補正予算という麻薬が将来の国民を蝕んでいる。

本年度の補正予算が成立しました。

今年度の補正予算が成立 自民 公明 維新 国民などの賛成多数で
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241217/k10014670041000.html

以前から申し上げているように、現在の本来の意味と違う巨額の補正予算は百害あって一理なしです。

まず、補正予算は本来編成時に想定していなかった突発的な支出を手当するものです。
ところが安倍政権依頼便利な財布として使われています。

本予算と比べて成立が簡単なので楽に予算を通すことができる。これは国会軽視でもあります。

そして与党は本来本予算で要求すべき予算を、補正で要求することで本予算を小さく見せる世論操作をしているわけです。

そのつけは将来の国民に押し付けられます。

防衛省の補正予算を見ていきましょう。
防衛省計上額:8,268億円です。
ですがそのうち、本来の補正予算の趣旨の予算は僅かです。
https://www.mod.go.jp/j/budget/yosan_gaiyo/2024/hoseiyosan_20241129.pdf

>○ 人的基盤の強化 845億円
人事院勧告に伴う人件費の増額分(388億円)
円安に伴い不足する外貨関連経費(380億円)

合計768億円程度です。

○ 隊員の生活に直接関わる生活用の備品等の整備
・ 隊舎居室の個室化 6億円
・ 寝具、洗濯機、冷蔵庫等の整備 14億円
○ 作業服等の整備 11億円
○ 隊舎等の生活環境の整備 148億円
○ 庁舎及び整備場等の勤務環境の整備 238億円
○ 空調設備の整備 38億円

○ 佐賀駐屯地(仮称)の整備 380億円
○ 各駐屯地・基地等の通信網及び電気・水道設備等の整備
(埋設化・複ルート化) 83億円
○ F-35の運用に係る施設の整備(飛行指揮所、格納庫等) 50億円 等

○ 災害対処器材、非常用発電機、UAV等の整備22億円
○ 基地防災対策等 20億円

○航空機及び艦船の運用態勢の早期確保による対処能力の向上
1,863億円
○03式中距離地対空誘導弾(改善型)の早期整備をはじめとする各種弾薬等の確保 398億円
○新たなドローン対処器材の導入 57億円
○ 空母艦載機の移駐等のための事業 1,377億円
(馬毛島における係留施設、滑走路に係る施設整備等)
○ 普天間飛行場の移設 835億円
普天間飛行場代替施設の建設等 826億円
普天間飛行場補修事業 9億円
○ 嘉手納以南の土地の返還 1,068億円
(米軍施設・区域の返還を進めるための移設先の整備)
○ 緊急時の使用のための事業 27億円
(築城基地における滑走路延長に係る護岸工事等)

上記の予算7500億円程は別に降って湧いたような支出ではない。本来、本予算として計上して国会で厳しく審議されるべでものです。

このような安倍晋三が始めた補正予算の悪用は国を歪めて、財政赤字を更に増やすだけです。結果として円は弱くなり、インフレは更に進んでGDPの6割程度の個人消費はさらに落ち込むでしょう。これに多くの野党が異議を申し立てないというのは暗澹たる気持ちになります。バラマキ政策しかできない野党には存在意義がありません。


■本日の市ケ谷の噂■
防衛医大では承認を受けないバイトをしている医官が多くいる。本来、未承認のバイトは懲戒処分になるべき案件だが、みな見て見ぬふりをしている。何処か一か所のバイトの申請をおこなえば、2か所目のバイトで報酬を得てもばれないため、2か所目、3か所目のバイトを行っている者は多い。これは腕を磨こうと他流試合であるバイトをしようと申請しても承認が下りない弊害。清住哲郎哲郎などは、職場にいることが仕事などと言い、部外研修やバイトをしたことが無いと公言。
世間一般では医師のバイトは常識的に行われています、医官のバイトを批判するのはバ
イトが出来ない事務職員のやっかみが殆ど。ただ、一部はバイトで本業をおろそかにする医官も存在する、との噂。



財政制度分科会(令和6年10月28日開催)資料
防衛
https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia20241028/01.pdf
防衛(参考資料)
https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia20241028/03.pdf

財政制度分科会(令和6年10月28日開催)資料
防衛
https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia20241028/01.pdf
防衛(参考資料)
https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia20241028/03.pdf



 European Security & Defenceに以下の記事を寄稿しました。
Japanese MoD selects Beechcraft T-6C as the JASDF’s new primary trainer
https://euro-sd.com/2024/12/major-news/41765/japan-selects-t-6c-for-jasdf/

Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました。
航空自衛隊 次期初等練習機選定は審査が僅か一ヶ月で試乗もなし
https://japan-indepth.jp/?p=85525

