予算と時間の概念が理解できない兵器オタクが国防を語る危うさ
兵器を趣味で語ることについてとやかく言うつもりはありません。
ただ、おたく的な特定の兵器に対する情愛や思い入れを語るとの同じメンタリティで、国防を語ること、そのアジェンダの本質を語らずに細かなところを取り上げ、相手の揚げ足をとり、本質的な問題を議論できないことは非常にマニア的な体質は危険です。
この手の人たちは得てして新装備をどんどん導入すれば、軍隊が強くなると思っています。
また、自分の大好きな新兵器が敵国を相手に大活躍、という妄想が先に立ち、その兵器を導入することが唯一正解である、それを否定する人間は「国賊」「素人」だと罵倒します。
防衛省も自衛隊も役所であり、予算があります。装備の調達は予算の総額の枠内でしかできません。ところがこういう人たちは予算の総額があることが理解できない、あるいは無視します。
例えば極めて高価な装備=兵器を買うと、何かを削る必要があります。すなわち他の装備や、訓練、需品、燃料、修理・維持費などを削るしか無いわけです。
実際自衛隊では一部の高価な装備を買っているために、その他の費用が危険なほど削られています。例えば先の大震災では陸自の無線機は何割も数が足りず、しかも故障しているのものも、旧式も多くて三世代も同居しており、無線が通じないことが多々ありました。因みにこの件を一番はじめに公表したのは防衛省ではなく、ぼくのはずです。
装甲車輛でも昔導入した車輛は、例えば80年代に導入したものなどの多くはオーバーホールも、近代化もされておらず、電気系統などにも故障が多発しており、稼働率が大きく落ちていますが、これまた防衛省、自衛隊は発表しておりません。
マニアが喜ぶような一部の最新兵器の調達に予算が喰われ、本来必要なものに予算が回っていません。これでは軍隊として成立しません。しかもその高価な装備は高価である故に、隔年の調達数が少なく、より高価になり、しかも調達途中で完全に旧式化しています。
あるいはAH-64DやOH-1のように、調達数が大幅に減らされています。
家計でならば手取り月40万円で家族四人が暮らしているサラリーマンが、今まで月に5万円のローンとしましょう。ところが、欲しい車があったので15万円のローンを組んで新型車を買いました。
当然家計で、食費や、光熱費、娯楽費、などを減さなければなりません。また当座をしのぐために、クレジットカードのリボ払いやボーナス一括払いなども活用する必要も出てくるでしょう。
しかもローンに圧迫され、車のガソリン代や修理代まで事欠くありまになるでしょう。
リボ払いなどは防衛省予算では、いわゆる後年度負担に当たります。防衛省の後年度負担は増えており、当年に使える現金が減っております。ですからますます後年度負担に頼っています。当然の支出はゼロ、ですべて後年度負担で装備の調達を賄うケースもふえています。
当然当年使える予算は減りますから、少ない毎年の調達数はますます減り、調達単価は上がります。ですから装備や需品のまとめ買いをしてコストを下げることもできなくなっています。
また装備の修理費予算などは、すでに装備の調達予算を超えています。今後も更に増えるでしょう。それでも装備の稼働率は下がっています。特に陸自ではその傾向が顕著です。そのような事実をします内部資料は存在しますが、陸幕は公表しておりません。
また通信やネット関連の費用など90年代までには殆ど存在しなかったものも予算が必要です。
例えば隊員一人一台パソコンが必要とか、80年代ににはあり得なかった話です。
つまり新しい用途の予算も必要であり、その分装備調達予算も影響を受けます。
またこの手の人たちは、得てして当局の主張はすべて正しい、防衛省や自衛隊は間違わないと盲信しています。
ですが、軍隊や自衛隊に限らず、人間の組織が間違いを犯さないという保証はありません。
また正しいことよりも、身内に配慮した組織政治を優先することも少なくありません。
実際不祥事や装備調達でもアパッチの調達T-7の維持費高騰などのような無様失敗やインチキを繰り返しています。3・11の時に陸自の無人機が一度たりとも飛びませんでした、無線も通じませんでした。
