日本には戦闘機が開発できるか
防衛省、戦闘機開発で官民対話
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0120101022agba.html
何とも不思議な話です。
空自はFX(次期戦闘機)の選定ではF-35をFXの本命としているわけです。
F-35のライセンス生産は米国が許しません。機体の生産のパートナー各国の縄張りがあります。ですからF-35が選ばれた場合、FXは戦闘機の生産は行われなくなります。
運が良ければ、せいぜいが現地組み立が許される程度でしょう。
FXXの生産が始まるのは順調いってもかなり先の未来です。その間に戦闘機生産に関わっている企業、特に下請け企業が離散して生産基盤が消えます。無論技術者もいなくなります(熟練工の多くは高齢であり、その技術は伝承されません)。
FXXの生産に合わせて生産体制を立ち上げるのは、不可能とはいいませんが極めて難しいでしょう。
何度も言いますが、本来FX選定に先だって戦闘機の生産基盤を維持するかしないかを決めるべきでした。
F-35を選び、新戦闘機を開発するというのは矛盾しています。
FXで生産を続けるのか続けないのかも延々と結論を先送りしてきた防衛省が、また戦闘機始めますといって関連企業から信用されるでしょうか。
信用というプライスレスな資産が如何に大切か、防衛省と空幕は知りませんでした。ですからこんなことを研究会を平気で開けるわけです。
まあ、さんざん迷惑かけて振って女に、何年も後になってからよりを戻してくれと頼むようなものです。しかも相手はは二つ返事で了承してくれると思っている。おめでたいにも程があります。
新型戦闘機の開発にいくら予算がかかるのでしょうか。
防衛省は5000~8000億円で開発できるとしていますが、本当にそう思っているのであれば妄想に近いです。「心神」のRCSの測定は国内に施設がないために仏国防省のDGA(装備調達庁)の施設を借りました。無論フランス側はしっかりそのデータを解析しているでしょう。
戦闘機を開発するのであれば、同様な施設も建設する必要があり、これらも開発コストに含まれます。またソフトウエアの開発とシステム統合のコストは鰻登りです。しかもこの分野での我が国の経験は極めて浅い。
因みにインドはロシアとの新型ステルス戦闘機FGFA(T-50ベース)の開発と200~250機の調達に300億ドル(2兆4千億円~3兆円)ほどかけるそうです。内開発費には80~100億ドルを想定しているようです。これにはロシア側の投資は含まれていません。
人件費や各種経費の高い我が国がまともな戦闘機を開発するのであれば、恐らくは兆円単位の金額がかかると考えるべきでしょう。
現在の金額の防衛費(しかも陸海空で比率が硬直化している)で果たして、開発費の捻出ができるのでしょうか。例えば本来2兆円かかるのに、6千億円しか捻出出来ず、機体、エンジン、システムで案分すればどれもまともなものは出来ないでしょう。F-1、F-2の二の舞です。
ところが開発の現場ではこれまで2千億円も突っ込んだから、エンジンを開発しなければメンツが立たないというような後ろ向きの理由で開発が推進されています。まるで中国戦線で「これだけ戦死者を出したから引けない」とズルズル戦線を拡大した旧軍のようです。
何かを諦める、あるいは共同開発を前提としなければ開発は無理でしょう。
そのような覚悟や構想が防衛省や空幕にあるのか。
しかもステルス戦闘機を運用するためには、AWACSや電子戦機、人工衛星などのC4ISTARアセットとネットワークが必要不可欠です。戦闘機を開発・生産し、その上でこれらの費用を負担しなければならないわけです。
ですが現状ですらも防衛省は金がないからと、自前の人工衛星の導入には極めて消極的です。C4ISTARの重要性を本当に認識しているのか。
現実的に共同開発しか道はないと思います。
自衛隊機の民間機転用にしても、防衛省は大々的にぶち上げていますが、ファンボローの航空ショーの出展でも明らかなように、メーカーにはまったくやる気がありません。開発・販売には多額の資金がかかりますし、リスクも負います。そのような根性はメーカーにはありません。
【ファンボロー航空ショー3】日本の航空機メーカーは商売をする気があるのか?