月刊「紙の爆弾」12月号に以下の記事を寄稿しました。
税金を浪費して欠陥機を導入防衛費「GDP比2%」無駄遣いの全実態
紙の爆弾 2024年12月号 [雑誌] - 鹿砦社
紙の爆弾 2024年12月号 [雑誌] - 鹿砦社

Merkmal(メルクマール)に以下の記事を寄稿しました。
自衛隊「職務中の死亡事故」はなぜ止まらないのか?4月のヘリ墜落で8人死亡、背後に潜む人災の実態とは
https://merkmal-biz.jp/post/77927

Japan in depthに以下の記事を寄稿しました。
新聞テレビが報じない自民党の防衛費GDP比2パーセント公約の撤回
https://japan-indepth.jp/?p=84903

Merkmal(メルクマール)に以下の記事を寄稿しました。
航空自衛隊のT-7後継機取得 「官製談合」疑惑が再燃するなか、透明な入札は実現できるのか?
https://merkmal-biz.jp/post/77504/2

東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
「自衛隊員の手榴弾事故」現状の対策は不十分な訳
旧式の危険な手榴弾が訓練でも使用されている
https://toyokeizai.net/articles/-/831217


Merkmal(メルクマール)に以下の記事を寄稿しました。
率直に言う 陸上自衛隊の戦車は「全廃」すべきだ
https://merkmal-biz.jp/post/77045
「石破首相 = 軍事オタク」は本当か? 防衛知識ゼロの他政治家が国を守れるのか? 石破氏を長年知るジャーナリストが“真実”を語る
https://merkmal-biz.jp/post/76790

月刊軍事研究に「ユーロサトリでみた最新MBTの方向性」を寄稿しました。
軍事研究 2024年 11 月号 [雑誌]
軍事研究 2024年 11 月号 [雑誌]

Japan In Depthに以下の記事を寄稿しました。
防衛省、ベトナムに「資材運搬車」を提供
https://japan-indepth.jp/?p=84403
「軍オタ」が歪める防衛議論(前編
https://japan-indepth.jp/?p=84282
軍オタが歪める防衛議論(後編)
https://japan-indepth.jp/?p=84315

European Security & Defenceに寄稿しました。
https://euro-sd.com/2024/09/major-news/40266/jgsdf-calls-for-numerous-afvs/

東京新聞にコメントしました。
兵器向け部品の値段「見積り高めでも通る」 防衛予算増額で受注業者の利益かさ上げ 「ばらまき」と指摘も
https://www.tokyo-np.co.jp/article/352551

月刊ZAITENに寄稿しました。
https://www.zaiten.co.jp/latest/

東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
海上自衛隊の潜水艦メーカーは2社も必要あるか川重の裏金問題で注目される潜水艦の実態
https://toyokeizai.net/articles/-/774627

月刊軍事研究8月号に防衛省、自衛隊に航空医学の専門医がいないことを書きました。
軍事研究 2024年 08 月号 [雑誌]
軍事研究 2024年 08 月号 [雑誌]


Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました。
「敵に手の内をさらさない」という防衛省、自衛隊の「敵」は国会と納税者か
https://japan-indepth.jp/?p=83101
新聞各紙 残念な防衛関連の未検証記事
https://japan-indepth.jp/?p=82844
日本の報道の自由度が低いのは記者クラブのせい
https://japan-indepth.jp/?p=82748

次期装輪装甲車、AMV採用を検証する その2 AMVのライセンス生産によって日本の装甲車事業は壊滅する
https://japan-indepth.jp/?p=81695

次期装輪装甲車、AMV採用を検証するその1
駿馬を駄馬に落とす陸自のAMV採用
https://japan-indepth.jp/?p=81667

東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
航空専門医がいない空自に戦闘機開発はできない
やる気のある医官が次々に辞める自衛隊の内情
https://toyokeizai.net/articles/-/744651

この記事へのコメント

ひゃっはー
2024年12月18日 12:50
これ、昨日の予算審議委員会で共産党のセンセイが財政法27条違反ではないのか、と質問していたんですよね。政府の回答は、財政法の趣旨に沿っているので問題ない、みたいな回答であっさりと終わってしまったのですが。いや、そうじゃないだろ、ともっと時間をかけて審議して欲しかったんですが。
偽陸士
2024年12月18日 13:09
補正予算と言うより打ち出の小槌です。

余ったら借金返済なんて毛頭無いのでしょう。

そりゃ円安にもなります。

そして更に予算の追加の悪循環。

これはもう通貨の堕落とかキャピタルフライトになってます。

こりゃ北斗有情拳か……
ミスターフリゲート
2024年12月18日 17:25
>このような安倍晋三が始めた補正予算の悪用は国を歪めて、財政赤字を更に増やすだけです。結果として円は弱くなり、インフレは更に進んでGDPの6割程度の個人消費はさらに落ち込むでしょう。これに多くの野党が異議を申し立てないというのは暗澹たる気持ちになります。バラマキ政策しかできない野党には存在意義がありません。

