自衛隊を合成肉の普及のスプリングボードにすべき

自衛隊を合成肉普及のスプリングボードにすべき

畜産が、環境負荷が大きいことは世界的に認識されています。畜産自体だけではなく、家畜に食べさせるとうもろこしや大豆など多くの作物が必要で、そのためには広大な農地が必要です。例えばアマゾンなどの密林を切り開いて大豆畑にしたりしている。実は農業も立派な環境破壊です。牛肉の場合、牛肉1㎏の生産には10㎏の飼料用穀物が必要とされています。

世界的に所得が上がると肉の消費量が増えます。その分環境負荷が増えます。
また家畜を媒介に伝染病も広がるリスクも増えます。それは人間に対しても大きな脅威であることは今回のコロナ禍でも多くの人が認識したでしょう。

合成肉は大きく分けると二種類があります。大豆など原料とした植物肉。もう一つは動物の細胞を培養した培養肉です。現在のところどちらも一長一短があるようです。世界的に開発競争が進んでいますが、我が国でも開発と実用化が進んでいます。

次世代の産業としてこれらの人工肉の競争力が必要不可欠です。新たな産業として雇用を創出するということと、食料安保のためです。我が国は多くの肉及び肉製品、卵、魚などを輸入しています。また国内の畜産にしても飼料は殆ど輸入品です。
国内でこれらの人工肉を生産、それらを更に輸出できれば食料安保上も大きなメリットがあります。

そのためにこれら人工肉を防衛省、自衛隊で組織的に調達してはどうでしょうか。全国の駐屯地や基地、その他の組織の食堂、またコンバットレーションに採用する25万人+防衛省職員もいますからかなりの人工肉を消費できるでしょう。
多少高くとも調達するのです。25万人が消費するのは結構な量となります。であればこれをコアにすれば量産化が進み、価格は安くなるでしょう。であれば市場でも売りやすくなり、国際的な競争に耐える値段の低減化が容易となります。

米国は合成燃料導入に際して、同様のことに軍隊を使いました。軍隊が一定量の消費すれば
それに上積みして生産が増えて、価格が低減できます。
特に培養肉の技術は再生医療にも応用が可能ですから、その面でも重要です。

基本的に軍隊や自衛隊は何か経済的な価値を生み出すものではありません。であれば国内産業の育成のためのスプリングボードとして活用すれば、それは産業育成において大きな成果をもたらすでしょう。こういう取り組みを経産省や文科省などと連携して行うべきです。
我が国の国際競争力が低下しているのを素直に認めて、存在するアセットを使って競争力を上げる必要があります。ところが我が国はクールジャパン戦略とかいって、税金を掴み金にして貪ることしか考えていない政治家や官僚が多いわけです。
だめな国というのはそういうもんだ、とも思いますが。
一納税者としてできる提案や問題点の指摘は続けていきたいと思います。

以下は参考になるおすすめ記事です。

本格化する人工肉ビジネス 日本の国家プロジェクトがMeatTechで安定的・持続可能な人工肉を目指す理由
https://mimir-inc.biz/media/expert/meattech202008/
>人工肉は「植物肉」と「培養肉」に大別されます。前者は大豆や小麦などの植物性タンパク質を肉状に加工した食品で、「代替肉」とも呼ばれます。後者は牛や豚などの家畜から採取した細胞を培養した食品です。培養肉は家畜を屠殺せずに家畜由来の肉を生産できることから「クリーンミート」とも呼ばれています。

>「現行の農業形態をタンパク質の生産基盤とする限り、2050年のタンパク質クライシスを解決できない」との危機感が現実味を帯びました。その結果、家畜肉の代替タンパク質源として人工肉が注目され、実用化に向けた開発に拍車がかかったという次第です。


>日本国内では私たちのプロジェクト、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の「スペースフードX」、日清食品ホールディングスと東京大学生産技術研究所の産学共同プロジェクトの3チームが中心になってメイドインジャパンの培養肉開発に取り組んでいるところです。

>JAXAのプロジェクトは、宇宙ステーションで地産地消できる培養肉の開発に取り組んでいるのがユニークといえます。将来的には月や火星の宇宙基地での「培養肉工場」実現を目指しています。