https://kiyotani.seesaa.net/article/201007article_9.html
民転機は単なる防衛省のポーズでしょう。あるいは武器禁輸緩和のためのカードの一つ程度に考えているのかも知れません。
経産省もやる気がない(成功しないと思っているから)のですが、天下り先に調査の仕事が振れるので表立っては反対していない。厳しくいえば国民に対する背任行為、やさしくいっても税金の無駄遣いです。
何故かこのような実態をメディアも報道しない。
ですから、多くの納税者は防衛省も経産省も、産業界も本気で民転機に力を入れていると思っているでしょう。意図的にそのような情報操作をしているならば納税者にたいする背信行為です。
このような当事者意識の無い人達ばかりで、まともな戦闘機開発プランが策定出来るのでしょうか。
納税者に対して開発費はもとより、生産費、調達単価を含めたプロジェクトの総額を提示すべきです。またそれだけのコストをかけた戦闘機が本当に必要なのかもこれまた説明すべきです。
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0120101022agba.html
何とも不思議な話です。
空自はFX(次期戦闘機)の選定ではF-35をFXの本命としているわけです。
F-35のライセンス生産は米国が許しません。機体の生産のパートナー各国の縄張りがあります。ですからF-35が選ばれた場合、FXは戦闘機の生産は行われなくなります。
運が良ければ、せいぜいが現地組み立が許される程度でしょう。
FXXの生産が始まるのは順調いってもかなり先の未来です。その間に戦闘機生産に関わっている企業、特に下請け企業が離散して生産基盤が消えます。無論技術者もいなくなります(熟練工の多くは高齢であり、その技術は伝承されません)。
FXXの生産に合わせて生産体制を立ち上げるのは、不可能とはいいませんが極めて難しいでしょう。
何度も言いますが、本来FX選定に先だって戦闘機の生産基盤を維持するかしないかを決めるべきでした。
F-35を選び、新戦闘機を開発するというのは矛盾しています。
FXで生産を続けるのか続けないのかも延々と結論を先送りしてきた防衛省が、また戦闘機始めますといって関連企業から信用されるでしょうか。
信用というプライスレスな資産が如何に大切か、防衛省と空幕は知りませんでした。ですからこんなことを研究会を平気で開けるわけです。
まあ、さんざん迷惑かけて振って女に、何年も後になってからよりを戻してくれと頼むようなものです。しかも相手はは二つ返事で了承してくれると思っている。おめでたいにも程があります。
新型戦闘機の開発にいくら予算がかかるのでしょうか。
防衛省は5000~8000億円で開発できるとしていますが、本当にそう思っているのであれば妄想に近いです。「心神」のRCSの測定は国内に施設がないために仏国防省のDGA(装備調達庁)の施設を借りました。無論フランス側はしっかりそのデータを解析しているでしょう。
戦闘機を開発するのであれば、同様な施設も建設する必要があり、これらも開発コストに含まれます。またソフトウエアの開発とシステム統合のコストは鰻登りです。しかもこの分野での我が国の経験は極めて浅い。
因みにインドはロシアとの新型ステルス戦闘機FGFA(T-50ベース)の開発と200~250機の調達に300億ドル(2兆4千億円~3兆円)ほどかけるそうです。内開発費には80~100億ドルを想定しているようです。これにはロシア側の投資は含まれていません。
人件費や各種経費の高い我が国がまともな戦闘機を開発するのであれば、恐らくは兆円単位の金額がかかると考えるべきでしょう。
現在の金額の防衛費(しかも陸海空で比率が硬直化している)で果たして、開発費の捻出ができるのでしょうか。例えば本来2兆円かかるのに、6千億円しか捻出出来ず、機体、エンジン、システムで案分すればどれもまともなものは出来ないでしょう。F-1、F-2の二の舞です。
ところが開発の現場ではこれまで2千億円も突っ込んだから、エンジンを開発しなければメンツが立たないというような後ろ向きの理由で開発が推進されています。まるで中国戦線で「これだけ戦死者を出したから引けない」とズルズル戦線を拡大した旧軍のようです。
何かを諦める、あるいは共同開発を前提としなければ開発は無理でしょう。
そのような覚悟や構想が防衛省や空幕にあるのか。
しかもステルス戦闘機を運用するためには、AWACSや電子戦機、人工衛星などのC4ISTARアセットとネットワークが必要不可欠です。戦闘機を開発・生産し、その上でこれらの費用を負担しなければならないわけです。
ですが現状ですらも防衛省は金がないからと、自前の人工衛星の導入には極めて消極的です。C4ISTARの重要性を本当に認識しているのか。
現実的に共同開発しか道はないと思います。
自衛隊機の民間機転用にしても、防衛省は大々的にぶち上げていますが、ファンボローの航空ショーの出展でも明らかなように、メーカーにはまったくやる気がありません。開発・販売には多額の資金がかかりますし、リスクも負います。そのような根性はメーカーにはありません。
【ファンボロー航空ショー3】日本の航空機メーカーは商売をする気があるのか?