これを世に出したのはぼくです。自衛隊が自己申告したわけではありません。
しかも無人機の件では事務次官すら使用できなかった本当の理由を説明されていません。事務次官に説明しないものを政治家に説明するはずはありません。
また多くのいじめや、自殺が自衛隊には存在しますが、これらも関係者に口封じをしたり、隠蔽をはかることも多々あります。
防衛省にしても自衛隊にしても都合の悪いことを自ら開示することは極めてすくないわけです。
そもそも人間の組織が完璧であると信じるのは特定の経典を不磨の大典とあがめる宗教と同じです。
このような現実を顧みず、自分の趣向を絶対正しいとして、無邪気に新型装備を導入すれば自衛隊は強くなる、という小児的な主張は国防を語る際に極めて危険です。
ただ、おたく的な特定の兵器に対する情愛や思い入れを語るとの同じメンタリティで、国防を語ること、そのアジェンダの本質を語らずに細かなところを取り上げ、相手の揚げ足をとり、本質的な問題を議論できないことは非常にマニア的な体質は危険です。
この手の人たちは得てして新装備をどんどん導入すれば、軍隊が強くなると思っています。
また、自分の大好きな新兵器が敵国を相手に大活躍、という妄想が先に立ち、その兵器を導入することが唯一正解である、それを否定する人間は「国賊」「素人」だと罵倒します。
防衛省も自衛隊も役所であり、予算があります。装備の調達は予算の総額の枠内でしかできません。ところがこういう人たちは予算の総額があることが理解できない、あるいは無視します。
例えば極めて高価な装備=兵器を買うと、何かを削る必要があります。すなわち他の装備や、訓練、需品、燃料、修理・維持費などを削るしか無いわけです。
実際自衛隊では一部の高価な装備を買っているために、その他の費用が危険なほど削られています。例えば先の大震災では陸自の無線機は何割も数が足りず、しかも故障しているのものも、旧式も多くて三世代も同居しており、無線が通じないことが多々ありました。因みにこの件を一番はじめに公表したのは防衛省ではなく、ぼくのはずです。
装甲車輛でも昔導入した車輛は、例えば80年代に導入したものなどの多くはオーバーホールも、近代化もされておらず、電気系統などにも故障が多発しており、稼働率が大きく落ちていますが、これまた防衛省、自衛隊は発表しておりません。
マニアが喜ぶような一部の最新兵器の調達に予算が喰われ、本来必要なものに予算が回っていません。これでは軍隊として成立しません。しかもその高価な装備は高価である故に、隔年の調達数が少なく、より高価になり、しかも調達途中で完全に旧式化しています。
あるいはAH-64DやOH-1のように、調達数が大幅に減らされています。
家計でならば手取り月40万円で家族四人が暮らしているサラリーマンが、今まで月に5万円のローンとしましょう。ところが、欲しい車があったので15万円のローンを組んで新型車を買いました。
当然家計で、食費や、光熱費、娯楽費、などを減さなければなりません。また当座をしのぐために、クレジットカードのリボ払いやボーナス一括払いなども活用する必要も出てくるでしょう。
しかもローンに圧迫され、車のガソリン代や修理代まで事欠くありまになるでしょう。
リボ払いなどは防衛省予算では、いわゆる後年度負担に当たります。防衛省の後年度負担は増えており、当年に使える現金が減っております。ですからますます後年度負担に頼っています。当然の支出はゼロ、ですべて後年度負担で装備の調達を賄うケースもふえています。
当然当年使える予算は減りますから、少ない毎年の調達数はますます減り、調達単価は上がります。ですから装備や需品のまとめ買いをしてコストを下げることもできなくなっています。
また装備の修理費予算などは、すでに装備の調達予算を超えています。今後も更に増えるでしょう。それでも装備の稼働率は下がっています。特に陸自ではその傾向が顕著です。そのような事実をします内部資料は存在しますが、陸幕は公表しておりません。
また通信やネット関連の費用など90年代までには殆ど存在しなかったものも予算が必要です。
例えば隊員一人一台パソコンが必要とか、80年代ににはあり得なかった話です。
つまり新しい用途の予算も必要であり、その分装備調達予算も影響を受けます。
