X-2とF-2 日本にまともな戦闘機が開発できるのか。
米軍「第5世代」を上回る「心神」! 「軍事情勢」野口裕之記者特別レポート「先端技術を集めた兵器は美しい」
2016.1.29 産経新聞
http://www.sankei.com/politics/news/160128/plt1601280013-n1.html
いや、読んでいる方が気恥ずかしくなるような、まるで戦前の軍部礼賛記事みたい。(笑
コメントするに値もしません。
率直に申し上げて、日本の空自と航空工業会にまともな戦闘機を開発する能力はありません。
空自は先のFXでも事実上カタログデータだけで、F-35を買っちゃったわけです。まともなリサーチも試乗もしていない。F-35は完成していなかったという言い訳をする人がいますが、他の機種は試乗できたよね、ということですよ。
選定ははじめにF-35ありきで、あとは当て馬。調達ありきだからちゃんと調査をしなくていいというメンタリティです。まともな要求仕様とか書けるはずがない。当事者意識と能力が欠如しています。
F-2にしてもそうです。事実上の失敗作を「大成功した国産戦闘機」と宣伝しておりました。
採用当初からレーダーその他に問題があったことを隠し、能力的にも残念な戦闘機。
それを真に受けたリテラリーの低い軍オタやら政治家がそれを信じてしまった。
そもそもF-2を国産戦闘機というのは羊頭狗肉です。基本的にF-16の派生型に過ぎません。
既存機をベースにするのは得てしてその機体を運用しているユーザーが行います。F-16であれば米軍とか、イスラエル郡は独自の近代化を施してきました。
運用を通じて、その機体の長所短所を把握しているし、導入するにしても整備や兵站などの既存のアセットをかなり流用できます。また新型開発にくらべて開発や調達コストは安い。ただ全くの新規開発ではないので、開発の自由度が低いし、また既存機をベースにするので技術的な飛躍は得られ難い。
イスラエルのクフィールや南アのチータなども同じです。
ところがF-2の開発費は「新型戦闘機」並に高騰し、運用費も双発機のF-15Jよりも高くなってしまった。
性能もイマイチで、空自は4発の対艦ミサイルを搭載しての対艦攻撃の試験すらやっていない。
カローラを作るつもりが、できたのは値段だけはベンツで、しかも欠陥車だったわけです。
こういうことを書くと感情的に否定する人たちが多いのですが、等の空自自体が調達機数を減らしています。
これがなにより、F-2がどのような戦闘機であるかを雄弁に物語っています
あの削減は当時長官だった石破氏がゴリ押ししたのだと、根拠もなく主張する人たちが多いのですが、「たかが」防衛庁長官」が官僚組織に歯向かってそのような「英断」を下せるわけがないでしょう。実際にP-1の開発は石破氏の意向を無視してGOサインが出されました。
そしてF-2はF-15Jよりも早期に退役させられる予定です。
本当に優れた戦闘機であるならば何故にそうなるのでしょうか。
まあ、現実を見たくない人たちには何を言っても無駄ですが、軍事の知識なくともまともなリテラシーがあるならば、こういう説明をすればわかっていただけると思います。
F-2に問題があることを明らかにし、その開発に取り組めば、得られるべき教訓は多数あったでしょう。ところが「無敵皇軍に誤りなし!」と無謬を主張し欠陥や欠点を認めないのでそのような貴重な教訓を得ることができなかった。そして国産兵器を偏愛する蒙昧かつ偏執的な軍オタを増長させるだけに終わったわけです。
テストで0点を取っても親に隠して100点取りましたと報告する子供が、勉強で出来るようになりますか?