これ、なんとなくかつてのアルゼンチンと似てなくないですかね。
経済や財政がよくないのに福祉やバラマキを辞めようとしない点で。
Goodman80
2024年12月18日 20:39
退役したけど引退してない!? 米軍も驚かせた日本戦車の野心作 「74式」を振り返る
https://trafficnews.jp/post/494629
ミリオタ妄想が194km/hで暴走してますなー、同時期にChobham armourが開発され、ソ連ではT-64Aが生産されてますからなー。開発時でさえ時代遅れで、G型レベルの74式が量産されていて可笑しくなかった。GATEに登場する74式改良型にして保管するなら未だしも、時代遅れのロートル74式など保管する意味など全く無いでしょう。
ミスターフリゲート
2024年12月18日 22:46
参考に
「最高の上司」秋田県知事 クマ駆除への抗議電話に対する“容赦なき姿勢”に称賛の声
https://news.yahoo.co.jp/articles/f8ac28e97e26692de0f74913563849757d31a41a

「お前のところにクマ送る」秋田・佐竹知事に“過激発言”の真意を直撃「それくらい言わないと本当にひどい」クマ駆除に苦情相次ぐ
https://news.yahoo.co.jp/articles/fb173f427c936867b760971e09de0a9650f6179f

これくらい言わないとバカは分からんでしょうな。
やれやれ
2024年12月19日 10:30
与党も野党もバラマキ政治の弊害でしょう。
当たり前ですけど税金は払いたくない、だけど貰えるものは貰いたいと言う国民の心理が無言(有言かな)の圧力としてあるわけで、
人気取りの為にはバラマキを容認するしかないんですよ。
その結果、円の価値が下がる、国債が暴落するってところまで考えが及ばない。
今までさんざん放蕩を尽くしたのにこれといった経済的な成果もなく産業は生き延びることが最優先化してゾンビとなり衰退。
これが無駄なバラマキの結果ですよ。
正直もうどうしようもありませんが、無駄な補正予算はただちに止めるべきでしょう。それが14兆円とか国家予算の1/8もあるとか頭おかしいでしょ。結局128兆円近い国家予算になるわけですが、税収は70兆円弱。本来なら国家予算は70兆円規模が適正だと思いますがね。残りは全部借金(国債)になるのだから。
なのに未だに借金に頼る国家運営。
そりゃ最後は国民から金融資産を奪い取ればチャラにできるから国は良いかも知れませんが国民は国に強盗されるようなもの。
国民もいい加減その辺に気が付かないと。
偽陸士
2024年12月19日 14:24
ミスターフリゲート様。

>これ、なんとなくかつてのアルゼンチンと似てなくないですかね。
経済や財政がよくないのに福祉やバラマキを辞めようとしない点で。


日本がアルゼンチンタンゴを踊る日も近いんですよ。(笑)
今、アメリカの債券市場が変調をきたしています。
米国債の投げ売りになれば次は日本国債がそうなります。
市場から目を離さず、危なくなったら自分の財産を素速く退避させる心構えをして置いたほうが良いでしょう。
二読者
2024年12月20日 20:18
まあ、継承してる時点で石破内閣もその程度ってことで。
ブロガー(志望)
2025年01月01日 22:50
明けましておめでとうございます。
 山本七平が旧陸軍の中では「帳面上合いさえすれば実態は問わない員数主義が蔓延っていた。例えば一雨降れば使えなくなる滑走路が軍の地図では堂々たる航空基地として記載されていた。」と述べており、その原因は「目先の摩擦や軋轢の回避を至上とする態度」ではなかったかと推察していました。「本予算にすべきものを補正予算に回す。」というのも「目先の摩擦や軋轢の回避」ではないかと勘繰ったりもします。日本の場合法や組織といった「枠組み」が個々の人間を守る事ができません。「義経一行を通すなと命じられているはずの者達が、弁慶が泣きながら主君義経を殴って見せたら通した勧進帳」を「美談」とするのが日本人なのです(三国志演義に於ける関羽の曹操見逃しは「忘恩は悪」という儒教の論理に基くもの)。故に「枠組み」があったところで「その場の"空気"」や「目先の優劣」の前ではそれは無意味であり、日本人は各々が「自衛」するしか無いのです。それが「目先の摩擦や軋轢の回避を至上とする態度」を生んだのではないかと。自衛隊も国や国民を守るよりも組織を「自衛」し、更には中の人間も各々「自衛」せざるを得ないのでは。