>日清食品ホールディングス・東京大学生産技術研究所産学共同グループの場合は、2019年3月に世界初のサイコロステーキ状牛筋開発に成功しています。

>植物肉の場合、主原料が大豆、小麦などの穀物です。そして穀物から抽出できるタンパク質の割合は10%前後です。日本食品標準成分表を見ると、穀物100g中のタンパク質含有量は燕麦13.0g、ソバの実10.8g、トウモロコシ8.6g、小麦13.0g、大麦10.6gなどとなっています。ただし、「畑の肉」と呼ばれる豆類は別格です。例えば小豆は20.3g、いんげん豆は19.9g、エンドウ豆は21.7gなどとなっており、大豆に至っては33.8gもあります。
>とはいえ、豆類を除いた穀物の場合、仮に10㎏の植物肉を生産するためには100㎏前後の穀物が必要になる訳です。これでは現在の家畜肉の生産システムと基本的に変わりません。

>培養肉はクリールームのような閉鎖環境施設で生産でき、しかも家畜のように糞尿も排出しないので、虫や雑菌が繁殖せず、細菌やウイルスの侵入も防げ、食肉生産の安全性を十分担保できます。
>さらに、食肉生産を例えば10階建てのビルで行えば、同一面積で10倍の生産ができます。牧場のような広い土地は不要です。土地の有効活用でも優れています。

>培養肉はクリールームのような閉鎖環境施設で生産でき、しかも家畜のように糞尿も排出しないので、虫や雑菌が繁殖せず、細菌やウイルスの侵入も防げ、食肉生産の安全性を十分担保できます。
>さらに、食肉生産を例えば10階建てのビルで行えば、同一面積で10倍の生産ができます。牧場のような広い土地は不要です。土地の有効活用でも優れています。


<参照資料>

・人工肉の現状と問題点/調理科学

https://www.jstage.jst.go.jp/article/cookeryscience1968/3/1/3_23/_pdf

・世界の食料生産、2050年までに70%増の必要/AFPBB News

https://www.afpbb.com/articles/-/2645112

・ビヨンド・ミートが遂に日本上陸/Tokyo Vegan

http://tokyovegan.net/plant-based-beyond-meat/

・代替肉は「うまみ」のある新ビジネス?/DG Lab Haus

https://media.dglab.com/2019/06/16-afp-01-2/

・フードテックが生み出すバイオエコノミーの新潮流/東レ経営研究所

https://cs2.torayco.jp/news/tbr/newsrrs01.nsf/0/30E01AFE14A1BB774925830E00104F90/$FILE/sen_205_02.pdf

・細胞培養肉のステーキを開発/ロイター

https://jp.reuters.com/article/food-tech-idJPKCN1UF02F

・藻類と動物細胞を用いた革新的培養食肉生産システムの創出/日本の研究.com

https://research-er.jp/projects/view/1042280

・培養肉は未来の食卓にたくさん並ぶか/サイエンスポータル

https://scienceportal.jst.go.jp/reports/other/20190802_01.html

・もう空想ではない「培養肉」とはどんなもの?/ DG Lab Haus

https://media.dglab.com/2017/11/11-meat-01/

・「植物肉」が注目され資金が集まる本当の理由/CHITOSE JOURNAL

https://journal.chitose-bio.com/protein_crisis/






堀口英利さんから誹謗中傷を受けております。
安倍首相への批判を自分と潰瘍性大腸炎患者全体への誹謗中傷と捻じ曲げて執拗ないやがらせを受けております。
ぼくの口封じを目的に難病患者であることを盾にSNSなどのぼくのアカウントを攻撃しており、ツイッターアカウントが凍結され、フェイスブックも投稿を制限されています。


またしてもあたらしいツイッターのアカウントが制限されました。自分の主張がまちがっているので、口封じをしているわけです。
読者の皆様に置かれては堀口英利さんの差別的ツィートをツイッター社に報告していただくようお願いします。

