90式ネットワーク改修計画を知らなかったので、先生がお書きになって少し安心したくらいです。
恐らく今後は10式+90式ネットワークの態勢から90式の退役に合わせて機動戦闘車が補完されるのではないでしょうか。
>例えばゲリラコマンドウに対抗するならば、数個中隊程度の90式~
これはゲリラコマンドウ活動の兆候が察知されてから富士または北海道から運んでくるのでしょうか?
>すべての戦車をフルに近代化する必要はないでしょう
結局のところ、74式を残す(改修)べきか残さざるべきかをはっきりさせて下さい。
>それでも陸自は旧式な74式に第3世代に準じる近代化を行いませんした。
第3世代と言いますと120mmAPFSDSの正面防御が水準だと思いますが現実的にそこまでの性能を74式に持たせられるとお考えでしょうか?
>ましてや随伴する装甲車の絶対数も足りません。非装甲の高機動車で戦車に随伴するのでしょうか。
7師団(2師団も?)以外では普通科が戦車に随伴するのではなく普通科に戦車が随伴します。
この違いはキヨタニ先生ならばわかると思います。
>平成に入ってから東宝怪獣映画で~
亡国のイージスは海自が協力してますが…
(護衛艦があっさり沈む上に大規模化学テロを画策)
>こういうメンタリティの人達
広報と装備部は同一のメンタリティの方たちなんでしょうか?
言葉の持つインパクトを狙ってあえて「不要」としているのであればこれ以上は言う必要は無いと思いますが、74式がろくな近代化改修もされていない現状であればこれはこれで置き換えは進める必要があるでしょう。
ネットワーク化は戦力利用の効率化を図るものであって、個々の火力/防御力を向上させるものではありませんので、90式はともかく74式をネットワーク化してもその効果はさほど高くないと思います。
ところで清谷さんが考える陸自の最優先課題って何でしょう?
>平成に入ってから東宝怪獣映画で
陸自が戦車も含めて吹っ飛ばされる「ガメラ 大怪獣空中決戦」「ガメラ2 レギオン襲来」、一個小隊が養分にされてしまう「ガメラ3 邪神<イリス>覚醒」をディスるとはなかなかいい度胸をしていますね、清谷さん。
>Gホース
「Gフォース」です。好きな人によってはキレちゃうから間違えんなさんな。ついでに言うと
・Gフォースは国連の組織で、映画内で戦っていた人員・装備は自衛隊からの出向という設定がある
・Gフォースが出てくる「ゴジラVSメカゴジラ」から「ゴジラVSデストロイア」までの作品と前述の平成ガメラは同時期に製作されている
という事実があるため「自衛隊が起って云々」というのは極めて怪しいですね。そのネタを使わないことをお勧めします。
新型戦車といえども軍事力を構成する一要素に過ぎないというのに。
ああ、それと財政難というのはわが日本国自衛隊の装備調達の叩き記事を書く時、実に便利な錦の御旗ですねw
第一30年以上も前の戦車を改修して何年使えるのですか?
74は足回りがもう限界でガタガタになっていますし防御力も心もとないです。
仮に改修するとしたら足回りを全て取り替えて、増加装甲を付けて、重くなるからエンジンも取り替えて、主砲も120ミリに換えて、C4Iは内部に搭載できないから外付けして、古い電子機器を全て取り替える・・・と現代で戦うにはこれぐらいの改修か必要でしょう。上の方も同じことをコメントしていますが10式戦車と同等かそれ以上の費用が必要になると思いますが?
結論からすれば予算の無駄です、だったら退役させて新戦車を調達するほうが、いいと思いますが?
あとお聞きしたいのが何を根拠として「戦車は300両くらいでいい」と思っているのですか?
