共同通信と石井暁記者に遵法精神はあるのか?
共同通信が以下のような記事を配信しております。記者は防衛記者クラブに所属している石井暁君です。
自衛官に私的戦闘訓練
特殊部隊の元トップが指導
https://this.kiji.is/725681850000359424?c=39546741839462401
>陸上自衛隊特殊部隊のトップだったOBが毎年、現役自衛官、予備自衛官を募り、三重県で私的に戦闘訓練を指導していたことが23日、関係者の証言などで分かった。
還暦近くのキャリアの長い記者が、確認できないことを書くなよ(笑
読むと核心的な事実は何もありません。問題のセミナーに内容に関する取材もなく、単に外から写真撮っただけです。単なる印象操作にしか過ぎない記事です。
よくもまあ、こんな活動家のアジビラレベルの記事をデスクが通したものです。
ぼくは主催者の荒谷さんに関しては、表には出せない話もあれこれ聞いています。また彼が有る種の求道者であり、精神主義に傾倒しすぎていると思います。そこに現役に自衛官がセミナーなどの形で参加するのは問題があるかとも思います。
ですが石井暁の取材方法にも問題があると思います。以下はこの記事に関する主催者側の声明です。
共同通信社から配信された記事について
https://musubinosato.jp/2021/01/24/%E5%85%B1%E5%90%8C%E9%80%9A%E4%BF%A1%E7%A4%BE%E3%81%8B%E3%82%89%E9%85%8D%E4%BF%A1%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E8%A8%98%E4%BA%8B%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/
>合宿開催とほぼ同時(26日)に、「むすびの里」の大又川を挟んでの対岸の私有地からカメラをどんと据えて「むすびの里」を撮影している人物がいるので、「むすびの里」のスタッフが私有地の所有者と撮影している本人に確認に行きました。
その人物は、共同通信社の石井暁氏で「自衛隊の闇組織 秘密情報部隊「別班」の正体」等自衛隊関連の暴露記事をネタにしている記者のようです。
>私有地の所有者には、風景の写真を撮ると嘘をついていたらしく、こちらのスタッフが苦情を言うと「取材妨害で警察に訴える」と大声で怒鳴りだしました。
その後もSNSで「防衛大臣、統合幕僚長には会見質問通告しました。」「警視庁公安部、三重県警警備部公安課には連絡しました。」「情報保全隊には後程伝えます。」等の脅迫とも取れる文章を送ってきました。
土地の所有者も困って、石井氏に苦情を言うと「相手(荒谷)には了解を得ている」とまた嘘をついて4日間そこに居座って撮影をし続けておりました。
この声明文の通りであれば、石井暁君は断りもなく私有地に入り、地主に嘘をついていた事になります。当然不法侵入です。初めは風景を撮っているといい、後で荒谷氏の了解を取っていると言っているならかなり悪質です。
そして主催者側が抗議すると「取材妨害で警察に訴える」です。無論警察に訴えて何も起こりません。何の違法行為でありませんし、取材対象には取材拒否をする自由があるし、寧ろ石井暁氏の方が警察に逮捕される可能性があるでしょう。
石井暁君、あるいは共同通信社は取材のためなら脱法を是としているのでしょうか。であれば、自分たちが正しければすべての手段は正当化されるという、グリンピースやシーシェパードと同じならず者です。
この声明文の通りであれば、このような「危険人物」が、機密が多い防衛省A棟に自由に出入りできるのはセキュリティ上極めて大きな問題ではないでしょうか
防衛省は2年以上も前に記者会が了承したフリーランスの記者の会見参加を、セキュリティ上の理由で未だに認めておらず、いつになったらOKになるかも明らかにしていません。
ぼく自身ドイツの雑誌の記者として会見に参加はしていますが、フリーランスです。そして何年も会見に参加していますが問題を起こしたことはありません。
それほど心配ならば参加するフリーランスはA棟に到着したら報道室のスタッフが迎えにいき、帰りはA棟をでるまで「監視」すればいいでしょう。あるいはGPSをもたせるとか、ビデオ会議という方法あるでしょう。また会見自体を隣のD棟で行えばいいでしょう。たいして手間も予算もかかりません。
寧ろ「報道の自由」を担保するためならばある程度の支出は認められてしかるべきです。
ですが、実態は記者クラブの記者は個別に審査もされません。昨年末も共同通信の女性カメラマン二人が会見に入っていましたが、彼女たちも個別に審査はされていないはずです。またテレビ局のカメラマンもテレビ局の社員ではなく、関連企業の人間ですが個別の審査はされていないはずです。
これは「大企業は信用できるけど個人は信用できない」と言っているのに等しいわけです。安倍政権はフリーランスの活躍を応援するといい、菅政権でもそれは継承されているはずですが、掛け声だけなのか、あるいはフリーランスのジャーナリストは除くということなのでしょう。
それほどA棟のセキュリティを気にする割には、セキュリティは甘いです。昨年12月まで、厚生棟でスタバでコーヒー買って、A棟の身体検査を受ける際に、紙カップはX線検査機に通されませんでした。
対して議員会館では飲み物を持ち込むさいは、危険物ではないかX線とは別途検査されます。A棟ではそのような検査を行っていません。
例えばぼくが、液体爆薬や化学兵器を持ち込んでテロを行うことは可能ということになります。記者クラブの記者ならばもっとセキュリティは甘いのでよりテロがやりやすいでしょう。
