日本経済新聞の政治部記者は本当に各党の選挙公約を読んでいたのか?
〈データでみる衆院選公約〉防衛財源、道筋示さず
防衛・国防費「日本500億ドル:中国3000億ドル」 自民、「守る」強調も増税時期不明/立民は安保法制「違憲部分を廃止」
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO84313830T21C24A0EA2000/
>政府は27年度に防衛費を国内総生産(GDP)比で2%まで高める防衛力強化を進めている。
これは本当ですか?
この記事では今回の自民党の公約では岸田政権時に掲げられていた防衛費をGDP比2パーセントに上げるという公約が継承されなかったということが述べられていません。まさか日本を代表する大新聞、それも経済専門紙が前の公約を読んでいないのでしょうか。
前の公約から何が変わったかということも重要です。ですが既にご案内いように、自民党が公約から防衛費をGDP比2パーセントを外したことを報じた新聞は僕の知る限りありませんでした。この件に言及したのは知りうるかぎり、ぼくだけです。
新聞テレビが報じない自民党の防衛費GDP比2パーセント公約の撤回
https://japan-indepth.jp/?p=84903
日経は自民党にこの件を確認したんでしょうか?
>岸田文雄政権は法人税、所得税、たばこ税を増税して27年度に計1兆円強を確保し防衛費に充てる方針を決定したものの、増税開始の時期を決められなかった。
>首相は15日のNHK番組で年末の税制改正論議の中で防衛増税の開始時期に決着を付ける姿勢を示したものの、自民党の公約には時期の明記を避けた。9月の自民党総裁選で複数の候補が増税の停止や先送りを主張するなど、党内の意見が割れているためだ。
防衛費をどのレベルにするのか現在の5年で43兆円を維持するのか、将来的にGDP比2パーセントにするのか。あるいは財政状況を鑑みてGDP1パーセントまで戻すのか。庫内の自民党の公約を見る限りそれはわかりません。
本来そういうことをやるのが記者クラブの政治部記者の仕事でしょう。ところが記者クラブ、政治部記者は政策には興味がなく、政局ばかり追っています。
防衛予算にしても額ばかり問題にしていますが、その実際の使われ方については全く無知だし、勉強しようとも、知ろうともしません。だから他国の5倍十倍で装備調達や維持費が払われていても気にしません。これは安全保障界隈の人たちも同じのなのですが。
定量化された数字でしか軍事が理解できない。
メディアを代表して官庁の取材機会を抱え込んでいる記者クラブには官庁の監視能力がありません。癒着しているし、専門知識がないからです。会見前に質問提出して官僚が作った解答を大臣が読み上げるシステムに疑問すら抱いていない。
対して今回の選挙で赤旗は自民党は非公認候補に2千万円だしたというスクープを出しています。これが今回選挙結果に大きな影響を与えたようです。
ぼくは本来政党の機関誌を一般メディアと同様に会見などにいれるのはどうかと思いますが、現状の記者クラブを見る限り赤旗を記者クラブに入れたほうがよろしいのではないかと思います。既に一部の会見では赤旗は会見に出席できるようになっています。
日本の政治が変わらない原因のひとつは記者クラブが官庁の取材機会を囲み込んで、ブラックボックス化して、外部からみえないことをいいことに、当局と癒着してることです。
記者クラブは国民の知る権利と権力監視の敵でしかありません。
ジャーナリズムを名乗るのは詐欺です。ところが野党ですら記者クラブのあり方を問題にするとことがありません。不思議な話です。ヤクザ並に記者クラブが怖いのでしょうか。
■本日の市ヶ谷の噂■
防衛医科大学校病院救急部長清住哲郎は、2010年のアデン湾での派遣では臨床にあり、東北方面防衛衛生学会で発表もしていたが、翌年に胸部外傷の説明ができないことが露呈。その後舞鶴病院長に就任したが異例の早さで昇級したのか、教授の資格があって防衛医科大学での教授をしているのか謎が多い、との噂。
Merkmal(メルクマール)に以下の記事を寄稿しました。
自衛隊「職務中の死亡事故」はなぜ止まらないのか?4月のヘリ墜落で8人死亡、背後に潜む人災の実態とは
https://merkmal-biz.jp/post/77927
Japan in depthに以下の記事を寄稿しました。
新聞テレビが報じない自民党の防衛費GDP比2パーセント公約の撤回
https://japan-indepth.jp/?p=84903
Merkmal(メルクマール)に以下の記事を寄稿しました。
航空自衛隊のT-7後継機取得 「官製談合」疑惑が再燃するなか、透明な入札は実現できるのか?