無謬の主張と自画自賛。やっていることは戦前戦中の帝国陸海軍と同じです。
そもそも実戦を行ったことがない空自には空戦データがない。これを入手する必要があるのですが、その努力をしてきませんでした。何しろまともに海外の航空ショーをすら視察をしてこなった組織です。空自だけでなく、技本や内局も同じ。
組織の内側と米軍しか見ていない。フィクションの中で戦闘機を妄想しいているわけです。
例えばPCメーカーやスマホのメーカーに全くOSに対する知識がなくて、まともな製品が開発できるでしょうか。ましてや市場に製品を投入したこともないメーカーが。
無論、日本のメーカーにも見るべき技術はあります。ですが、すべてベンダーレベルです。戦闘機の開発や運用のノウハウがなければ、いくら優れた技術でも有効に活かせんません。
野球のチームで何人か優れた選手がいても、他の選手と監督やスタッフがダメダメなチームが試合に勝てないとの同じです。
しかもF-2の生産が早期に終わったのにいつまでもリリースされないF-22に執着し、最後にはF-35Aにしたことがで、日本の戦闘機生産基盤は失われました。現在のF-35Aの生産は単なる組み立てであり、本来の意味での戦闘機の生産基盤ではありません。既に多くのベンダーが撤退しております。
F-35Aの「国産開発で最大何十パーセントものコンポーネントは国産になるという話がありましたが、そんなことはガセですよとぼくは長年申し上げましたがその通りになっております。
空自と防衛省は米空軍機と同じ玩具が欲しいばかりに、よく考慮もせずに営々と築いてきた戦闘機生産基盤をあっけなく捨て去りました。信じてついてきた企業は腸が煮えくり返る思いだったでしょう。
そんな信用出来ない組織が戦闘機の生産を再開するといって、ベンダーたちが信じるでしょうか。
まあ国産戦闘機の夢を見るのは勝手ですが、夢と現実を混同して国防を語るのは極めて危険な行為であます。それがそこいらの軍オタでも褒められこういではありません。この手の人達が左翼やパシフィストを「お花畑」と揶揄するのは噴飯物です。まさに目くそ鼻くそを笑うのたぐいの話なのですが、ご本人たちは一端の事情通を自称されているのですから困ったものです。
それが新聞ともなれば尚更憂慮すべきことです。
Japan In Depth に以下の記事を寄稿しました。
【補正予算が第2の防衛予算に】~政権批判しない野党とメディア~
http://japan-indepth.jp/?p=24881
【納税者も驚愕、陸自衛生学校体育館狂騒曲 その1】~「戦争ごっこ」レベルの第一線救護~
http://japan-indepth.jp/?p=24303
【納税者も驚愕、陸自衛生学校体育館狂騒曲 その2】~最前線で隊員の命を救えるか?~
http://japan-indepth.jp/?p=24309
【納税者も驚愕、陸自衛生学校体育館狂騒曲 その3】~浮世離れ?「衛生」総本山で疑惑のコンサート~
http://japan-indepth.jp/?p=24312
【納税者も驚愕、陸自衛生学校体育館狂騒曲 その4】~「謝礼は互助会等から支出】の不思議~
http://japan-indepth.jp/?p=24337
【納税者も驚愕、陸自衛生学校体育館狂騒曲 その5】~「コンサートごっこ」をしている場合ではない~
東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
防衛補正予算1966億円の買い物リストを検証
ヘリ、装甲車などの装備を買おうとしている
http://toyokeizai.net/articles/-/100679
富士重勝訴でも晴れない防衛調達費の不透明
防衛省の調達システムは問題が多すぎる
http://toyokeizai.net/articles/-/97503
フランスは原発テロの悪夢にうなされている
自爆覚悟のテロは、防ぐのが難しい
http://toyokeizai.net/articles/-/93096
高額な早期警戒機が日本では「欠陥機」だった
