防衛費増額、世論誘導を狙う読売新聞
日本の防衛産業に漂う「戦後の空気」感…もうそろそろ払拭を
https://www.yomiuri.co.jp/column/wideangle/20221003-OYT8T50005/
世論をご誘導する編伊藤俊行編集委員の記事です。株式会社読売新聞グループ本社 山口 寿一代表取締役社長は「国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議」のメンバーです。その読売新聞でこのような記事がでることは大変問題です。
>防衛装備品は納入に時間がかかるのに、国は「後払い」方式だから資金が不足し、経営を圧迫する。「前倒し払い」をしようにも、「防衛費は他の予算より厳格に扱われ、近年まで補正予算は使えなかった」(防衛省幹部)。ここにも「戦後の空気」があった。
これを読めば読者は護衛艦や航空機は納品されてからカネが払われると勘違いするでしょう。確かに調達が決まって、その年度内に支払われる装備や需品などは後払いです。ですが、護衛艦や航空機など複数年度に渡って製造される装備などは、3国5国と呼ばれる国債で適宜支払いが行われます。また初度費用も初年度に支払われます。
得てしてプライムは上場の大企業であり、支払いが決まっている商売で困ることはないでしょう。こういってはなんですが、カネを銀行に預けるより遥かに高率で「儲かる」システムです。これで銀行が渋ることはないでしょう。それに民需のようにあてが外れて売れ残るリスクがあるわけでもない。
「防衛費は他の予算より厳格に扱われ、近年まで補正予算は使えなかった」(防衛省幹部)。
この幹部って誰だよ(笑)みたいな話です。新米の記者じゃあるまいし、相手が話したことをそのまま無批判に引用しちゃまずいでしょう。そしてそれは著者に記事を書くための基本的な知識が欠けていることを意味します。
補正予算は本来、編成時に想定していなかった事態の発生に対処すべき予算です。
補正予算は装備品を買うための「お買い物予算」ではありません。そして補正予算は緊急に手当するために、予算決定、執行までの手続きが本予算に比べて簡素です。つまり十全に財務省や国会が検討するわけではない。補正予算を第二のお買い物予算にするということは、即ち議会制民主主義の軽視です。
>2010年度まで防衛関係費の補正は1000億円を超えず、減額も目立つ。07年に庁から省となって補正額は増え、21年度は7655億円を計上した。当初予算を小さく見せる意図があったにせよ、防衛費を戦争の推進力ではなく抑止力だとする理解が浸透したからこその変化だろう。
「防衛費を戦争の推進力ではなく抑止力だとする理解が浸透したからこその変化だろう」
それって著者の妄想でしょう。それは第二次安倍政権以前は、補正予算を本来の意味でつかっていたからです。
第二次安倍政権以降、補正が増えたのはアメリカの歓心を買うために、旧式のバルホークとか金食い虫のオスプレイとか、地元の了解も取らずにお手つきでアショア用のダーを発注したりしてFMSで衛予算が圧迫されたからでしょう。
>防衛産業はなお「武器を作る会社」と見られることをリスクと考えがちだ。「自社製品の強みを自覚せず、新技術の開発にも消極的だ」(自衛隊OB)と嘆く声もある。
「死の商人」と言われるのが嫌な会社が嫌々防衛産業続けても良いことはないわけです。腰が定まらないなら撤退すべきです。そして防衛産業を続けていることが自社の強みになることは殆どありません。国営企業気分ですからリスクもない。リスクを負って輸出する気もない。開発に消極的なのは当たり前です。
>日米の装備品調達に詳しい防衛産業幹部は「日本は一般入札の安さで発注先を決める。米国は複数の企業に同時発注し、アイデアと性能を競わせる。差は広がるばかりだ」として、日本の入札方式の改善を提唱する。その際も、カギは防衛産業の意識改革になる。
これまた誤解を生む記述です。確かに守屋次官のスキャンダル以後、なんでも競争入札になって行き過ぎの感はあります。ですが価格だけならば次期戦闘機商戦でF-35は落ちていたいでしょう。
そして次期装輪装甲車でも国産と、フィンランドのAMVの試作が調達されて現在評価中です。こういう事案もあります。
安さだけで決めるのは調達担当者に知識がないからでもあります。調達部門の人員は英仏独あたりと比べても一桁少ないわけです。
この記事を読んだ読者は防衛装備は安さだけで決めているだとおもうでしょう。
それに安さだけで決めているなら、他国製の何倍も高い国産装備が調達されることはありません。
この記事は全般的に、防衛調達の知識のない記者が、子供のお使いよろしく、防衛省の関係者の都合のいいコメントをつなげた記事になっています。きちんとした知識をお持ちでこのような記事を書かれたのならば更に大きな問題です。
ぼくもそうですが関係者から接触されて情報提供されることは多々あります。それが事実ならばいいのですが、その自分や組織に都合のいい記事を書かせてやろうという「邪」な意図があることもあります。ですからそのような「専門家」に騙されないような見識と、裏を取る作業が必要です。この記事にはそれが感じられません。
編集委員という立場でこのような記事を書かれて、掲載されるのはトップが「国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議」のメンバーの媒体としては由々しき問題だと思います。
この記事へのコメント
https://news.yahoo.co.jp/articles/004c5fc724468cbae302c5ab1e00b66424594b9a
ご参考まで。
事件の当事者が自分の係争中の事件を当事者である事を明示せず記事にして書いてる。(笑)
公正中立を疑うのが普通だが、講読者は有識者と編集委員が同一だと知らないのが、大多数なんだろうな。
活字に親しむのと、背景を読み解くのは別なのは分かるがそれにしても....
