毎度恒例。残念な日経のシロウトが書いた防衛提灯記事。

日経の防衛予算記事ですが相変わらずシロウト丸出し。
あるいは政府の広報をやっているのでしょうか。さすが非会員を会見その他の取材機会から締め出して当局と癒着して甘い汁を吸う、記者クラブです。

防衛費、GDPの1%超す可能性 10年連続増の5.4兆円
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA096OT0Z01C21A2000000/

>政府は2022年度当初予算案の防衛関係費(米軍再編経費を含む)を過去最大の5兆4千億円規模とする最終調整に入った。中国に近い南西諸島の防衛力を拡充する。防衛費の目安としてきた国内総生産(GDP)の1%以内の枠を超える可能性がある。

>21年度補正予算案に積んだ7700億円とあわせて「防衛力強化加速パッケージ」と位置付ける。6兆円を上回る規模にして日本の防衛力強化の土台とする。

いつも指摘しておりますが、第二次安倍内閣以来。次年度予算と、当年度の補正予算が一体化しています。本来は編成当時に予想できなかった、天災やら為替変動などで必要になった支出を手当するべき趣旨の補正予算で、装備や隊舎など本来の予算で要求するべきものを要求している。
このため翌年度予算+当年補正予算の「お買い物予算」=本当の防衛予算

となっております。そしてその「お買い物予算」は年々大きくなっています。
更に申せば、概算要求では、これまた第二次安倍内閣から「事項要求」という金額を入れない項目を盛り込んでいます。その分2千億、3千億円といったレベルで概算要求が小さく見えます。

これらについて日本経済新聞は何ならカラクリを解説せず「概算要求●●兆円」とか「政府予算案●●兆円」と政府の発表を垂れ流しています。

つまり日本経済新聞は政府の防衛省の概算要求や政府予算を過小にみせる政府の世論操作の走狗であるわけです。こういうことをやると消費税でも減免措置対象にしてもらえるんでしょうね。そして恥ずかしいからか後ろめたいからか、この記事は署名記事になっていません。SNSや5ちゃねるなどの便所の落書きと同じです。

これで新聞記者です、と偉そうに名刺だして取材しているだから大したものです。

それに対GDP比率にしても日本政府の算定だと0.9パーセントですが、NATO基準だと1.2パーセンです。これに「お買い物予算」を加えればもっと大きいわけですが、それを日本経済新聞は解説しません。

まともなビジネスマンならば日経は読まない。あるいは終面の文化欄と、外部の記事の雑報、そして広告だけを読むべきです。間違っても一面記事を信じてはいけません。


Japan In Depth に以下の記事を寄稿しました。
新聞が誤報する史上最大の防衛補正予算
https://japan-indepth.jp/?p=63181

この記事へのコメント

偽陸士
2021年12月13日 22:45
バブルが弾けた頃、この国の不良債権が取り沙汰される度にワンダーランドアカウンティング(不思議の国の会計)だのファンデーション(粉飾)メーキャップ(化粧)だの散々海外メディアから叩かれましたが、遂に防衛予算も中共並みですか。

感慨深いですね。

しかも恩給は別腹。(笑)

軍事費はとっくに中共を抜き去っているのでしょう。

でもスウォームも無人航走体も無し。

これで愛国者ヅラされる与党支持者やアンチリベラルを視るとうんざりします。

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