周波数帯をまともに使えない大矛盾
http://toyokeizai.net/articles/-/88753
朝日新聞のWEBRONZA+に以下の記事を寄稿しました。
イスラム国がトヨタのランドクルーザーを使う理由
http://webronza.asahi.com/politics/articles/2015110200004.html
陸自が導入した輸送防護車は使えない
机上の空論では済まない邦人救出の現場
http://webronza.asahi.com/politics/articles/2015100200004.html
2016.1.29 産経新聞
http://www.sankei.com/politics/news/160128/plt1601280013-n1.html
いや、読んでいる方が気恥ずかしくなるような、まるで戦前の軍部礼賛記事みたい。(笑
コメントするに値もしません。
率直に申し上げて、日本の空自と航空工業会にまともな戦闘機を開発する能力はありません。
空自は先のFXでも事実上カタログデータだけで、F-35を買っちゃったわけです。まともなリサーチも試乗もしていない。F-35は完成していなかったという言い訳をする人がいますが、他の機種は試乗できたよね、ということですよ。
選定ははじめにF-35ありきで、あとは当て馬。調達ありきだからちゃんと調査をしなくていいというメンタリティです。まともな要求仕様とか書けるはずがない。当事者意識と能力が欠如しています。
F-2にしてもそうです。事実上の失敗作を「大成功した国産戦闘機」と宣伝しておりました。
採用当初からレーダーその他に問題があったことを隠し、能力的にも残念な戦闘機。
それを真に受けたリテラリーの低い軍オタやら政治家がそれを信じてしまった。
そもそもF-2を国産戦闘機というのは羊頭狗肉です。基本的にF-16の派生型に過ぎません。
既存機をベースにするのは得てしてその機体を運用しているユーザーが行います。F-16であれば米軍とか、イスラエル郡は独自の近代化を施してきました。
運用を通じて、その機体の長所短所を把握しているし、導入するにしても整備や兵站などの既存のアセットをかなり流用できます。また新型開発にくらべて開発や調達コストは安い。ただ全くの新規開発ではないので、開発の自由度が低いし、また既存機をベースにするので技術的な飛躍は得られ難い。
イスラエルのクフィールや南アのチータなども同じです。
ところがF-2の開発費は「新型戦闘機」並に高騰し、運用費も双発機のF-15Jよりも高くなってしまった。
性能もイマイチで、空自は4発の対艦ミサイルを搭載しての対艦攻撃の試験すらやっていない。
カローラを作るつもりが、できたのは値段だけはベンツで、しかも欠陥車だったわけです。
こういうことを書くと感情的に否定する人たちが多いのですが、等の空自自体が調達機数を減らしています。
これがなにより、F-2がどのような戦闘機であるかを雄弁に物語っています
あの削減は当時長官だった石破氏がゴリ押ししたのだと、根拠もなく主張する人たちが多いのですが、「たかが」防衛庁長官」が官僚組織に歯向かってそのような「英断」を下せるわけがないでしょう。実際にP-1の開発は石破氏の意向を無視してGOサインが出されました。
そしてF-2はF-15Jよりも早期に退役させられる予定です。
本当に優れた戦闘機であるならば何故にそうなるのでしょうか。
まあ、現実を見たくない人たちには何を言っても無駄ですが、軍事の知識なくともまともなリテラシーがあるならば、こういう説明をすればわかっていただけると思います。
F-2に問題があることを明らかにし、その開発に取り組めば、得られるべき教訓は多数あったでしょう。ところが「無敵皇軍に誤りなし!」と無謬を主張し欠陥や欠点を認めないのでそのような貴重な教訓を得ることができなかった。そして国産兵器を偏愛する蒙昧かつ偏執的な軍オタを増長させるだけに終わったわけです。
テストで0点を取っても親に隠して100点取りましたと報告する子供が、勉強で出来るようになりますか?