事実かどうかは二の次で。
それこそが会社の方針であり政権に報いる事だと思っているのかと。
国民を裏切るとか血税を無駄遣いするなど
大した問題では無いと。
銃刀法然り、武器輸出三原則だの武器輸出反対だの軍国主義だの、軍事関連研究開発は一切認めない学術会議だの、ホント先人たちは無責任でクソなもんですよ。
参考に
トリプル安の英経済より危険...「危機的状況」すら反映できない日本市場のマヒ状態
https://news.yahoo.co.jp/articles/e94f4fbcde93a238b861de6de33ca68b9f39321e
https://mobile.twitter.com/lYWLTaGOMuZXoo3/status/1577556686310891522?cxt=HHwWhIDTydXczeQrAAAA
世界中でフツーに売れている車体なんですけどねえw。いったいどんな秘密が隠されているのか、よ~く聞いてみたい(^_^;)。こんな車体でこの有り様だと、あんな北欧生まれな8輪装甲車も秘密秘密秘密で車内わ絶対絶対ぜーったい、公開しません!とか真顔で言いそうですよぬ( ノД`)…。ま、世間知らずなアホ揃いなんだろうけど。で、次期装輪装甲車わ...MAV?この間の歩兵戦闘車と自走迫撃砲はMAVとは別扱いでしたっけ?
日本は日銀がバリアになって表に見えない様に頑張っているのでしょう。
つまりそれだけヤバい事態が着々と進行していると見た方が良い。
偽陸士さんでは無いですが、銀行預金より金銀財宝や不動産を買った方がいいと思いますよ。
円が紙屑になっても形として財産が残りますからね。
KUさん、
きっと表に出さないあんな写真、こんな写真、エロい写真、安倍の写真、神棚などがあるのがバレるのが嫌なんですよ。
しかも数台しか買ってないし海外にも持って行って無い。ろくに要人脱出の訓練もしていないしC2を使った訓練もしていない。実質任務で使い物になるのかどうなのか。軽装甲機動車の代わりにもっと沢山買うべきでしたね。
津軽海峡についてです。
https://youtu.be/7UAAAdxiIb0
やれやれさん
未だ買う気はないです。でも絶対買わないと後悔するのでしょうか?
それに、もう日銀というか円というか、もうどうにもならないんですかね。
買う買わないは個人の自由ですが、
まあ価値ある物を現物で持つ方が良いでしょうね。
できれば後々換金できるものに。
今更言うまでもありませんが、紙幣にも貨幣にも金などの価値ある物の裏付けは今はありません。単なる絵を描いてある紙切れ(あるいはプラスチックフィルム)に価値がある様に思わされているだけです。
その価値の裏付けが日銀なり日本政府なりが保証する訳ですが、価値を保証すると言っても信用されないと単なる紙切れ、たぬきの葉っぱと同じです。いくら保証すると言っても信用されないと取引したくはありませんよね。誰だって葉っぱはつかまされたく無い。どうしても取引したいなら相手通貨では高くなる(円は安くなる)。
要するに信用の問題なんですよ。
それを盤石にしないとどんどん安くなるだけです。
国は不景気で税収より国家予算が多すぎる、国債の発行が多い、日銀が国債引き受けている、未だに金利が0やマイナス、これらは信用を得るには遠く眉に唾つけろと言ってる様な物。
日本て財政ヤバくね?って思われるって事です。
なら対策はこれらの逆をすれば良いのですよ。
例えば金利をちょっと上げる。しかし日銀はやらない。金利上げると国債の金利も上がって償還時に何兆円も金利を払う事になりますからね。
防衛予算の2%アップ分なんて可愛いもの。
予算アップどころか削減対象にされかねない。
それだけ国債(借金)を沢山持ってるんですよ。
景気が良くなり税収が大幅に上がれば楽勝ですが、それが簡単にできないから円は安くなっている。
後はケセラセラですよ。だから円より物に変えた方がマシって話になる訳で。
少しでも外貨や金銀を買うだけでも大分違うんですかね?
因みにやれやれさんは、どんな対策をしてます?
横から失礼します。
>少しでも外貨や金銀を買うだけでも大分違うんですかね?
因みにやれやれさんは、どんな対策をしてます?
かなり違います。
全滅かリスクヘッジした分の残存財産の有る無しでは、この後の展開は違ってきます。
私は金貨ですね。いざという時はレートが悪くても金券ショップなどで換金できるし1枚単位で変えられますからね。
なるほど。ただ不動産は規模が大きいから、買うのは難しいですかね?
あまり言うのもアレですが、まだ20代故に手持ちは100万未満でして…
私なら銀貨を奨めます。
値動きも荒く無く、初心者向けかと。
本来マスメディアは情報「だけ」を伝え、判断は受け取る側に委ねます。例えば今統一教会について伝えらえているものを見聞きした上で「統一教会は被害者、ジャーナリストや被害者及びその弁護士が加害者」と思う者がいれば、それはその人が他の人からどう思われるかの問題です。しかし日本の記者クラブジャーナリストは政治家や官僚他と「父は子の盗んだ羊を隠し、子は父の盗んだ羊を隠す」関係を持ち、その事でフリージャーナリスト他のクラブ以外の人間には得られない情報を得る事で自らの優位を守っています。読売新聞の渡辺恒雄氏は権力志向というか「より積極的に日本を動かす」事を志向しているように思われます。それは近代的発想というよりも「ごく少数の選良が大多数の愚民を動かす」という前近代の中国的な発想ではないかと。
余談ですがウェブリグログの終了をブログ作成者にではなく参照者に毎回見せる意味は何なのかと思ったりもします。