財政制度分科会(令和3年11月15日開催)防衛関連資料を読むその15調達改革編

財政制度分科会(令和3年11月15日開催)の防衛に関する資料、参考資料を解説評論していきます。今回は15回目です。

https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/20211105zaiseia.html

「資料」と「参考資料」2つがあります。まずは資料の方から見てみましょう。
https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia20211115/01.pdf

調達改革編その8です。

次期戦闘機の検討にあたって(P24)
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○ 戦闘機開発においては、推進システムや飛行基幹システム等を考慮するが、機体の規模(機体サイズ、重量、速度)は、開発費や量産単価に最も影響を与えるものの一つであり、搭載システムや材料費などに大きな影響。
○ 近年では、航空機の機動性や費用対効果等を重視することから、推力重量比や機体サイズの観点から、小型化が一般的。次期戦闘機開発に当たっては、F-2後継機ということを踏まえつつ、任務所要を精査し、必要なシステム構成の検討を進めることが必要ではないか。

戦闘機のトレンドは小型化ではないと軍オタが顔を真っ赤にして怒ったのが、このページでしょう。それで議論が起こればいいと、財務省の主計官としては、してやったりでしょう。

確かに単にトレンドとして小型化というかと、単純にそうとも言い切れない部分はたしかにあります。ですが、デマまで飛ばして攻撃しているのがYahooニュースに寄稿している嘘つきのJSF君です。
https://news.yahoo.co.jp/byline/obiekt/20211116-00268225

>F-22の後継はF-35ではないので、矢印を引いてはいけない。
バカ丸出しです。財務省の主張は、F-35はF-22よりも新しい世代の戦闘機だよね、ということを言っているだけで、後継とあるとは言っていません。相手が言っていないことをいったと難癖つけるチンピラ根性は全く昔と変わっていないようです。

>ロシアにとって主力ステルス戦闘機はSu-57であり、チェックメイトは安いことを売りにした輸出用です。余裕が生じればロシア本国でもチェックメイトを採用する可能性はありますが、その場合でも主力はSu-57のままです。


確かにチェックメイトは輸出用とは言われていますが、Su-57よりは新しい機体であることは疑いようのない事実です。そしてSu-57の使い勝手はあまりよくなく、チェックメイトがロシア空軍に採用される可能性は少なくないでしょう。
ロシアにしても無限に軍事予算があるわけでもないし、将来はロイヤルウィングマンのような無人機を随伴するようになれば大型機である必要はありません。

JSF君はアタマが悪いので、経済や予算という概念が理解できません。

>中国のJ-31も元々は輸出用です。
これも嘘。それは外国の憶測に過ぎません。漢和防衛時評のピンコフことアンドレ・チャンによれば空軍はできの悪いJ20を欲していなかった。空軍はまともなステルス戦闘機を欲して、J31を開発させた、と、見ています。「世界航空機年鑑2019-2020」は『「人民解放軍に正式採用されることを目指したが、何らかの事情で実現しないため、輸出用と説明している』との説も伝わってくる」という見方を紹介しています。
J21がステルス機としては落第ということは誰が見ても明らかでしょう。なによりJ31がJ20よりも後に開発された機体というもの動かしようのない事実です。そもそも「安価な輸出モデル」ならばコストが安い単発機にしたくなるのが人情ではないでしょうか?

>なおイギリスの新型戦闘機計画テンペストは独仏のFCAS/SCAFよりも小振りな機体を計画しているとされています。


そしてこれはご本人も認めているではないですか。トルコや韓国のプロジェクトはどうですか?
これらも米国のNGADやSu-57より大きくはないでしょう。
スウェーデンも英国のプロジェクトに乗るか、自国でやるかはまだ明確にしていませんが、伝統的な設計からみれば恐らくは「小型化」でしょう。

これらの事実から見れば、財務省のいっていることも、さほど的外れとは言えません。

JSF君はいつもの調子で、「わ~ん、ぼくの大好きな防衛省と空自と国産兵器の悪口を言うな~!!!!」ですから。それで結論ありきで、思い込みと嘘と捏造で記事を書く。本来論評に値しません。
JSF君は自分の願望と思い込みに批判的な人間に対してデマ飛ばして、執拗に攻撃してきたのですが、後にそのデマがデマだとバレても謝罪をしません。人間のクズですな。