無謬の主張と自画自賛。やっていることは戦前戦中の帝国陸海軍と同じです。
そもそも実戦を行ったことがない空自には空戦データがない。これを入手する必要があるのですが、その努力をしてきませんでした。何しろまともに海外の航空ショーをすら視察をしてこなった組織です。空自だけでなく、技本や内局も同じ。
組織の内側と米軍しか見ていない。フィクションの中で戦闘機を妄想しいているわけです。
例えばPCメーカーやスマホのメーカーに全くOSに対する知識がなくて、まともな製品が開発できるでしょうか。ましてや市場に製品を投入したこともないメーカーが。
無論、日本のメーカーにも見るべき技術はあります。ですが、すべてベンダーレベルです。戦闘機の開発や運用のノウハウがなければ、いくら優れた技術でも有効に活かせんません。
野球のチームで何人か優れた選手がいても、他の選手と監督やスタッフがダメダメなチームが試合に勝てないとの同じです。
しかもF-2の生産が早期に終わったのにいつまでもリリースされないF-22に執着し、最後にはF-35Aにしたことがで、日本の戦闘機生産基盤は失われました。現在のF-35Aの生産は単なる組み立てであり、本来の意味での戦闘機の生産基盤ではありません。既に多くのベンダーが撤退しております。
F-35Aの「国産開発で最大何十パーセントものコンポーネントは国産になるという話がありましたが、そんなことはガセですよとぼくは長年申し上げましたがその通りになっております。
空自と防衛省は米空軍機と同じ玩具が欲しいばかりに、よく考慮もせずに営々と築いてきた戦闘機生産基盤をあっけなく捨て去りました。信じてついてきた企業は腸が煮えくり返る思いだったでしょう。
そんな信用出来ない組織が戦闘機の生産を再開するといって、ベンダーたちが信じるでしょうか。
まあ国産戦闘機の夢を見るのは勝手ですが、夢と現実を混同して国防を語るのは極めて危険な行為であます。それがそこいらの軍オタでも褒められこういではありません。この手の人達が左翼やパシフィストを「お花畑」と揶揄するのは噴飯物です。まさに目くそ鼻くそを笑うのたぐいの話なのですが、ご本人たちは一端の事情通を自称されているのですから困ったものです。
それが新聞ともなれば尚更憂慮すべきことです。
Japan In Depth に以下の記事を寄稿しました。
【補正予算が第2の防衛予算に】~政権批判しない野党とメディア~
http://japan-indepth.jp/?p=24881
【納税者も驚愕、陸自衛生学校体育館狂騒曲 その1】~「戦争ごっこ」レベルの第一線救護~
http://japan-indepth.jp/?p=24303
【納税者も驚愕、陸自衛生学校体育館狂騒曲 その2】~最前線で隊員の命を救えるか?~
http://japan-indepth.jp/?p=24309
【納税者も驚愕、陸自衛生学校体育館狂騒曲 その3】~浮世離れ?「衛生」総本山で疑惑のコンサート~
http://japan-indepth.jp/?p=24312
【納税者も驚愕、陸自衛生学校体育館狂騒曲 その4】~「謝礼は互助会等から支出】の不思議~
http://japan-indepth.jp/?p=24337
【納税者も驚愕、陸自衛生学校体育館狂騒曲 その5】~「コンサートごっこ」をしている場合ではない~
東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
防衛補正予算1966億円の買い物リストを検証
ヘリ、装甲車などの装備を買おうとしている
http://toyokeizai.net/articles/-/100679
富士重勝訴でも晴れない防衛調達費の不透明
防衛省の調達システムは問題が多すぎる
http://toyokeizai.net/articles/-/97503
フランスは原発テロの悪夢にうなされている
自爆覚悟のテロは、防ぐのが難しい
http://toyokeizai.net/articles/-/93096
高額な早期警戒機が日本では「欠陥機」だった
