アフリカで存在感を示すトルコの実力

トルコ、アフリカで存在感 44カ所に大使館、20年で4倍
中国に代わり鉄道受注も
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO84802210U4A111C2FFJ000/

>トルコが建設事業や武器輸出、外交を通じてアフリカ大陸への進出を拡大させている。中国やロシア、西欧諸国に代わって影響力を増すことで自国経済の強化や国際社会における地位向上を狙う。

>トルコ外務省当局者は自国の強みは、植民地支配の歴史を持たず、中国の「債務による圧力」のような「アフリカで否定的なイメージや結果につながる慣行がない」ことだと話す。

>過去20年間でアフリカにおける大使館の数を4倍近くの44に増やした。エチオピアが隣国ソマリア領内で海軍基地建設を計画し両国間の対立が深まった問題では、トルコが24年夏に緊張緩和に向けた仲介に乗り出した。

>トルコはアフリカの少なくとも24カ国に武器や軍用車両を供給している。米シンクタンク、新アメリカ安全保障センター(CNAS)が9月に発表した報告書によると、アフリカへの軍用無人機の販売国数で中国を追い抜いた。トルコの無人機や軍事顧問は内戦下のリビアにも派遣された。


トルコは地理的にアフリカに近く、また北アフリカでは同じイスラム教徒ということも強みになっているでしょう。技術的にも欧米にかなりの分野で追いつけ、追い越せと頑張っています。

特に軍事では長足の進歩を遂げています。もはや途上国とは言えないレベルに来ています。そして記事にあるようにアフリカに進出する際に欧州と違って植民地支配のしがらみもなく、中国のような悪辣な借金漬けにして支配しようという野心もない。

そのうえで、欧州に近い、あるいは同等の性能の兵器を比較的安価に供給できます。そのライバルは韓国でしょう。今後先進国の軍事産業はアフリカやアジア、南米で苦戦していくことが予想されます。



財政制度分科会(令和6年10月28日開催)資料
防衛
https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia20241028/01.pdf
防衛(参考資料)
https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia20241028/03.pdf

■本日の市ヶ谷の噂■
防衛医科大の博士課程である医学研究科の募集要項を見ると、指導主任の一覧がある。が、
文科省(学位授与機構)の教官審査に合格しない教官が指導主任として学生を医学研究科の課程にいれている。実際は、他の教官(資格が十分な教官)に依頼して博士論文の指導を丸投げしている実態。他の教官も、書類上は他の研究室の博士課程学生でも、実質の自分の弟子が増えるので容認しているところがある、との噂。


月刊「紙の爆弾」12月号に以下の記事を寄稿しました。
税金を浪費して欠陥機を導入防衛費「GDP比2%」無駄遣いの全実態
紙の爆弾 2024年12月号 [雑誌] - 鹿砦社
紙の爆弾 2024年12月号 [雑誌] - 鹿砦社

Merkmal(メルクマール)に以下の記事を寄稿しました。
自衛隊「職務中の死亡事故」はなぜ止まらないのか?4月のヘリ墜落で8人死亡、背後に潜む人災の実態とは
https://merkmal-biz.jp/post/77927

Japan in depthに以下の記事を寄稿しました。
新聞テレビが報じない自民党の防衛費GDP比2パーセント公約の撤回
https://japan-indepth.jp/?p=84903

Merkmal(メルクマール)に以下の記事を寄稿しました。
航空自衛隊のT-7後継機取得 「官製談合」疑惑が再燃するなか、透明な入札は実現できるのか?
https://merkmal-biz.jp/post/77504/2

東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
「自衛隊員の手榴弾事故」現状の対策は不十分な訳
旧式の危険な手榴弾が訓練でも使用されている
https://toyokeizai.net/articles/-/831217


Merkmal(メルクマール)に以下の記事を寄稿しました。
率直に言う 陸上自衛隊の戦車は「全廃」すべきだ
https://merkmal-biz.jp/post/77045
「石破首相 = 軍事オタク」は本当か? 防衛知識ゼロの他政治家が国を守れるのか? 石破氏を長年知るジャーナリストが“真実”を語る
https://merkmal-biz.jp/post/76790

月刊軍事研究に「ユーロサトリでみた最新MBTの方向性」を寄稿しました。
軍事研究 2024年 11 月号 [雑誌]
軍事研究 2024年 11 月号 [雑誌]

Japan In Depthに以下の記事を寄稿しました。
海自の艦艇は脆弱で戦争ができない
https://japan-indepth.jp/?p=85287
防衛省、ベトナムに「資材運搬車」を提供
https://japan-indepth.jp/?p=84403
「軍オタ」が歪める防衛議論(前編
https://japan-indepth.jp/?p=84282
軍オタが歪める防衛議論(後編)
https://japan-indepth.jp/?p=84315

European Security & Defenceに寄稿しました。
https://euro-sd.com/2024/09/major-news/40266/jgsdf-calls-for-numerous-afvs/