https://merkmal-biz.jp/post/77504/2
東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
「自衛隊員の手榴弾事故」現状の対策は不十分な訳
旧式の危険な手榴弾が訓練でも使用されている
https://toyokeizai.net/articles/-/831217
Merkmal(メルクマール)に以下の記事を寄稿しました。
率直に言う 陸上自衛隊の戦車は「全廃」すべきだ
https://merkmal-biz.jp/post/77045
「石破首相 = 軍事オタク」は本当か? 防衛知識ゼロの他政治家が国を守れるのか? 石破氏を長年知るジャーナリストが“真実”を語る
https://merkmal-biz.jp/post/76790
月刊軍事研究に「ユーロサトリでみた最新MBTの方向性」を寄稿しました。
軍事研究 2024年 11 月号 [雑誌]
Japan In Depthに以下の記事を寄稿しました。
防衛省、ベトナムに「資材運搬車」を提供
https://japan-indepth.jp/?p=84403
「軍オタ」が歪める防衛議論(前編
https://japan-indepth.jp/?p=84282
軍オタが歪める防衛議論(後編)
https://japan-indepth.jp/?p=84315
European Security & Defenceに寄稿しました。
https://euro-sd.com/2024/09/major-news/40266/jgsdf-calls-for-numerous-afvs/
東京新聞にコメントしました。
兵器向け部品の値段「見積り高めでも通る」 防衛予算増額で受注業者の利益かさ上げ 「ばらまき」と指摘も
https://www.tokyo-np.co.jp/article/352551
月刊ZAITENに寄稿しました。
https://www.zaiten.co.jp/latest/
東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
海上自衛隊の潜水艦メーカーは2社も必要あるか川重の裏金問題で注目される潜水艦の実態
https://toyokeizai.net/articles/-/774627
月刊軍事研究8月号に防衛省、自衛隊に航空医学の専門医がいないことを書きました。
軍事研究 2024年 08 月号 [雑誌]
Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました。
「敵に手の内をさらさない」という防衛省、自衛隊の「敵」は国会と納税者か
https://japan-indepth.jp/?p=83101
新聞各紙 残念な防衛関連の未検証記事
https://japan-indepth.jp/?p=82844
日本の報道の自由度が低いのは記者クラブのせい
https://japan-indepth.jp/?p=82748
次期装輪装甲車、AMV採用を検証する その2 AMVのライセンス生産によって日本の装甲車事業は壊滅する
https://japan-indepth.jp/?p=81695
次期装輪装甲車、AMV採用を検証するその1
駿馬を駄馬に落とす陸自のAMV採用
https://japan-indepth.jp/?p=81667
東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
航空専門医がいない空自に戦闘機開発はできない
やる気のある医官が次々に辞める自衛隊の内情
https://toyokeizai.net/articles/-/744651
防衛・国防費「日本500億ドル:中国3000億ドル」 自民、「守る」強調も増税時期不明/立民は安保法制「違憲部分を廃止」
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO84313830T21C24A0EA2000/
>政府は27年度に防衛費を国内総生産(GDP)比で2%まで高める防衛力強化を進めている。
これは本当ですか?
この記事では今回の自民党の公約では岸田政権時に掲げられていた防衛費をGDP比2パーセントに上げるという公約が継承されなかったということが述べられていません。まさか日本を代表する大新聞、それも経済専門紙が前の公約を読んでいないのでしょうか。
前の公約から何が変わったかということも重要です。ですが既にご案内いように、自民党が公約から防衛費をGDP比2パーセントを外したことを報じた新聞は僕の知る限りありませんでした。この件に言及したのは知りうるかぎり、ぼくだけです。
新聞テレビが報じない自民党の防衛費GDP比2パーセント公約の撤回
https://japan-indepth.jp/?p=84903
日経は自民党にこの件を確認したんでしょうか?