周波数帯をまともに使えない大矛盾
http://toyokeizai.net/articles/-/88753
朝日新聞のWEBRONZA+に以下の記事を寄稿しました。
イスラム国がトヨタのランドクルーザーを使う理由
http://webronza.asahi.com/politics/articles/2015110200004.html
陸自が導入した輸送防護車は使えない
机上の空論では済まない邦人救出の現場
http://webronza.asahi.com/politics/articles/2015100200004.html
この記事へのコメント
>率直に申し上げて、日本の空自と航空工業会にまともな戦闘機を開発する能力はありません。
確かに今の日本には、エンジン、電子機器、機体、兵装等々、これ等を全て国内開発し、純国産戦闘機を完成させ、装備化する。其処までの能力はないでしょう。しかし、その日本は米露中に引き続き、世界で第4番目にステルス有人機のX-2を国内開発し、ロールアウトを経て、後は初飛行を待つだけとなりましたが。是は高度の技術力と豊富な実戦経験を持つ西欧諸国やイスラエル、南アフリカより、先です。この事実は賞賛に値しませんか。
私が以前から再三に渡り、述べている様に技術開発は試行錯誤を繰り返さなければ、身に付きませんよ。また、装備の国産化等は其れなりの波及効果等があります。ですから、日本よりも、遙かに政治、経済、技術的に悪条件な立場にある開発途上国が、懸命に防衛産業の育成と国産装備の振興に努めているのは、その為であり、其れは、在野の私よりもプロのあなた様の方が遙かにご存知でしょう。
勿論、装備の調達や研究開発等には、政治=国家戦略と財政等の理由から、取捨選択が必要なのも、事実ですが、先ずは此処まで成し遂げた事実を賞賛し、其れから問題を述べていくべきかと…。
ところが自衛隊の場合、まずリサーチ情報収集をしていない。どんな強いボクサーでも盲目で、耳も聞こえなければ試合に勝ててません。しかも技術検証もお座なりです、CCVの技術にしても米国のモノマネで、試験飛行も極めて短時間。そして市場の厳しい評価にもさらされていない。工業的基盤の水準の高さは必要条件ですが、十分条件ではありません。
例えば、高機動車の民間型のメガクルーザーは殆ど売れませんでしたがハンビーの民間型は大ヒットになりました。トヨタといえども注文主あがアホだとまともな製品が作れないということです。
ところが当事者たちがそのような現実を見ようとしない。だからいつも同じ過ちを繰り返します。
ロッキード・マーチンが提案した改修案を採用して延命を図っても良かったのではないかと。
もっとも、その価値がある機体かどうかは別の問題ではありますがね・・・
いっそのことまだまだ使えるF-15を改修してF-2の仕事もさせますかね?
戦闘機も「道具」ですから、「何をやらせるか、どういったものを作るか・選ぶか」が無ければ作り(選び)ようかありません。しかし今日本にあるのは漫然とした「戦闘機を作りたい」、もっと言えば「かつて零戦を作れたのだから、日本に優れた戦闘機を作れないはずはない」という「思い込み」ではないかと思われます。
日本には「論理」が無く、それ故「体系」が作れません。「体系」が無いから「優先順位」が着けられず、その時その場の「したい」「これしかない」で動きます。だから「そうする・したいならなぜあの時あんな事をしたのか」という事を平気でするわけで。
http://spi.yomiuri.co.jp/servlet/view?PAGE_ID=00018936&NEWS_ID=VFZVqgfOQas&GROUP_ID=00000002
海外派遣時のみならず、国内での災派時などでも有効活用出来そうですね。問題は、現地の部隊にどれだけ早くデータを送れるかどうか。ただでさえ通信は容量不足みたいだし・・・。更に言うなら、えいせい違いで戦場医療などの衛生面の問題も取り扱って欲しいところですが、期待するだけ無駄というものでしょうか?