「ミリタリーバランス」も読めないJSFさんはやはりプロにはなれない
https://kiyotani.seesaa.net/article/201604article_8.html
JSF氏とモスボールの真実
https://kiyotani.seesaa.net/article/201801article_6.html
陸自に攻撃ヘリを導入する予算的余裕も当事者能力もない。
https://kiyotani.seesaa.net/article/202003article_8.html

10式のスカートはメルカバ4並みに厚いとか、10式の値段は7億だ、清谷は恥を書いたとか(実際今は14億円)とか、現在のアサルトライフルのトレンドは3点バースト機能だとか、P-1は低空でエンジン二発を止めるとかデマと嘘ばかりを撒き散らして他人を誹謗中傷しておいて、未だに謝罪も訂正もしない。そして都合が悪くなると家族が死んだと逃げる。


日本を代表するポータルサイトのYahooがこのような嘘つきの素人駄文書きが書いたフェイクをいつまでも使い続けるのは大変問題だと思います。


さて本題にもどりましょう。
財務省が言っていのは米国のような豪華な戦闘機、ほんとに作れるんですか?調達機数は90程度だよねえ。それだと一機あたりの開発費と生産コストって高くなるんじゃないですか?機能を絞って小型化するほうが現実的じゃないですか?

と、いうことですよ。
空幕の情念優先の具体性とカネの裏付けのない夢物語にカネはだせないよ、といっているわけです。取材する限り実際に水面下ではかなり英国側とやり取りは進んでいるようです。
莫大な予算を掛けて能力もない我が国が大型のステルス戦闘機を開発するのは博打以外のなにものでもありません。それも負けるが確実の博打です。
F-2だって能力は低かったし、空幕はF-2のレーダー不具合を長年隠し続けてきて、納税者からは信用されないでしょう。

T-7やUH-60Jの調達だってはじめから結論ありきのインチキ入札でしたし、こういう組織のいうことを信用しないのが大人の良識というものです。

防衛省、自衛隊は小さな開発予算で他国に並み、あるいはそれ以上の装備を開発できると豪語してきましたが、それらは殆ど嘘と言っていいレベルです。必要な基礎研究を怠り、実戦経験もなく、海外市場に揉まれたこともなく、国内の温室で、装備庁の製造業に関わったことがない技官のトンチンカンな思いつきと、天下りさえ受けれれば仕事がもらえるや、というメーカーが開発してろくなものができるわけがないでしょう。

19式自走砲も、FFM用のRWSもおそまつでした。F-2にしてもあの規模の機体で4発の対艦ミサイルを搭載して実戦で使用するなど自殺行為であり、事実そのような試験すらしていません。「外国にないから」と開発したわけですが、まともな国ならばそんな夢想的な開発はもともとしません。先述のようにレーダーの不具合についても防衛省と空幕は長年国民に対して発表もしていませんでした。それは自分たちが責任を追求されるからでしょう。文民統制を理解していません。このレーダー不具合が長引いた件は、三菱重工の偉い人に直接聞いたのですが、F-2のレーダーの不具合はレーダーを官品として支給された事が大きいと。機体とのマッチングに問題があり、技本が介在せずに全部三菱重工に丸投げしてくれたらもっと早く解消していたと。以前も書いておりますが、10式も技本がいなければ開発費は半分で済んだと。
そもそも技本は海外視察費が92万円とかで、招待されてないと行かない、それも情報収集する気はサラサラなく、退官前の偉い人のご褒美旅行でしかなかったわけです。ぼくがこの点を指摘しなけりゃ、いまだにそのままだったでしょう。
財務省がクズを作られるよりは、きちんと海外視察して情報収集してまともなものを作って欲しいと予算をとっても。防衛省や幕僚監部では「財務省が許さない」と出張したがる部下に嘘をついているのは未だに直っておりません。
今の偉い人たちは、そのような情報軽視が身に染み付いています。

そして日本政府や外務省、防衛省には当事者能力がありません。
フィンランド空軍、次期戦闘機にF-35選定
https://www.aviationwire.jp/archives/240551
>ロッキード・マーチンは「F-35の製造は20年以上続き、維持管理は2070年代まで続くだろう」とコメントし、フィンランドの防衛産業とともに導入を進める。空軍は機体や武器のほか、フィンランド独自の供給保証要件に合わせた持続的なソリューションや、包括的な訓練プログラムの提供を受ける。