堀口 英利 | Horiguchi Hidetoshi (@Hidetoshi_H_).https://twitter.com/Hidetoshi_H_

Hidetoshi@Hidetoshi_UK
https://twitter.com/Hidetoshi_UK

潰瘍性大腸炎を利用してぼくの発言を捏造、誹謗中傷を執拗に繰り返す堀口英利さんに抗議します。
このような難病の悪質な利用は難病者への誤解偏見を助長します。
堀口英利さんこそ差別主義者です。
堀口英利さんへの公開質問状その1
https://kiyotani.seesaa.net/article/202102article_3.html
堀口英利さんへの公開質問状その2
https://kiyotani.seesaa.net/article/202102article_4.html
堀口英利さんへの公開質問状その3
https://kiyotani.seesaa.net/article/202102article_5.html
堀口英利さんへの公開質問状その4
https://kiyotani.seesaa.net/article/202102article_6.html
ロンドン大学で軍事を体系的に勉強しているという堀口英利さんに人権意識はあるのか?
https://kiyotani.seesaa.net/article/202102article_7.html
公開質問状その5堀口英利さんは「のり弁」の意味を知っていますか?
https://kiyotani.seesaa.net/article/202102article_8.html
堀口英利さんは何故清谷信一に執拗な誹謗中傷を繰り返すのか?
https://kiyotani.seesaa.net/article/202102article_9.html
堀口英利さんによる陰湿な口封じ = ツイッターアカウント凍結。
https://kiyotani.seesaa.net/article/202102article_10.html
堀口英利さんに対する公開質問状その8堀口英利さんのはぼくに抗議する権利はないのではないか?
https://kiyotani.seesaa.net/article/202102article_12.html?1613285975
堀口英利さんに対する公開質問状その9学歴差別、学歴や職歴による言論弾圧を主張する堀口英利さんが、それを人の主張と捻じ曲げる。
https://kiyotani.seesaa.net/article/202102article_13.html
堀口英利さんに対する公開質問状その10堀口英利さん、安倍首相は辞任していないと事実を捻じ曲げ、難病をダシに使って他人を誹謗中傷するのはやめませんか?
https://kiyotani.seesaa.net/article/202102article_15.html
堀口英利さんへの公開質問状その11 堀口英利さんは誹謗中傷だとぼくのブログ削除を求め、抗議したのに敵前逃亡したことについての弁明は嘘。
https://kiyotani.at.webry.info/202102/article_17.htm
堀口英利さんへの公開質問状その13この議論のどこが堀口英利さんへの個人攻撃、前潰瘍性大腸炎患者への差別なのでしょうか?
https://kiyotani.seesaa.net/article/202102article_20.html
堀口英利さんへの公開質問状その14堀口英利さんは旅客機のパイロットよりも日本国内閣総理大臣の方が、責任が低い、といっています。これが安全保障を体系的に学んでいるという人物の考えですか
https://kiyotani.seesaa.net/article/202102article_21.html
堀口英利さんへの公開質問状その15セレブの堀口英利さんがなんで赤の他人に金品支援をお願いするの?
https://kiyotani.seesaa.net/article/202102article_22.html
堀口英利さんへの公開質問状その16堀口英利さんは世の中をなめていませんか?
https://kiyotani.seesaa.net/article/202102article_23.html堀口英利さんへの公開質問状その17質問への回答になっていませんが?
https://kiyotani.seesaa.net/article/202102article_25.html?1614049386
堀口英利さんへの公開質問状その18これが安全保障を体系的に学んでいるという人物の考えですか?
https://kiyotani.seesaa.net/article/202102article_26.html
堀口英利さんへの公開質問状その19このやり取りのどこが堀口英利さんと難病患者への誹謗中傷、差別なのでしょうか。
https://kiyotani.seesaa.net/article/202102article_27.html
堀口英利さんへの公開質問状その20長期権力者であれば昔の犯罪行為は問うべきではないのでしょうか?
https://kiyotani.seesaa.net/article/202102article_29.html

この記事へのコメント

偽陸士
2021年02月27日 15:25
清谷様。

いつも興味深く記事を拝読させていただいています。
さて自衛隊員に培養肉か合成肉を食べてもらおうとの提言ですが、このままでは現場には受け入れられないと思います。
特に営内者は食事に選択権が無いだけにそれが顕著に現れます。