>>F-2は一応改修を行って何とか実用レベルに到達したという話ですが
F2は、完成時には機種のジャンル自体が消滅してました。ユーロファイターもスパホも、戦闘機の能力を失わずに攻撃兵装の増加を果たしています。反対にF2は、F16の戦闘機としての能力を削って、対艦兵装増加を果たしたにすぎません。航空技術も低いですが、空自幹部のレベルの低さを露呈させた機体です。F2も787もMRJも、炭素繊維素材と三菱の組み合わせで欠陥が発生しています。三菱の技術を過大評価してはならないでしょう。
話は変わり、ちょっと前の事ですが、初めて実証機の写真を見た時の事です。写真から玩具な香りがする霧が出てきて、おもわず「うっ」とのけぞったが、不覚にも避けられず「今はこれがしたい」と戦略なき刹那な者達の思惑の臭いで全身が包まれ倒れそうになる。突然の透かしっ屁を嗅がされ危なかったですが、直ぐにブラウザを閉じたので事なく済みました。それで私は気分治しに言葉の音楽でも聞こうと清谷さんのページを開くと、あの某アニメを模倣したような実証機写真が、ブラウザ全面に広がった。違うどのサイトを開いても実証機の写真がブラウザ一杯に映しだされ、パソコンの電源が切れずリセットも効かない。助けを呼びたくても声も出ない。それが目が覚めるまで続きました。
駄作機体ほど可愛いのだろうか
当時、国産か否かという議論は盛んでしたが、攻撃機に戦闘機の能力を限定的に付与する、という空自の方針が妥当かどうか、という議論は殆どされてません。改造ベース機が何だろうと、方針が間違っていれば意味はありません。結局、世界の趨勢は戦闘機の攻撃兵装増加の方向で進み、F2開発中に攻撃機という機種自体が無くなり、F2は完成と同時に時代遅れとなりました。あとゼロ戦と堀越二郎も過大評価の産物です。ゼロ戦のエンジンも機体も、ベースの元ネタがあります。その証拠に、戦争が始まって外国の情報が入らなくなると、堀越二郎は失敗連発でロクでもない機体しか設計出来なくなりました。
単発機うんぬんは対艦攻撃を任務に含めているのなら双発のF18の方が良かったのでは?と言う 事です。
零戦は私も過大評価されていると思います。しかし、一般的には…。
零戦もF2も中央の無定見な要求の産物、と言う点においては似ていると思いますが。
栄発動機はアメリカに「P&Wのエクセレント・コピー」と評価されたそうですが機体は?
アメリカのある飛行機に似ていると言う話を聞いた事がありますが…。
ゼロ戦の機体のパクリ元は、イギリスのグロスター F.5/34ですよ。F18は空力特性の悪い機体で、それをイジれるほど日本の技術が高くない事は、空自も自覚していたようです。それで空力特性の良いF16が選ばれましたが、前述のように攻撃機に戦闘機の機能を付加するという方針のため、F16の機体をデカくして機動力という戦闘機としての能力を削り、兵装の増加をやり中途半端な機体になりました。アメリカはF18を大型化し空力特性の悪さは大推力エンジンでカバーし、圧倒的なアビオと組み合わせ、スーパーホーネットに進化しました。ユーロファイターは、F16と同じ大きさの機体を双発化して大兵装と機動力を両立しました。対してF2は、機体の大型化で機動力は無く、アビオはスパホに及ばず、伸びしろの無い機体になりました。F2も、F16をそのまま双発化してれば、もうちょっと違った道があったでしょうが、開発方針が攻撃機に戦闘機の能力を付加する、ですから望むべくもありません。空自幹部のレベルが低かったのです。
そこの話は私も聞いた事がある話です。
F2という機体は「一応」国産ということもあって肯定派は相当擁護していますよね。
曰く「世界最強の対艦攻撃機」とか、「原型のF16を日本の技術で魔改造した高性能機」とか「米軍のF16と模擬空戦して圧勝した」云々・・・・
正直言って眉唾物の話です。
とはいってもFSX選定の話が出ていた当時でF1の仕事をやらせる事ができて、かつ米国との貿易摩擦を解消できる機体選定ってあったと思いますか?