またこの手の人たちは、得てして当局の主張はすべて正しい、防衛省や自衛隊は間違わないと盲信しています。
ですが、軍隊や自衛隊に限らず、人間の組織が間違いを犯さないという保証はありません。
また正しいことよりも、身内に配慮した組織政治を優先することも少なくありません。
実際不祥事や装備調達でもアパッチの調達T-7の維持費高騰などのような無様失敗やインチキを繰り返しています。3・11の時に陸自の無人機が一度たりとも飛びませんでした、無線も通じませんでした。
これを世に出したのはぼくです。自衛隊が自己申告したわけではありません。
しかも無人機の件では事務次官すら使用できなかった本当の理由を説明されていません。事務次官に説明しないものを政治家に説明するはずはありません。
また多くのいじめや、自殺が自衛隊には存在しますが、これらも関係者に口封じをしたり、隠蔽をはかることも多々あります。
防衛省にしても自衛隊にしても都合の悪いことを自ら開示することは極めてすくないわけです。
そもそも人間の組織が完璧であると信じるのは特定の経典を不磨の大典とあがめる宗教と同じです。
このような現実を顧みず、自分の趣向を絶対正しいとして、無邪気に新型装備を導入すれば自衛隊は強くなる、という小児的な主張は国防を語る際に極めて危険です。
この記事へのコメント
>装備を買っているために、
>その他の費用が危険なほど削られています。
装備調達計画が杜撰だったこともあるでしょうが、
K元事務次官下のZ省の影響もあったにせよ、
自民、民主の政権を問わず
GDP比1%に抑えてきたことも
時代の変化に合わせた財政を
実施して来なかったこれまでの政権の責任も
問われると思います。
欧州で平均1.5%(英仏2%)、
米国は高めで約5%、
日本は他国に比べて少ないです。
日本も最低でも2%は欲しいですね。
人件費を別枠で予算を執行している国もあります。
ただ、B省の責任が免れるわけではなく
Z省のS局B担当が前回の増額分を
減額した件については双方の主張を
吟味しないことには白黒つけられません。
>保証はありません。
防衛関連について言えば
B省に過失割合があるにしても
最大の要因は防衛産業の腐敗体質ですね。
防衛産業の不正は断固許容されませんが、
防衛産業が利益を得にくい
従来の契約方式にも問題があると思います。
その点は、専門分野でしょうから
今後の執筆や取材、
問題提起されることを期待しています。
>また正しいことよりも、
>身内に配慮した組織政治を優先することも
>少なくありません。
それについては、
悪しき慣習を残したS元事務次官の責任も
十分に問われると思います。
彼の功罪はあまりにも大きいです。
>しかも無人機の件では事務次官すら
>使用できなかった本当の理由を
>説明されていません。
それはS派閥のK元事務次官時代なので
B省としても困惑したはずです。
しかし、仮にFFOSを使用できたとしても
放射線・放射性物質の検出装置、集塵ポッド、
放射線防護等が準備できていたかどうか、
または強い放射線に耐えるだけの構造だったか。
ただし、B省を擁護するつもりではないですが、
無人機研究は未成熟で
後に原発事故に対応しうる無人機導入を
B省が推進する方針を決定していました。
B省ではありませんが、
米軍の他に日本の民間企業のRPVが
遠隔での撮影をしていました。
放射線が何処まで影響したかは定かではないですが、
米軍(H社生産)のVTUAV/OAVが墜落した
事例があります。
それでも、B省の無人機開発が
停滞気味だったことも
原発でのUAVの運用できなかった
要因のひとつではないでしょうか。
確かに国力や周辺環境をかんがみた場合
あまりに少ない予算ですので、
防衛費は、増税あるいは老人関連の社会保険等を削減してでも大幅増額してほしいです。
イギリス的な健康保険制度改革もです。
そうして、防衛費GNP1.5%は確保してほしいものです。
また、憲法を含めて海外並みに自衛隊への各種規制緩和をセットにしていけば、
ご指摘の件は色々と解決しそうですね。
いつものエントリもかっこいいっすが、今回は特にカッコいいっす!
これからも頑張ってください!!