あと何故300両も必要なのですか? ここがいまいち分からなかったので教えて下さい。
10式戦車・試作車を2度にわたり目撃、撮影した、一回の『対G・怪獣防衛愛好家(?)』としてですが…今回、見逃しならぬ記述がありましたので、ここにコメントさせて頂きます。
>平成に入ってから東宝怪獣映画でモスラの幼虫が護衛艦を潰したら、東宝が海幕から出入り禁止になり、ゴジラが戦車を踏みつぶしたら陸幕から出入り禁止になったそうです。
その手の話は無いですね、海自が東宝1989『ゴジラvsビオランテ』で、ゴジラに護衛艦(ひえい&はつゆき)を撃沈された件で、「護衛艦は、あんな簡単にやられない」と言ったのは有りますが、それで幕僚監部出入り禁止なんてありませんよ?。
>それで映画で自衛隊をつかえず、一時期Gホースとかいう架空の組織を登場させたりしていたそうです
申し訳ありませんが、<国際連合・ゴジラ対策センター・UN-GCC>の『対G国連軍・G-FORCE(以下、GF)』の事でしょうか?。
kajya様が記載されている様に、GFは、筑波総司令部付部隊以外は、自衛隊から臨時参加・編入される部隊、G対に協力する国家から、戦闘機等の提供があります。
又、当時は作品の劇中設定の都合上もあり、自衛隊の協力が無かっただけです。
その点に関しては、もちろん、「現実を見て」訂正するのでしょうか?。
10式に関しては、「いい加減、74式戦車を休ませてやってくれ」と言うべき時が来た様です。又、清谷様は、74式改修を提言していますが、どの様な74式改を想定しているのでしょうか?。
かなりの愚文ですが、<国連Gフォース>の件に関する訂正。
想定する「74式戦車改修案」を出来れば、一度(出来れば再度)お聞かせ願いたいのですが。
失礼しました。
売国政策の方が無駄と言う事に気付いてください。
10式戦車が無駄なのではなく、
日本に対する脅威や必要な防衛力の要求値に比して、
日本の防衛予算は足りないのが現状なのです。
清谷さんが批判すべきなのは10式戦車ではなく、
まともな政治をせず、誤った政策や予算配分をしてきた、
自公連立政権と民主党政権なのです。
それにしても、別に自衛隊は映画に出演する必要無いですよね。
戦国自衛隊なんかは面白かったですが、あれも、リメーク版では、90式の側面から、カールグスタフだったと思いますが、一発で砲塔吹っ飛んでました。
やられ方としては、ゴジラに蹂躙された方が、戦国時代の雑兵にやられるよりは、随分マシなのでしょうが(笑
それにしても、74延命論は、絶滅間近のようで、淋しい限りですな。
ネットワーク化が重要であるならば、プラットホームは、既存の車体でも構わないし、むしろ一遍に導入しないと、ITの進歩速度と齟齬を来たすでしょう。
兵器の世界では、10年経っても最新鋭でしょうが、IT業界では骨董品であり、10年前のソフトもハードも、サポートが切れた製品が大半だと思います。
74式戦車や73式,96式装甲車でいいから、先ずは、ネットワーク化された部隊を増やす事を重視しても良いのではないでしょうか。
よく自衛隊はまだ使えるものも、もう使えませんという場合があるものですから。
ようは戦車に何を求めるかです。
しかし、自衛隊としては、何故か40t台半ばに強い執着があるようです。
某所で、元陸自の方が言うには、本土でも大半の道路・橋梁とも、通行して問題ないとの事でしたがね。
74式でも、ネットワークに繋ぐだけなら、10式に遜色無い改造が可能(になる)でしょう。
ITモノは、軽薄短小化が急ですしね。
ただ、ITが戦闘の要になるなら、随分と人件費なんかが嵩んで来るのではないでしょうか。
目に見えないソフトの開発に金を使ったり、サポート出来る人材を維持したり、アナログな目に見える装備とは違った感じですね。
一方で、北朝鮮やテログループなんかは、指揮系統が壊滅しても戦闘可能な組織だそうですし、ローテクでも思想を固めた、泥臭い人間の集団と、ハイテクでスマート化した軍隊と、二極化するんでしょうか。
清谷様、国連Gフォースに関する訂正が未だの様ですが?。
歩兵様
>ゴジラ相手に、軍隊相手の装備は無力でしょうに。
それにしても、別に自衛隊は映画に出演する必要無いですよね
例え無力でも、防衛の本分を無条件で発揮出来るかと思いますよ?。
映画であっても、大事な広報活動の一環である事を忘れてはいけません。
映画で言うならば、『宣戦布告』、『亡国のイージス』、『ミッドナイトイーグル』も忘れないで頂きたい。
こちらの方は、時の条件が良かったからこそ出来た作品です(それでも、一定の政治的配慮があります)。
かつてのアニメ『198X年』等は、制作当時から非難の対象でしたから。
所で、「74式改で十分」発言が続きますが、どの様な74式<改>を想定しているのでしょうか?。
こちらに関しても、是非、お聞かせ頂きたいものです。
「現実を見る」為にも。
あんな骨董品が、21世紀の戦場で、自衛隊や日本国民が満足できるような活躍ができるとは思えません。
骨董品はさっさと退役させ、自衛隊や日本国民の要求を満たせるであろう、
10式戦車に更新するべきです。
では74式はC4Iの追加のみでは費用がいくら程掛かりまた何年位まだ使えるのでしょうか?