https://kiyotani.seesaa.net/article/201007article_9.html
民転機は単なる防衛省のポーズでしょう。あるいは武器禁輸緩和のためのカードの一つ程度に考えているのかも知れません。
経産省もやる気がない(成功しないと思っているから)のですが、天下り先に調査の仕事が振れるので表立っては反対していない。厳しくいえば国民に対する背任行為、やさしくいっても税金の無駄遣いです。
何故かこのような実態をメディアも報道しない。
ですから、多くの納税者は防衛省も経産省も、産業界も本気で民転機に力を入れていると思っているでしょう。意図的にそのような情報操作をしているならば納税者にたいする背信行為です。
このような当事者意識の無い人達ばかりで、まともな戦闘機開発プランが策定出来るのでしょうか。
納税者に対して開発費はもとより、生産費、調達単価を含めたプロジェクトの総額を提示すべきです。またそれだけのコストをかけた戦闘機が本当に必要なのかもこれまた説明すべきです。
防衛破綻―「ガラパゴス化」する自衛隊装備 (中公新書ラクレ)
中央公論新社
清谷 信一
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私には書かれているこ ...
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この記事へのコメント
がんがん共同開発すればいいのに。
弱小国家に日本を貶めるのか。
いままで航空機産業を軽視しすぎ。
先のことを考えなければ
生き残ることはできませんよね。
でも、これから共同開発するなら
すぐに協力できそうなのはどこでしょうか?
P-X C-Xの成果からみても、
ふつーにできそうな気がするんですがねぇ。
8000億くらいだせば、
F-22以上の性能も達成できそうな気もしますな。
無論、ステルスを超える基礎戦術論を具現化するとなれば、
それ相応にかかるのでしょうが。
でしょう、以前、記事で何度も言って
いるように、国内技術維持の点からも
これしかないと思います。
また、FXXや民転機も、官民共に
覚悟がないのは、お隣の韓国とはエラ
イ違いだと思います。 RCS測定も
自前の施設を保有し、インドネシアと
KFXの開発に合意、そして、軍需産
業を輸出型に転向するために、業界再
編を行い、今までの売り手中心の兵器
開発から、買い手中心の兵器開発にシ
フトするようで、なんか、日本だけ、
取り残されるような、防衛省、空幕、
経産省も、やる気もない、できない物
に調査費なんか計上するなよ、といい
たい、
専門家は当初から、落ち着く所はF-35だと言ってましたが、何時までも未練がましくF-22に固執して、他の意見を無知や朝鮮人だの、左翼だのと言っているから、こんなに紛糾して、なおも決まってません。
空母を持ちたいなら選択肢は、F-35だけでしょうしね。
国産だの、ラプターだの、どうでもいいから、空の守りを維持する事にエネルギーを回して貰いたいものです。
>その間に戦闘機生産に関わっている企業、特に下請け企業が離散して生産基盤が消えます。無論技術者もいなくなります
普段から戦車とかの生産で「数年間で大量生産」としか言ってないこの人がこういう視点を持っていることに正直驚いた。
もしかして、戦車の開発にはノウハウや生産設備への投資が必要ないとか思ってるのかな?
開発費について他の例も出しているけど、どうしてこの人は戦車など車両の改修の話ではこういうことができないんだろう?
しかし、航空機については「金がかかりすぎる」と言ってるくせに防衛省の独自衛星とか言い出すあたりはなんか理不尽ですね。戦闘機などの航空機と連携する衛星ってGPSや通信みたいなやつだと思ってたんですが、どちらも間違いなく防衛省だけのプロジェクトに収まりそうにない気がします。
(やる気があるだの無いだのは清谷氏の主観しか出されてないので特に考える必要を感じません)
他のコメへ
MRJのエンジンはP&WのGTFですよ。
もはやFXXにおいては国産は選択外ということなんでしょうかね?