>岸田文雄政権は法人税、所得税、たばこ税を増税して27年度に計1兆円強を確保し防衛費に充てる方針を決定したものの、増税開始の時期を決められなかった。
>首相は15日のNHK番組で年末の税制改正論議の中で防衛増税の開始時期に決着を付ける姿勢を示したものの、自民党の公約には時期の明記を避けた。9月の自民党総裁選で複数の候補が増税の停止や先送りを主張するなど、党内の意見が割れているためだ。
防衛費をどのレベルにするのか現在の5年で43兆円を維持するのか、将来的にGDP比2パーセントにするのか。あるいは財政状況を鑑みてGDP1パーセントまで戻すのか。庫内の自民党の公約を見る限りそれはわかりません。
本来そういうことをやるのが記者クラブの政治部記者の仕事でしょう。ところが記者クラブ、政治部記者は政策には興味がなく、政局ばかり追っています。
防衛予算にしても額ばかり問題にしていますが、その実際の使われ方については全く無知だし、勉強しようとも、知ろうともしません。だから他国の5倍十倍で装備調達や維持費が払われていても気にしません。これは安全保障界隈の人たちも同じのなのですが。
定量化された数字でしか軍事が理解できない。
メディアを代表して官庁の取材機会を抱え込んでいる記者クラブには官庁の監視能力がありません。癒着しているし、専門知識がないからです。会見前に質問提出して官僚が作った解答を大臣が読み上げるシステムに疑問すら抱いていない。
対して今回の選挙で赤旗は自民党は非公認候補に2千万円だしたというスクープを出しています。これが今回選挙結果に大きな影響を与えたようです。
ぼくは本来政党の機関誌を一般メディアと同様に会見などにいれるのはどうかと思いますが、現状の記者クラブを見る限り赤旗を記者クラブに入れたほうがよろしいのではないかと思います。既に一部の会見では赤旗は会見に出席できるようになっています。
日本の政治が変わらない原因のひとつは記者クラブが官庁の取材機会を囲み込んで、ブラックボックス化して、外部からみえないことをいいことに、当局と癒着してることです。
記者クラブは国民の知る権利と権力監視の敵でしかありません。
ジャーナリズムを名乗るのは詐欺です。ところが野党ですら記者クラブのあり方を問題にするとことがありません。不思議な話です。ヤクザ並に記者クラブが怖いのでしょうか。
■本日の市ヶ谷の噂■
防衛医科大学校病院救急部長清住哲郎は、2010年のアデン湾での派遣では臨床にあり、東北方面防衛衛生学会で発表もしていたが、翌年に胸部外傷の説明ができないことが露呈。その後舞鶴病院長に就任したが異例の早さで昇級したのか、教授の資格があって防衛医科大学での教授をしているのか謎が多い、との噂。
Merkmal(メルクマール)に以下の記事を寄稿しました。
自衛隊「職務中の死亡事故」はなぜ止まらないのか?4月のヘリ墜落で8人死亡、背後に潜む人災の実態とは
https://merkmal-biz.jp/post/77927
Japan in depthに以下の記事を寄稿しました。
新聞テレビが報じない自民党の防衛費GDP比2パーセント公約の撤回
https://japan-indepth.jp/?p=84903
Merkmal(メルクマール)に以下の記事を寄稿しました。
航空自衛隊のT-7後継機取得 「官製談合」疑惑が再燃するなか、透明な入札は実現できるのか?
https://merkmal-biz.jp/post/77504/2
東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
「自衛隊員の手榴弾事故」現状の対策は不十分な訳
旧式の危険な手榴弾が訓練でも使用されている
https://toyokeizai.net/articles/-/831217
Merkmal(メルクマール)に以下の記事を寄稿しました。
率直に言う 陸上自衛隊の戦車は「全廃」すべきだ
https://merkmal-biz.jp/post/77045
「石破首相 = 軍事オタク」は本当か? 防衛知識ゼロの他政治家が国を守れるのか? 石破氏を長年知るジャーナリストが“真実”を語る
https://merkmal-biz.jp/post/76790
月刊軍事研究に「ユーロサトリでみた最新MBTの方向性」を寄稿しました。
軍事研究 2024年 11 月号 [雑誌]
Japan In Depthに以下の記事を寄稿しました。
防衛省、ベトナムに「資材運搬車」を提供
https://japan-indepth.jp/?p=84403
「軍オタ」が歪める防衛議論(前編
https://japan-indepth.jp/?p=84282
軍オタが歪める防衛議論(後編)
https://japan-indepth.jp/?p=84315
European Security & Defenceに寄稿しました。
https://euro-sd.com/2024/09/major-news/40266/jgsdf-calls-for-numerous-afvs/
東京新聞にコメントしました。