新車のカローラを購入した方がむしろ経済的だと思いますよ。
のでは?消費電力も増えるし、もし74式を
改良するとしてそのようなスペースはあるの
だろうか、
いや、21世紀とい言いましょうか、現日本国で特攻的な作戦は不味いでしょ。
映画の為の自衛隊でなく、自衛隊広報の為の映画でも無い筈です。
それぞれ、独立した視点で創られて然るべきでしょうね。
ご指摘の作品、不覚にも観ておりませんが、機会があれば、じっくり楽しませて貰いたいですね。
74式改に関しては、ハイローで言えば、ローを鍛えるものです。
先日の90式の事故もですが、自動装填装置で装填手を廃止する事には、まだまだリスクがあるのです。
74式の価値として、旧式である事自体、そもそもありますね。
そして、現に数がある事、習熟した人材がある事、本土で運用するに重過ぎるとされない事、いずれも捨て難い利点です。
アメリカ軍初め、先進各国とも、IT軍事力整備に血道をあげておりますが、ある程度の規模でやらないと、ネットワークの利点はさほど享受出来ないでしょう。
インターネットだって、前からあったのに、民間で利用するようになるまで、情報革命とか騒がれ無かったですしね。
ネットワークみたいな進歩の早いものを、自衛隊式の五月雨調達で、ハイから揃えて行って、メリットが出る規模になる頃には、技術的に遅れてしまうでしょう。
おまけに、自衛隊の情報管理は甘いような気がしますね。
結局、人を信用出来ないと、ネットワークもリスクになるのです。
チハ改で突撃命じられるのと変わりない気が・・・
戦闘行為を簡単にいうと「敵の攻撃を防ぎつつその防御を破ること」になると思うが、ネットワーク化はその効率を上げる手段にすぎません。
相手の装甲の抜けない砲、相手の砲弾を防げない装甲ではどうにもならない。
>歩兵様
現状の予算規模でローに予算を注いだら十数年後には一斉に陳腐化するかと。一部づつでも新陳代謝させていくことが王道では。
なのに今さら、74式を改修して、無駄に予算を使うのですか?
>例えば既存の本年度の10式戦車を調達する予算で、既存の戦車をネットワーク能力など最低限の近代化機能を付加するだけなら100~150輛分ぐらいは可能ででしょう
…可能「でしょう」って…脳内妄想ですか。そもそも、初年度の予算なんて量産効果ナシなので、初年度の10式のコストを見て何だかんだと言うのは…
>同じ額ならば4~5年間で現大綱の戦車すべてをネットワーク化できることになります
…「なります」って…そりゃあ、机上の空論では出来るでしょうね。が、お金さえあればササっとネットワーク化が進むのかと言えば、そんなはずはありません。既存の兵器の改修にかかる時間はバカになりませんよ。
>対して10式を調達するならばネットワーク化の完成には15~20年ぐらいはかかるでしょう
…「でしょう」…脳内妄想ですか?ソースプリーズ
>「脅威」は10式が行き渡るまで待ってくれるのでしょうか
…「脅威」は10式だけを見て論ずるものではありません。
… … … … 90式って。北海道限定だよね…教導団を除いて。もしかして、「ゲリラは北海道にしか現れない」とか言う気なのかな、キヨタニ氏は…
>防衛省はかつて、既存の90式などは車内が狭すぎてネットワーク化などが出来ない、故に新戦車が必要である、と述べていました。ところが現在では記者クラブで配布している資料などでも既存戦車を近代化すると述べています。
つまり防衛省は嘘をついて10式戦車を開発したことになります。
… … … …防衛省の発表では「90式をネットワーク化するには≪十分な≫スペースが足りない」となっているんですね。「既存の戦車は全くネットワーク化できない!」なんて言っていません。おそらく既存の戦車のネットワーク化は、オマケ程度でしょうね。「十分なスペースが無い」んですから。つまり、「90式では≪十分な≫ネットワーク化ができない。でも、ある程度は可能」ということ。「既存の戦車を(ある程度)改修するって記者クラブで言ってる!ウソついた!ウソついた!!」というのは、もはや論外。