今回の記事でF-2がまともなものではないと見受けられる記述がありました。
具体的にどのような部分がまともなものではないのか、不勉強な自分に
先生のご意見を聞かせ願いたいです。
F-2でよく問題に挙げられる価格、性能、不具合ですが、
自分の考えを書かせていただきます。
まずF-2の価格ですが、各国の第4.5世代機の価格上昇を鑑みると、
F-2が高すぎるという評価は適切でないと考えます。
次に性能ですが、本来の目的であるFS任務への性能は満たしていると考えますし、
FI任務についてもAAM-4搭載改修が可能となった現在では問題ないと考えます。
(今月の航空情報によるとJ/APG-1の空対空性能も改修によってだいぶ向上したらしいですね
最後に不具合の件ですが配備当初は多かったですが、
その後の改修によって近年はほとんど耳にする事はありません。
また訓練において対艦フル装備での急旋回をする動画等を見るに
翼などの不具合がまだあるとは考えにくいと思います。
以上長文になってしまいましたが宜しくお願い致します。
F-2に関しては拙著「防衛破綻」をご参照ください。
因みに故江畑謙介氏は「日本の軍事システム」のP216で、防衛庁と経産省の合同技術評価を引用しています。
「米国など諸外国の最先端の主力戦闘機技術比較すると依然として格差がある」
つまり、優れた戦闘機ではないと当局も認めてます。
F-2に関しては無論軍事機密に属することがすべてオープンにされているわけではありません。ですが取材や間接的なエビデンスを見る限り、F-2が優れた戦闘機であるとは思えません。また機体のトラブルを抱えている可能性も否定はできません。
実際問題として単に価格の問題だけであればF-2の調達中止になるとは考えにくい。価格だけが問題ならば、いくら石破氏が調達停止を主張しても空幕は納得しなかったでしょう。空幕も同意せざるを得ないオトナの事情があったのでは無いでしょうか。
F-2に関しては本来行うべき、4発の対艦ミサイルを搭載した実戦想定の発射実験もオミットされたまた、空自は採用しています。また三菱重工関係者は2年ぐらい前までレーダーに不具合があったといっています。空自はそれを認めていませんが。またその不具合も治っていないとの市ヶ谷界隈からの情報もあります。
防衛機密もあるのでしょうが、問題のあるなしを含めて空自が一人秘密を握っていては、本来取るべき対策もとれません。例えばこの程度のことならば、もし米国ならばGAOがかなり詳細なレポートを出しているはずです。我が国はこのような問題に対して、第三者のチェックがはいりずらい体質があります。これは民主国家として大きな問題です。
「J/APG-1火器管制レーダー(改)の「空対空射撃」能力は、一体どの程度のレベルになるのか。開発技術者によれば、米製スーパー・ホーネット戦闘攻撃機の積むレイセオン製AN/APG-79AESAレーダーを超えるという。」
航空情報 2010年12月号63ページ 「空自戦闘機の近代化改修と将来国産戦闘機の基幹技術」 河津幸英
5月の軍研では「一説では、」となってましたが新しい情報が入ったのでしょうか?
J/APG-1開発の時にも世界最高、的な報道が溢れておりました。レーダーは単なるハードウェアではなく、ソフトの部分が大事です。そのソフトの部分が日本は弱いし、形がないから重視されないきらいがあります。
・F-2の量産初号機納入が2000年
・F-2の改善点へのフォローアップが完了したのが2002年(AsagumoNews 2002/5/30)
・F-2による対領空侵犯措置任務が開始されたのは2004年
これらのことを考えると清谷氏の言っているのは「2001年の時点でフォローアップが行われていたF-2は優れた戦闘機とは言えない」ということでしょうか?
少なくとも現在はF-16とのDACTなども行っているわけですが、何を持って現在のF-2が優れていないと言ったのかがわかりません。
>4発の対艦ミサイルを搭載した実戦想定の発射実験
清谷氏の言う「実戦想定」というのが何なのかわかりません。詳細をお願いします。2008年の時点でASMの模擬弾4発を搭載して訓練を行っている映像が公開されてますから、ASM×4を搭載して任務を行う試験を行っていないことは考えにくいですよね。どういった違いを想定しているのでしょうか?
はい。私はより内容が具体的で、より人脈の広く、より評価の高い河津幸英氏と故江畑謙介氏の最新の論評を信じます。
だったらブログを見ないほうが精神的にも
むしろよろしいのではないでしょうか?