今時、そんな奴は見たこと有りませんわ。
でも、何時までも後生大事に旧式兵器を使ってても役に立たないのは明らかです。
維持費も余計に掛かるし。
予算増やすか、人件費減らすかとかして、適切に更新して行かないと。
M1戦車みたいに、新造した方が安いレベルの改修して使い続けるとか、明らかに非効率ですし。
>名有り
最新鋭戦車が最強なのは当然でしょう。
先進工業国の最新戦車が、ベースが40年や30年前のロートル改造戦車に劣ってたらそれこそバカですわ。
実戦も経験したことも無い兵器が世界最強とか意味不明。やっぱ恋は盲目なのだねぇ・・・
その程度の改修ならロット毎の違いとして、制式化外の改修は昔からしてますよ。
仰る通り、民生品利用の拡大で、自衛隊も誘導弾とか制式な改修がこまめになってますが。
>名有り
火力、機動力、防御力、その全てで90式を上回り。
情報連携でも米軍に準拠したシステムを持つ戦車が最強で無いとか。
舶来信仰で思考停止するのは止めた方が良いですよ。
TK-X式に関する政策評価や調達情報を丁寧に追えば、どういう試験や技術が使われてるか分かります。
官報や防衛技術ジャーナルも追うのも良いですね。
運用とか色々有りましょうが、少なくとも戦車単体の戦闘力という点では、10式は最強と言って問題ないでしょう。
NHK『ためしてガッテン』で「身内が借金を背負った、または事件・事故の加害者になった」タイプの振り込め詐欺が取り上げられていて、その中で被害者が制止する行員に「嘘でもいいから振り込ませてくれ」と言ったという事例もあったと言っていました。
>自分の大好きな新兵器が敵国を相手に大活躍、という妄想が先に立ち、その兵器を導入することが唯一正解である、それを否定する人間は「国賊」「素人」だと罵倒します。
というよりも、「新兵器が無いと不安、あれば安心」なのではないかと思われます。「数で勝る中国等に立ち向かうには圧倒的に優秀な兵器が必要」「ロシアや中国は近い将来ステルス機を持つであろうから、スパホやユーロファイターではダメで、ステルス機であるF35でなければならない」とでも考えているのではないでしょうか(中国や北朝鮮、ロシアを空襲するのか?)。「(日本の)安全を損なっても良いから新兵器を導入させてくれ」でしょうか?「論理に基づく思考」では無く、「イメージによる連想」の産物ではないかと思います。
10式はそもそも値段高い訳でも無いですよね
安くも無いエイブラムスかレオパルド2の中古買ってもしょうがないですし
酷いカタログスペック馬鹿を見た。説明書の謳い文句で性能が決まるんなら、北鮮の兵器が宇宙最強だなw
「慰安婦のハルモニが性奴隷だったって言ってんだから性奴隷なんだい!」
↑完全に同レベル。戦車教団はサヨク連中を笑えないな。
チャイカです。
名有り様及びカド様、両氏が述べられるように
装備のカタログスペックを鵜呑みするのは、
有る意味危険かも知れません。
しかし、素人考えですが、装備の性能等を割り出すのは、現物もしくは部品、そして装備国で訓練を受けた人材等が有れば、一番でしょう。しかし、難しい例が多々あります。
その為、まず、参考にするのは、公表されているカタログデーターで、これに画像や動画等を交えつつ、各種専門家で性能等の推測を行うのが、定石ではないでしょうか?
また、名あり様、あなた様は「酷いカタログスペック馬鹿を見た。説明書の謳い文句で性能が決まるんなら、北鮮の兵器が宇宙最強だな」
と言われます。
私の手元には、北とのある種の関係があると言われるイランMODLEXとDIOの武器輸出カタログと価格表があります。
この中には、北が出元の装備(多連装ロケット等)があり、これらは
イランが全面的に支援しているレバノンのヒズボラに供与され、イスラエル相手に使用され、戦果をあげたとの事です。
宣伝は割り引かなければならないですが、
相手を馬鹿にしたり、甘く見ると大火傷をしますよ。相手がいる以上、大きな仕事をしたければ、まずは、相手の事を良く知り、汝の事を振り返った上で、その上で心して掛かる事だからです。
以上、未熟な私ですが、いささか、気に掛かることがあり、投稿しました。
皆様方の御指導等をお待ちしています。
イギリスの粘着榴弾フェチが直線的な思考の日本人には理解しにくいのと同じ
兵器は組み合わせて使うから、カタログスペックだけ最強では意味がないんだそうな
10式戦車の事は有名な松村劭閣下は評価していなかったとか
ゲリラ機能は戦車には要らないし、日本が使うなら105mm戦車砲を積んだ、40トン弱の小型・軽量な戦車で十分なんだとか
日本では機動戦ができるような開けた平地はなく、外国に行くにしても地形の複雑な海岸から乗り上げる海洋国家の日本には軽量な戦車がいいそうです