オブイェークト 何故T-72神が引き合いに?「90式は10式よりデカイから内部スペースに余裕があるだろう」って…この人は素人でしょうか。全体の大きさと、内部のスペースは無関係です。極端に言えば「大きい」鉄の塊に、内部スペースなんてない。一方、「小さい」ブリキ缶には内部スペースがある。という感じです。もちろんこれは、90式や10式の構造を無視した話ですが。「90式は10式よりでっかいんだから内部に余裕があるぞ~」なんて言うなら、内部の設計図でも出してください。それがないと、本当にただの幼児の妄想レベルなので。 オブイェークト
>すべての戦車をフルに近代化する必要はないでしょう。
…防衛省は「全ての戦車を≪フルに≫近代化する」なんて言っていませんね。はい。
偵察部隊や前方航空統制官、砲兵の前方観測チームにとどまらず歩兵部隊やUAVなどにも導入されていますが、自衛隊では導入が遅れています。
また砲兵にしても155ミリ砲は射程40キロが当たり前、精密誘導弾の導入も進んでます。またこのような長射程砲や精密誘導弾の運用にはISTARアセットが必要不可欠です。
また夜間戦闘能力の向上も必要です。サーマルイメージャーやナイトビジョンは戦車だけではなく、随伴する歩兵部隊にも必要です。そうでないと連携した動きがとれません。
…何言っているのかサッパリです。「外国はこんなハイテク機器を持っている、でも自衛隊は持っていない、だからそっちに予算を回せ」って言っているようですが…
氏が「自衛隊が持ってない」として挙げた例。自衛隊も持ってますよ。脳内妄想乙です。
無論、全部ではありませんが。しかし、予算、防衛方法等を鑑みて「今はこれは不要」とされたものに関して「外国が持ってるんだから自衛隊も持て!」というのは…何と言うか非常識すぎますね。
>この分野ではすでに人民解放軍の方が陸自よりも進んでいます。すべての部隊に行き渡っているわけではありませんが、一部の部隊では自衛隊が導入していない新装備を導入しています。
この分野ではすでに自衛隊の方が人民解放軍よりも進んでいます。すべての部隊に行き渡っているわけではありませんが、一部の部隊では人民解放軍が導入していない新装備を導入しています。 オブイェークト
つまり、自衛隊は一方的に虐殺されます。
…最近の戦争・紛争を見れば誰でも分かることがあります。「精密誘導兵器は非常に高価」で、全面的に使用することは、世界一資金が豊富なアメリカ軍ですら不可能です。
つまり、自衛隊は一方的に虐殺されません。
>10式が揃うまで脅威はないし、抑止力も必要ないと公言しているようなものです
…で、現時点で、日本に攻めてくる可能性が高い国と言ったら…?中国?韓国?
90式で十分ですね、はい。
そもそも、何故日本の抑止力は「戦車と愉快な仲間達」だけだとキヨタニ氏は言うのでしょうか。もはや論外ですが。
…これより下の文章はもう、やる気をなくしました。ここまで、専門的な話を全く出さずに反論を書けたこと自体、驚きです。はっきり言って、キヨタニ氏の10式戦車不要論は稚拙過ぎですね。考察の質以前に、現実を知らないというのは痛過ぎます。明らかに事実に反する箇所がありますから。
ソース無き脳内妄想、事実の無視、あるいは事実の捏造、ある主張から別の主張への理解不能なこじつけ、等々…
以上より、私は「清谷信一公式ブログ 清谷防衛経済研究所」
をキムチ認定します。オブイェークト
て90式戦車の車体のみ。
で、でかいから積めないわけがない?
素人ですか?
90式乗った事ありますか?
外国を見て回る暇があるなら、頑張って90式戦車の取材をしましょう。
取材させてくれればの話しですが。