植物ベースの合成肉なら精進料理の進化だとして受け入れられるかもしれません。
ただ培養肉には安全性が一般社会で受入れられるまでは難しいかと。

ただこの培養肉ですが、義手義肢として負傷者本人の細胞を培養し移植する研究なら現場も賛成するのではないかと思います。

またアクチュエータも油圧式から人工筋肉に置き換えられるかもしれません。
19190213
2021年02月27日 16:47
確かに災派なんかに行くと動物の飼育環境を見て或いは屠殺の負担なんかを直に体験する訳です。
果たして現状好ましい物なのかとね。

そう言う意味ではトライする価値は大いにあると思います。
ただし現状営内者というのは食事に不満を貯めがちです。(兵隊の食への不満はとても恐ろしいところがあります。逆を言えば満足できる水準であれば福となすことも可能です。)
大豆食品の良い所は蛋白が多い所ですが筋トレを好む隊員には大いに受けるかもしれません。
特に営内者というのは駐屯地から出られない事も多々ありますので糧食だけではなく自動販売機で販売するのも良いかもしれません。
というのも売店は閉まっていることも地方ではよくあることですし、急な任務でご飯が手に入らないことだってあります。
しかし、自販機であればそれを解決できますし悪くはないはずです。

仏軍では退役者が廃兵院でワインを作っていると訊いた事があります(真偽不明です)。
もし、それを習って予備役に従事させるというのは悪くはないと思いますし総じて賛成です。

ただ、食というのは怖い物で食が良くない駐屯地は荒れるような気がしますね。
モノがすぐなくなるとか弁当がまず過ぎて大量に残されるとか結果廃棄が大変になるとか、それでゴキブリが大量発生するとか。(そもそも不味いからって自腹で買えば可所得分も少なくなる訳で手癖の悪い奴らが増えたりする傾向もあるんかなと。だからって他人の財物に手を出すのは普通に阿保ですが、阿保は阿呆故に阿呆なわけで道理で考えるといけない。)
余り思い出したくはないんですけどね。
KU
2021年02月28日 08:28
>>>多少高くとも調達

少なくともオスプレイなんぞを買い揃えるよりは、遥かに有意義な予算の使い方ですね( ´∀`)。


>陸上自衛隊:隊員の盾となって走る「軽装甲機動車」、意外な弱点もある?

https://motor-fan.jp/article/10018399

このライターさんの記事ですが、数日置きにSmart Newsに載っています。今回は、弱点とあるから何かと思えば、視界の悪さと燃費の悪さと未舗装路に弱いorz。まあねえ、清谷さんのような防衛問題を専門にしている人とは異なるでしょうから。自衛隊装備スゲーになるのも仕方ない面もあるのでしょうけど、ねえ...。
ブロガー(志望)
2021年03月07日 21:12
お邪魔します。
 自分が飲んだ範囲では、かつてノンアルコールビールには変な甘い後味がありましたが、最近それは無くなったようです。それでも本物のビールと比較して美味いかと言われれば「美味い」とは言い難いです(特にエールビールと比べれば)。ですから合成肉は「肉の代用品」とするよりも、新たな食材としてその可能性を追求した方が良いのではないかと思ったりもします。
 マシュマロは元々マシュマロウという植物の粘液を泡立てて作るのど飴みたいなものだったそうですが、今では殆ど知られていません。もしかしたら将来「かつて肉は動物を殺して作っていた。」と言われるようになるかも知れません。
 多くのプロ野球選手が「肉と飯を腹一杯」を志向する中、広岡達朗氏が西武で菜食中心主義みたいな事をやったように記憶しています。合成肉の導入で自衛隊員が健康になったりするかも。
 TRONの提唱者坂村健が、コンピューターやインターネットは冷戦下で米が旧ソ連との戦いに勝つために実用化した。だから冷戦終結でコンピューター関連の新たな技術開発はあまり行われなくなったといった事を言っていました(利用技術が中心になるとも)。今宇宙に続いて電脳空間が新たな戦場になってきているので、例えば量子コンピューターといった大きな技術革新が起こるのではないかと思ったりもします。

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