もともとこのブログは先生の意見に対し
て議論を行なう機能も持たせていると言
っても商売がたきである他の評論家等が
言っていることで批判するのは、
何かおかしいのではないでしょうか?
にしても最近大人しくなってきましたが
かと思えばまだブログで遊ぶ人が…
馬鹿にしちゃいけません。
ご助言感謝いたします。しかし、私は清谷氏のブログを見て、精神衛生上の不都合を感じることは特にありませんので全くの杞憂でございます。
私は清谷氏の>2010/10/30 15:35の言に共感し、私の立場の偽らざるところを表明した訳で、それ以上のものでもそれ以下のものでもありません。
それじゃまあ、根拠が無いので考慮しないってことにしときます。ありがとうございました。
その上で論を張っているわけです。
それが信用できないのであれば別のものを信じていただくしかないでしょう。実際の所、戦闘機の真価は実戦でしかわからないわけですから。
既に何度も述べていますが、三菱重工ですらつい最近までレーダーに欠陥があったと認めているわけです。その当時に、ASMの模擬弾4発を搭載して訓練してして問題がなかったのでしょうか。そのように疑いたくなるのが普通ではありませんか。
またソースコードの開発では米軍がベトナム戦争のデータをくれなかったので、朝鮮戦争のデータを参考に開発されました。
空自の広報はF-2の生産決定前は多々問題があるのを認めていました。ですが生産中止後はF-2に問題は全くない。新聞などの報道は全部嘘だと言い出しました。このような言をそのまま信じますか、またそのような組織の公式発言をそのまま鵜呑みにできますか、ということです。
元々、自主開発だったものが、出来上がってみると、ほぼF-16改で、技術は全部開示、資金は全部日本、100%国産は不可で、ライセンス料も払えでしたからね。
共同開発と言っても、対等にお付き合い出来ない相手とは、何か問題が出るものなのかも知れません。
F2に限らず新鋭機器(航空機に限らず)には、欠陥が含まれている可能性が有ります。
F22ですら、「ステルス性に問題がある」とメーカーの内部告発で出たり「そんなことはない」とetc..
現時点での装備に隠れた問題が有るか無いか不透明なのは、おそらく特に日本に限った話では無いのでしょう。
勿論、近代の実戦経験が無い日本では、現有装備が「十分な性能かどうか」と言う問題について「実践がないからわからない」はもっともだと思います。
しかし、兵器に求められている要件として、敵から見て"侵攻するメリットとデメリットのバランス"鑑みて、攻めるのに躊躇させる(抑止)の効果が本質的にあります。(防衛を目的とする日本の場合)
欠陥をドンドン発表することは、防衛力を担う兵器としては、公表すること自体が大きなマイナスとなる性格を持ちます。(情報の公開を基に、税金の無駄遣いかどうかを適切に判断できるかは議題違うので省略しますが)
つまり、安全性(墜落・暴発)等の問題は別として、性能の欠陥は秘匿するのが防衛省の職責ではないでしょうか?。極論ハリボテ(見抜かれない限りw)でも抑止力として機能することでしょう。
実際戦闘が始まってみなければ兵器の性能が解らないことは、敵側も同じ事ですので・・・
兵器輸出を国策として過大広告気味の韓国や、嘘も100回言えば…的な中国と比べれば、ブログ主を初めとするジャーナリストは安心して見ていられる事と思われます。
戦闘機の生産が出来ることと、できない事の意義が本文で明確でない為、問題的としては腰砕けになっており大変もったいなく思います。
防衛産業の生き残りの為だけなのか、内外比較の調達力の保持なのか、運用開始後の稼働率の為なのかを補足して頂くと論評の価値が大きく変わってくると思います。
F2での開発時には国内にエンジンが無い事がネック(エンジン・垂直尾翼・操縦桿を除く大物はほぼ新設計)で米国に頭を下げることになった経緯を踏まえ、現在エンジン開発を行っている事は、今後自主開発を行う為のハードルを一つ越えつつあると思われます。
また、F2開発時にはアメリカが独自に6000億程度と独自の見積もりに対して、実際4000億以下となったり、XP-1やXC-2の様に低コストな開発実績があります。(開発期間も他国のプロジェクトに比較して概ね良好)
これらの事から戦闘機の将来的独自開発能力は保有できると個人的に感じております。