東京新聞にコメントしました。
兵器向け部品の値段「見積り高めでも通る」 防衛予算増額で受注業者の利益かさ上げ 「ばらまき」と指摘も
https://www.tokyo-np.co.jp/article/352551

月刊ZAITENに寄稿しました。
https://www.zaiten.co.jp/latest/

東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
海上自衛隊の潜水艦メーカーは2社も必要あるか川重の裏金問題で注目される潜水艦の実態
https://toyokeizai.net/articles/-/774627

月刊軍事研究8月号に防衛省、自衛隊に航空医学の専門医がいないことを書きました。
軍事研究 2024年 08 月号 [雑誌]
軍事研究 2024年 08 月号 [雑誌]


Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました。
「敵に手の内をさらさない」という防衛省、自衛隊の「敵」は国会と納税者か
https://japan-indepth.jp/?p=83101
新聞各紙 残念な防衛関連の未検証記事
https://japan-indepth.jp/?p=82844
日本の報道の自由度が低いのは記者クラブのせい
https://japan-indepth.jp/?p=82748

次期装輪装甲車、AMV採用を検証する その2 AMVのライセンス生産によって日本の装甲車事業は壊滅する
https://japan-indepth.jp/?p=81695

次期装輪装甲車、AMV採用を検証するその1
駿馬を駄馬に落とす陸自のAMV採用
https://japan-indepth.jp/?p=81667

東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
航空専門医がいない空自に戦闘機開発はできない
やる気のある医官が次々に辞める自衛隊の内情
https://toyokeizai.net/articles/-/744651

この記事へのコメント

やれやれ
2024年11月20日 11:25
中国もアフリカ進出していますしね。
日本は資源は買ってもインフラ整備や自動車販売はそうでもないのがなんとも。ましてや売り込む兵器は...

Baykarが開発中のTB3、強襲揚陸艦からの発艦と着艦に成功
https://grandfleet.info/european-region/baykars-tb3-successfully-takes-off-and-lands-from-an-amphibious-assault-ship/
日本も空母モドキに乗せればいいと思いますよ。

■本日の市ヶ谷の噂■
こうまでして居座りたいのかと思うとこの人には矜持という物が無く恥も外聞も無いことがよく分かりますなあ。
普通だったら恥ずかしくて逃げ出したくなるほどの屈辱を感じるのでは?と思うのですが。
ひゃっはー
2024年11月20日 13:16
サラリーマン金太郎に描かれていたけど、アフリカは内戦の危険性が常にあって政府要人は汚職まみれで、計画通りいかなくてもインシャラームの一言で済まされてしまうし、過酷な環境で現地法人の日本人が逃げ出すレベルだから大変なんだろうなあ。北朝鮮はどうやってアフリカ諸国に武器を売り込んだんだろう。
やれやれ
2024年11月20日 13:43
ひゃっはーさん、
北朝鮮の場合は命がけなんでしょうね。本当の意味で。
人間命がけで必死になればどうにかなるって見本かも知れませんね。
それに安ければ売れるものなら顧客も喜んで買うでしょう。
ビジネスと言う意味では北朝鮮は日本より強かでしょうね。
中国もその辺はかなり強かだと思いますよ。金に物をいわせてなのか脅してなのか分かりませんが、中共が本気ならドンドン行きますからね。
日本はアフリカ諸国についてそれそれの国の状況や政治、商売のやり方など欧米と違いすぎる所は独自に開拓って難しいでしょうね。
何より紛争地、紛争地になりかねない所でビジネスができるのか?
というと怪しいと思います。命をかけてまでビジネスしようとは思わないでしょうから。上司から行けと言われても断るでしょう。
断れない、断らない人がいる国や会社が生き残るんでしょうね。
ブロガー(志望)
2024年11月24日 22:34
お邪魔します。
 トルコは世俗主義といった形でイスラム教を「棚上げ」し、近代化(欧米化)を成し遂げたと聞いています。しかしイスラム教は極めて強力な宗教であるが故にいつまでも「棚上げ」に甘んじていないでしょうし、トルコも欧州への仲間入りを目指したものの「所詮キリスト教国ではない」という「壁」にぶつかっているようにも思えるので、そのうちイスラム教への「回帰」が始まるようにも思えます(もう始まっているかも)。今迄世俗主義をやってきた反動で原理主義的な方向に走るかも知れませんし、イスラム教は宗祖ムハンマドが「最後の預言者」であり(キリスト教は新たな予言者の出現を否定まではしていないとか)、それ以降の変化は「逸脱」「堕落」としか見なさないので、そうなると進歩・発展は止まるのではないかと思ったりもします。また今は日本に対して好意的(同じ非キリスト教国で近代化を成し遂げた同士)ですが、イスラム教に回帰したら「一神教徒ですらない異教徒」と見なさなくなるのでは(相手が一神教徒なら「最新の契約は我々の教え」と言えるが、多神教徒にはそれすら言えない)。