NetrightHunterさんが言われたFA18も良い候補だったと思います。何と言ってもF1の機動性の悪さと搭載力の不足は現場でも不評だったそうですから、そのまま変にいじらずに採用してればF16だろうがFA18だろうが丸く収まったんじゃないかと思うんですよね。
結局貿易摩擦を和らげることと国産戦闘機を作りたい業界の思惑の犠牲になってしまった可哀相な機体がF2なんだと思います。
あ、ちなみに零戦の原型は米国ヴォート社の輸出用試作戦闘機V143と言う説もありますよ~
私も日本海軍が烈風の開発に失敗したのは時期の遅れや「誉」エンジンだけが悪かったのではないと思ってます。
平面図を見るとあの機体は結構でかい(艦上攻撃機「流星」や重戦闘機P47と同じくらい)ので、水平旋回を除いた全体的な機動性の不足が予想されます。
Ta152Hは同じくらいの大きさですが、あれが優れた性能を発揮できたのはタンク技師の手腕の賜物でしょうね。スペックを見れば格の違いは明白ですし。
つまりそもそも設計が失敗してたって事です。
戦後の著書で堀越二郎は航空本部と誉エンジンに失敗の責任を押し付けていますが、設計の段階からあれじゃあ仮想敵のP51は勿論F6Fにすら勝てやしませんよ。
私が言いたいのは、空自の開発方針が間違っていたから、F16とF18どちらを選んでも失敗する運命だった、という事です。
私がどこかで読んだ「零戦の元ネタ」説はそれでした。的はずれな考えだと思いますが…。
私も烈風こそ過大評価されている機体だと思います。F8Fに完勝すると言う下らない架空戦記がありましたが、仰る通りF6Fにも勝てなかったと思います。
そこは同感です。
なので、「変にいじらずに」と言う書き方をしたんです。
実際のF2を見てりゃFA18ベースのF2とて日本側がいじった時点でおかしなことになったであろう事は私のような素人でも想像出来ますよ。
F15みたいに素直にライセンス生産してりゃ良かったんです。
マリンロイヤルさんはあの時点でのベターな選択って何だったと思いますか?
「日本」という枠組みを外して戦闘機を考えてみると
・大きく変化する可能性が大きくない(先の大戦の千馬力から二千馬力、さらにジェットといった)。ステルスがそのように見えましたが、それ程の変化を起こしそうには見えません。
・コストが飛躍的に増大し、往年の戦艦のような「消耗できない消耗品」になりつつある。
といった今の状況で「戦闘機(の機体)への新規参入」は得策でないものと思われます。将来「大きな変化」が起こる際に参入できるように準備はしておくべきですが。今作ったとしても「できてF22の劣化版(特定のスペックで上回ったとしても、コストを含む総合的な視点で見れば)」にしかならないように思います。
それと「パイロットは希少な人材」というのは変わっていない(変えられない)のですから、無人機の開発を目指した方が良いように思うのですが。
>>あの時点でのベターな選択
F16をそのまま導入でしょうね。その上で、部分的に炭素繊維素材を使って独自の軽量化改良して行くのがベターだったと思います。F16は傑作機で、現在でも十分通用する能力があり、今のように防空体制に穴を空けるのは避けられました。
ブロガー(志望)さん
>>無人機の開発を目指した方が良い
無人機は、昔から定期的にブームが起きますが、有人機を超える事は永久にありませんよ。情報を得る時と操作を行う時に、遠隔操作というフィルターを必ず通さねばなりません。技術が進歩すればフィルターは薄くなりますが、無くなるわけではない。無人機はあくまで補助的な役割まで、追いつけないと分かっていても、やはり有人機にカネを入れざるを得ないでしょう。
>「世界最高峰第五世代戦闘機X-2でござ~い。」
X-2は世界で第4番目のステルス有人機=技術実証機であり、世界最高峰第五世代戦闘機ではないのですが。しかし、前にも述べたのですが、米露中に引き続き、世界で第4番目にステルス有人機のX-2を国内開発し、後は初飛行を待つだけとなりました。是は高度の技術力と豊富な実戦経験を持つ西欧諸国やイスラエル、南アフリカより、先であり、この事実は賞賛に値しませんか。また、私が以前から再三に渡り、述べている様に技術は試行錯誤の過程を経つつ、自ら、行わなければ身に付きません。其れに装備の国産化等は政治の自立と其れなりの波及効果等があります。ですから、日本よりも、遙かに政治、経済、技術的に悪条件な立場にある開発途上国が、懸命に防衛産業の育成と国産装備の振興に努めているのは、その為ですが。其れとも、あなた様は日本や開発途上国に於ける国産装備の振興が『悪』とでも、考えているのでしょうか?勿論、装備の調達や研究開発等には、政治=国家戦略と財政等の理由から、取捨選択が必要なのも、事実ですが、先ずは此処まで成し遂げた事実を賞賛し、其れから問題を述べていくべきかと…
ご回答ありがとうございます。やっぱりそこに落ち着きますよね~
そうなってくるとこの話題のX2、試作機としてはこれでいいと思いますが、モノになりますかね?