ブログ主は「共同開発しかない」と仰っておりますが、F35や欧州輸送機開発のように共同開発のデメリットを鑑みて「独自開発も出来る」という事の優位性を暖めてほしいと思います。
「防衛費が足りないんだよ」的な話は別として、失う物を間接的影響も含めて、追求して欲し続けて頂きたいです。
長文の連投失礼いたしました。
機体側に、2002年までは問題はあったというのはわかります。レーダーも初期のトラブルで視程が本来の1/3になっていたということも知っていますけど、2004年にアラートが始まっている以上は解決されているのでしょうし…。
やはり、清谷氏の言う欠陥というのは今現在のF-2ではなく、数年前のF-2ということでよろしいのでしょうか(6年前を「つい最近」とするのかもしれませんが)。
で、結局「実戦想定」なるものは教えていただけないんですね。
ところで、朝鮮戦争云々のくだりはソースコードとどのように関わるのでしょうか?考えても関連がわからないので、できれば補足をお願いします。
ASM搭載時の振動に関してもその頃には搭載位置の調整によって解決してたはず
ソースコードについては、何を言いたいかすら意味不明です
「防衛破綻」ぐらい読んでください。概ねそこに書いてあります。
機体とレーダーのマッチングが不具合の原因だそうです。レーダーの不具合がレーダーだけですめば、システムインテグレーターや機体メーカーは苦労しません。
ソースは詳しくは言えませんが、重工の幹部社員ですよ。そのほかのソースでも確認しています。
レーダーに不具合があるにも拘わらず、ミッションの実施に何の問題がないというのであれば、それを信じるか信じないかはリテラシーの問題です。
官の発表だけですべてがわかれば我々が苦労して取材なんかする必要はないですよ。記者クラブの発表を丸写ししていればいいわけです。
雑誌などの公開情報も我々の調査報道が元になっている場合が多いことはいうまでもありません。PXが低空で2発のエンジンを止めるという俗説もぼくが設計者に直接聞いてガセだと証明しました。住友電工が戦闘機生産から撤退を決めたことをスクープしたのもぼくです。陸自がイラクでヤマハUAVを使用していることを報じたのもぼくです。既存の雑誌の記事だけ、あるいはネットで拾える情報だけで真実がわかれば我々も苦労しません。またわざわざ海外取材にもいきません。
>朝鮮戦争
この話はF-2のレーダーの開発関係者に聞いた話です。
レーダーを開発するのに単にハードウェアの知識だけでは開発できません。ソースコード、あるいは他のソフトウェアにしても現実の戦訓やそのデータ、ノウハウを参照にして開発されます。ですから実戦経験の豊富な米国やイスラエル、フランス製などのレーダーが信頼されているわけです。それは彼らのアセットですから、第三者においそれとは渡してくれません。
世の中には、我が国の優れた技術を持ってすれば実戦の経験もなく、市場でのフィードバックもなく、30年に一回開発の開発ペースで、また他国よりも少ない開発費(少ない基礎研究と試作、実験)で優れた兵器が開発できると信じている向きもありますが、それは妄想です。そういう人は信じたいものを信じれば宜しいのではないでしょうか。
本来我が国はハンディがあるからこそ、より情報収集とR&Dに力を入れるべきなのですが。現実は反対の方にいっています。
ぼくは理性ある批評精神を持った方や素朴な疑問を持っている方にはできるだけ回答を心がけております。
ですが、まあ、人間は信じたいものを信じる「愛国者」の人達を説得しようとか思っておりませんし、またそのような義務ありません。
基本的に何を信じるかは個人の自由ですから。また信じたいものを信じることで得られる幸福もあるでしょう。
素人考えではベトナム戦争当時の戦訓がそれほど機密性の高いものとは思えませんがそれ程に戦後の航空機開発というのは何もかも機密にするものなのですね!
APARを製造してきた三菱重k…電機さんなのに全くノウハウが蓄積されてないんですなぁ
<因みに故江畑謙介氏は「日本の軍事システム」のP216で、防衛庁と経産省の合同技術評価を引用しています。
「米国など諸外国の最先端の主力戦闘機技術比較すると依然として格差がある」
つまり、優れた戦闘機ではないと当局も認めてます。
これは最先端の主力戦闘機と比較してという話で同等の戦闘機、開発時期が同等の戦闘機と比較してという話だと思うのでF-2が欠陥機という話ではないのでは?