兵器向け部品の値段「見積り高めでも通る」 防衛予算増額で受注業者の利益かさ上げ 「ばらまき」と指摘も
https://www.tokyo-np.co.jp/article/352551
月刊ZAITENに寄稿しました。
https://www.zaiten.co.jp/latest/
東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
海上自衛隊の潜水艦メーカーは2社も必要あるか川重の裏金問題で注目される潜水艦の実態
https://toyokeizai.net/articles/-/774627
月刊軍事研究8月号に防衛省、自衛隊に航空医学の専門医がいないことを書きました。
軍事研究 2024年 08 月号 [雑誌]
Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました。
「敵に手の内をさらさない」という防衛省、自衛隊の「敵」は国会と納税者か
https://japan-indepth.jp/?p=83101
新聞各紙 残念な防衛関連の未検証記事
https://japan-indepth.jp/?p=82844
日本の報道の自由度が低いのは記者クラブのせい
https://japan-indepth.jp/?p=82748
次期装輪装甲車、AMV採用を検証する その2 AMVのライセンス生産によって日本の装甲車事業は壊滅する
https://japan-indepth.jp/?p=81695
次期装輪装甲車、AMV採用を検証するその1
駿馬を駄馬に落とす陸自のAMV採用
https://japan-indepth.jp/?p=81667
東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
航空専門医がいない空自に戦闘機開発はできない
やる気のある医官が次々に辞める自衛隊の内情
https://toyokeizai.net/articles/-/744651
この記事へのコメント
>>記者クラブは国民の知る権利と権力監視の敵でしかありません。
議員が「裏金」まで使って何をやってるかというと、選挙区で普段からの「票の囲い込み」をするため。
どちらも「囲い込み」仲間です。
それどころか必要なお買い物=税金アップにすらなりかねない。
国債の償還費が国家予算の1/3を超えるようならもうオシマイですよ。何かの予算を大幅に削るか大幅増税しないと。
「日本の政治が変わらない原因のひとつは記者クラブが官庁の取材機会を囲み込んで、ブラックボックス化して、外部からみえないことをいいことに、当局と癒着してることです。」
まあ大本営発表みたいなものですからねえ。
独自の取材もなにもなく言われるがままの発表とコタツ記事で
食っていける美味しい仕事なのでしょう。
変に嫌われて出入り禁止になるよりマシなんでしょう。
ジャーナリズム?ナニソレ美味しいの?が現状かと。
■本日の市ヶ谷の噂■
ヤブ医者だらけにならなければよいのですが...
まあヤバいと気がついた医官から逃げ出すんでしょうけど。
https://president.jp/articles/-/87471
まあ、進次郎様に迄見放されるマスコミですから真面じゃないのは当然ですわな。でも昔は得られる事を入れる頭もも有ったのですね、それで一杯に成り過ぎてもう入らないんだな、多分、きっと。
ホント、芸能マスコミと、どう違うのやらorz。誰と誰がくっ付いた、別れたetc...
中国が仕掛ける「沖縄と台湾をめぐる認知戦」流布される5つの言説
https://news.yahoo.co.jp/articles/1092507f41160d5616d3e389245be2509d42a8dd
https://trafficnews.jp/post/135702
輸出専用...ってことですか?けど、機動舟艇は機動舟艇でJMU以外が入札に応じなければ、これで決まり?
出来ないなら出来ないでハッキリ認めて陳謝すればいいのに、黙ってバックレようとするから見苦しい。
まぁ保守を信奉する人達なんて、つまらん見栄ばかり張る者達なのだろう。
公共事業や国蝕兵器で国内で富を溜め込んでグルグル廻して、円高にして自国を自ら衰退に追い込む。
野垂れ死ぬまでやってて下さい。
もしかしたら大手マスコミも「石破政権は選挙用の政権」とでも考えていたのかも知れません。「終われば石破氏をさっさと引きずり降ろして、党内で力のある人達が主導権を握る。」といった。しかし選挙の結果は上記のそれを極めて困難にするものだったようにも思えます。党内で力のある人達ももうしばらくは大人しくせざるを得ないのでは。となれば石破氏にはたとえ次の政権では無かった事にされるとしても、何か石破氏らしい事をして欲しいなとも思ったりもします。
余談ですが代表が落選した公明党の方がよりダメージが大きかったのかなとも思ったりもします。党首の村山富市氏が首相になったが、今となっては共産党よりも存在感か薄くなってしまった旧社会党・現社民党の後を追うのかなと(期待も込めて)。