このレベルのセキュリティで、フリーランス入れると問題がなどというのは失笑するしかありません。やはり記者クラブとの癒着を邪魔されたくないための妨害ではないでしょうか。
記者クラブの関係者によれば防衛省では次官以下、局長、幕僚長クラスも記者クラブの記者から銀座や赤坂で接待を受けてきました。また幕僚監部の主催する忘年会、暑気払いでは記者はダダ酒をごちそうになっていました。いまは一人千円ほど払っていますが、実費の極一部に過ぎません。
河野太郎前防衛大臣時代、そして今の岸大臣にも防衛記者会の幕僚監部との懇親会用とされているビール券はどのように使われているのかと質問しましたが、報道室からは未だに返答がありません。
フリーランスが入ってくると、このような癒着関係が維持できなくなるのでしょう。
European Security & Defence に以下の記事を寄稿しました。
JMSDF to Introduce New Crew System
https://euro-sd.com/2021/01/headline/20799/new-jmsdf-crew-system/
Japan in Depth に以下の記事を寄稿しました。
海自FFMと隊員減対策(前編)
https://japan-indepth.jp/?p=56206
海自FFMと隊員減対策(後編)
https://japan-indepth.jp/?p=56255
自衛隊機のコスパを検証する(前編)
https://japan-indepth.jp/?p=55801
自衛隊機のコスパを検証する(後編)
https://japan-indepth.jp/?p=55809
官庁の情報開示は途上国以下~記者クラブの弊害~
https://japan-indepth.jp/?p=55598
東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
来年度の防衛予算5.3兆円が実はもっと多い訳
実際は5.7兆円、過小に見えているのはなぜか
https://toyokeizai.net/articles/-/398559
この記事へのコメント
石井記者というとSmartNewsで見つけた、こちらの記事もですが↓
>「県民をだました」辺野古に自衛隊常駐 県民に驚き・批判の声
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/697498
>辺野古の新基地に自衛隊を常駐 海兵隊と自衛隊トップが極秘会談
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/697461
何でも、この記事を書いた阿部記者と石井記者が知り合いだった関係で合同取材となったらしいです。
この方はいったい何がしたくて取材?盗撮?をしたかったのでしょうか?
共同通信として堂々と主催者に許可もらって取材すれば良いだけの話ですよね?
セミナーの内容的にはよく分かりませんが、あまり良くない事であればそれはそれで防衛省に相談すれば良い話でいろいろな意味でちょっと考えられない行動していますね。潜入して実態を暴くでも無いし良く分かりません。もしかして自分は常に正義の旗のもとにいるから大丈夫とか思っているのでしょうか。
「昨年12月まで、厚生棟でスタバでコーヒー買って、A棟の身体検査を受ける際に、紙カップはX線検査機に通されませんでした。」
防衛省にスタバって入っているんですね、知りませんでした。
集めていませんが防衛省柄のカップとかあったりするんですかね?
それはともかく、記者クラブにスパイや工作員を送り込めばイチコロって事ですよね。コロナクラスタに成りかねないぶら下がり取材と言い防衛省も記者クラブも身内、家族と思って危機感無いのでしょう。
へっぽこな防衛省本庁舎を破壊する意味が果たしてあるかどうかは別として記者クラブの記者がスパイや工作員だったらとは考えないのでしょうか?だとしたら色々やり放題ですよね。
良いのでしょうか?
被撮影者の了解が無い。
公務員ではあるが勤務中ではなくプライベートの時間であり、私人である。
共同通信の使用者責任も問われます。
彼のような体制側にとってかなり危ない記者を安易に通すのは、共産党が公党である理由と同じかと思います。
野に放って追放すれば地下活動はするしある種のギャング化は免れない。
ですが、公党や公の存在になれば外への体裁も考えないといけないし共産党なら国会への参画を拒否される権力を喪うことへの恐怖心、既得権益を握った記者ならば取材が出来なくなることへの恐怖心によってこそ彼らを自縄自縛に陥らせ尚且つ地下に潜らないからこそ監視も統御も良好であると。
喪う事への恐怖心というのはプロスペクト理論における得をした嬉しさよりも、損をした喪失感を強く感じるというところにも出ているのかなと。
確かに問題のある組織、個人だとしても監視や統御を考えるとプラットフォームを提供したほうがマシというのが結論かもしれません。
その点で言えば清谷様には大きな後ろ盾はいないし政治的な団体との強固な繋がりはない。最悪の場合は清谷様が記事を出した先を締めあげれば良い。
こう考えると如何せん活動家もどきの記者というのは強いかもしれません。
記者クラブに加盟してるマスゴミの横柄な振舞いを知る事が出来ますから。
こんな事やってると熱心な信者を除いて読者は離れるでしょう。
益々清谷氏のファンになりました(笑)。
清谷氏が記者クラブ打倒の最大の功労者になるのを切に願います!
>>私的戦闘訓練
実際、何してるのか分かりませんが、ある種の「焦燥感」に駆られてじゃないですか?中国軍の大増強に直面しても、自衛隊は予算分捕り社内政治に勤しんで、肝心の軍事はサッパリ。一連の歳出改革部会シリーズで明白ですしね。