例えばF-22、F-35に比べてF-2が劣っているという話に過ぎないと思うのですがどうでしょう。
無論この記述はF-2が欠陥機であると述べたものではありません。諸外国の新鋭機に比べ能力が劣ると率直に認めたものでしょう。
優れた戦闘機ではない=欠陥機という理屈にはならないと思いますが。
実際の性能は実戦でのみ発揮されます。ということはF-1って欠陥なし性能サイコー、実戦すれば無敵かな。だって実戦せずに全機退役しましたから。
他国の機体と比較するなら、輸入か国産かで競合関係にあったものか、中国やロシアなんかの新鋭機だろうと思います。
それとも、エコー等のデータベースとして使われているという意味ですか?
個別部品の製造が別会社だからといっても、最終的なパッケージ製品をセールスする立場にいる人間が別会社が製造したからといって製品を扱うにあたって重要な機能にまつわる個別部品の良し悪しを知っててもおかしいことではないと思うんですが?
ただ、最終的なパッケージをセールスする三菱重工の人間のソースと個別部品を実際に担当する三菱電機の人間のソースのどちらがより正確かといえば、後者の可能性があることは私は否定しません。
ラップトップのリチウム電池が燃えても責任は電池メーカーだけにあり、ラップトップのメーカーは関係がないというのと同じ。
軍事以前の常識の欠如。自分の頭の心配したほうがいいぞ。
結局、清谷氏もレーダーを改良する立場である三菱電機ではなく、機体を担当する三菱重工に取材に行っているわけですから、機体側の問題と認識しているわけですよね。
ラックトップのメーカー自体に製造責任がなくても、電池メーカーが作ったリチウム電池が燃えるような事態があれば、当然セールスに響くと考えるのが自然で、リチウム電池の欠陥をラックトップのメーカーが知っていること自体は別におかしくないのではないでしょうか? 自分が営業担当する商品の部品に欠陥が発覚してセールスに支障を来たしそうな時は、別会社製造で自社に製造責任が無くても部品の不具合について認知しようとするのが当たり前だと思うのですが?
あるラックトップからリチウム電池が燃える事態が出てきた時に「リチウム電池については別会社の部品のことだから、リチウム電池について不具合があるかどうかは私は関係ありませんので知りません」というラックトップメーカーの営業マンを「常識以前の問題」さんは普通と考えているんですね。
ただ、ジャーナリストならリチウム電池の担当者のソースを提示するのがより正確なのかなとは思いますが。
この記事、コメントに限らず全般的に酷すぎる
多分、これでこの議論は収束するのでしょうが…。
http://jp.reuters.com/article/kyodoPoliticsNews/idJP2010110701000410
「戦闘機の国内生産が途絶えるのは三菱重業が戦後、F86のライセンス生産に着手した1955年以降初めて。F2の主契約社も三菱重工業で、同社の名古屋航空宇宙システム製作所小牧南工場(愛知県豊山町)は生産ラインの停止を余儀なくされる。」
正に清谷氏のおっしゃるとおりになりました。おめでとうござきます。
観測気球が上がることが多いのでどうでしょうか。
ただ現場のパイロット達はF-35を支持してるみたいですね。彼らは産業基盤なんて気にしていないし。
三菱重業→三菱重工業
おめでとうござきます→おめでとうございます
ガキどもの妄想コメントを真剣に読んでいた自分が情けないです。子供に大人の事情は分からないんですね。
ちなみにF35の記事には「40機弱の導入を想定」とか「価格は当初見積もりの1機5千万ドル(約44億)から9500万ドル(約77億)に急騰」とか「最終的にF4、F15ともF35に切り替えて統一する案が有力」とか「欧州共同開発のユーロファイターと米国製のFA18の可能性も探る」だとか書かれていました。
いまさら見ている人もいないと思うけど、これも間違ってないか?
J/APG-1は開発から20年経ってないし、AESAレーダーはOPS-24、FCS-3と結構世界に先駆けてやってるし、航空機搭載用AESAというだけでもHPS-104(SH-60K)HPS-106(XP-1)、コンフォーマルレーダー(ATD-X)があるよね。AAM-4改のシーカーもだっけ?数年に一回くらいのペースで開発をやってるような気がします。
それとも何か、戦闘機用レーダーはハードやその制御を含めて他のAESAレーダーの経験なんて一切使えないような次元の違う超スペックだったりするの?