日本政府も防衛省も米国からF-35や高度な装備の情報開示はありえない、常日頃主張されていますが、なんで小国のフィンランドができたのでしょうか。以前はトルコも米国に対して同様の要求をしていました。またイスラエルは昔から米国製の機体の情報開示を得られて独自の兵器体系やアビオニクスなどを組み込んできました。

つまりは日本政府が交渉力も外交力も無い無能ということでは無いでしょうか。



JSF君やdragoner(石動竜仁)君たち、トンデモ論を開陳して悦に入っている軍オタ諸氏が「軍事技術研究の総本山」と崇め奉るかつての技本、いまの装備庁の実態はこんなものです。そもそも取材対象を神のごとく崇める人たちが、お金をもらってプロとして仕事をするべきではないです、媒体も仕事を以来すべきではありません。
オナニーは自室でこっそりやってほしいものです。

このような防衛省や自衛隊の体質で、まともな装備が開発できか否かは子供でもわかる道理かと思います。


Japan In Depth に以下の記事を寄稿しました。
新聞が誤報する史上最大の防衛補正予算
https://japan-indepth.jp/?p=63181

この記事へのコメント

Goodman80
2021年12月13日 17:26
F-3の開発などと言う妄想などそろそろやめて欲しい。空自のアホどもの妄想を全て取込んで作ったらF-111Bばりの機体になる。此れを90機作る為に開発・調達するなんて全部で10兆くらいはかかるんじゃないか?
F-35A/Bの調達数も見直しF-35Aを60機、F-15EXを80機にして、F-3の開発など止めればF-16Vレベルの機体を180機くらいは調達できる。初等練習にCOIN機、高等練習機に軽戦闘機の複座型を調達すればそれなりの空軍力にそれなりの予算でなれるだろう。
国庫の事情からすればF-35AやF-15EX等分不相応なんだが、せめて真面な物にして欲しいもの。M-SIPやF-2ばかりスクランブル等で酷使していると、その内飛べる機体が無くなる。昔みたいに全部米国にお願いする羽目になる。
偽陸士
2021年12月13日 23:02
Goodman80様。

世の中悪い話しばかりではありません。
アメリカ本国ではF-16の生産ラインは維持されますし、インドのMIG21の後継機トライアルにF-21も参加するそうです。

ただF-15の中古は注意して機体を選ぶべきでしょう。
老朽化してフレームにクラックが入って事故を起こす機体も出始めています。
数を絞ってイーグルⅡの新造機を購入するのも検討すべきかと。
この機体ならF-16で空爆やSEAD任務に就く際に、電子戦機として随伴させる事も可能なはずです。
なにもステルス機ばかりが攻撃機ではありません。
スタッドレスタイヤ
2021年12月14日 01:51
>日本を代表するポータルサイトのYahooがこのような嘘つきの素人駄文書きが書いたフェイクをいつまでも使い続けるのは大変問題だと思います

あのポータルサイトは素人が記事を書きそれを読んだ素人が怒り狂って噛み付くネットコミュニティの底辺です。問題であるどころかむしろ自然の成り行きということが出来るでしょう。まぁ、きちんと資料を引用して語っているだけJSF氏はマシな部類に入ると思います(彼の記事でなされている主張にはこれっぽちも賛成できませんが)。

>つまりは日本政府が交渉力も外交力も無い無能ということでは無いでしょうか

それはみんな知っていることです。技本をマンセーしてる人たちでも「日本政府の外交力すげえ!」なんて言ってるのは一人もいませんからね。防衛費増額してもいいですけど、戦闘機とか戦車とかクソどうでもいいものに金と時間を割くより、この無能連中を置き換える方が優先度もコスパも圧倒的に高いと思います。
フィンランドの事例はそれこそ冷戦下で培われた外交力の賜物でしょうし、イスラエルには泣く子も黙るモサドが控えていますから、情報力では右に出るものは無いでしょう。極東の三流国家をこの2国と比べるのは流石に酷だと思いませんか(苦笑)

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