私はT2CCVみたいにマニアの妄想をかき立てさせて終わりと見ますが・・・
無人機が有人機を追い抜く事も、追い付く事は無いでしょう。しかし現在なら「スクランブルしてみたら囮の無人機」はあり得る事です。囮でも有人機ならそのパイロットを帰還させねばなりませんが、無人機なら「燃料尽きるまで飛ばして墜落させる」事も可能です。またレーダーでは点にしか映らないので、「無人機を先行させて画像等を取得し、それで有人機を向かわせるか否かを判断」ができるようになれば、「希少人材であるパイロットの有効活用」に繋がるものと思われます。
それと無人機には有人機という「目標」がありますが、「有人(戦闘)機の目指すべき方向」は今あまりはっきりしていないように思われます。「同レベルの強敵」がいれば「敵(の戦闘機等)に勝つ」事が目標となり、それで得られた性能等を戦術攻撃他に生かせたのですが。ですから有人(戦闘)機に関して今は「既存機の改良()等でしのぎながら方向をを探り続ける」のが得策かと。
「それまでのものを一気に時代遅れにするような大きなイノベーション」が見えるまではアビニオクスやデータリンクの強化等を(そのように見えたステルスもそこまで行きそうにはない?)。
先の大戦前に双発戦闘機ブームがありましたが、大戦で双発戦闘機は「対空戦闘も可能な、戦闘機でも手を出し辛い戦術爆撃機」として使われたと聞いています(エンジンがパワーアップして単発でも良くなった?)。今飛び出してもかつての双発戦闘機みたいになるのかなと。
残念ながら大戦前にブームになっていた双発戦闘機はいずれも失敗作に終わっています。(P38のみ例外)
空中機動性能で単発機に歯が立たず、さりとて速度面でも優位に立てず、これらの双発戦闘機が辿ったのが夜間戦闘機への道です。
地上攻撃をするにも本職の爆撃機より高速であっても搭載力不足でさほど貢献できていません。
ステルス戦闘機、第5世代戦闘機はこのままいくと大国でも整備しづらい「高価なオモチャ」になりかねないように思います。
強力なのは確実だと思うんですけどね・・・
思えば双発戦闘機はジェットの時代になって実現したのかも知れません。ジェット機ではプロペラ機程単発と双発で機中機動性能に差が出ず、主兵装が機関砲からミサイルになって搭載力等の占める割合が増大したためではないかと思われます(それぞれの状況や要求に応じて単発・双発を選択?)。こうしてみるとやはり「タイミング」は重要なのかなと。それとコストや他の性能に与える影響が大きい「今の」ステルスもどうなのかなと。
それと戦闘機を含む兵器の開発に「公式」など無い以上、試行錯誤も必要ですし、「失敗を完全に無くす」事も不可能と思われます。しかしコストの上昇で、チャレンジや「失敗」が困難な状況になっています。(新規)開発にとっては「冬の時代」なのかなと。