防衛記者クラブは大政翼賛会 大本営発表
ぼくが14日の記者会見で関連質問したにもかかわらず、フジテレビ政治部・防衛省担当 鈴木杏実記者がこんな素人以下の記事を書いております。載せるデスクも大概です。
軍事の知識もなく衛官僚や制服組の思惑も考えずに、彼らがいったことをそのまま報じるのは報道機関失格です。まるで軍部の言うことは正しいと大本営発表をそのまま報じてきた大政翼賛会です。しかも他社が既に報じた内容のカーボンコピーです。
防衛省内部のとある勢力が意図的に執拗に同じ内容を流布して世論操作を試みており、それに鈴木杏実記者が乗せられたということです。
これをリークした連中はC-17とC-2が比べられることで、C-2の調達が減ったり退役が早まることを危惧しているのでしょう。そうなれば内局と空幕のメンツは丸つぶれだし、天下りも減るからです。
取材対象を全く疑わないのであれば記者失格です。お偉い記者クラブのメディアは新人にOJTで記事の書き方教えていないんですか?
専門知識もない、リテラシーもない、自分で調べて裏を取る能力もない記者たちが「自分たちは記者代表のエリートだ」とばかりに防衛省の取材機会を囲い込んで独占し、他の媒体やフリーランスを排除していることは戦前とどこが違うのでしょうか。
問題はリークの内容が日米トップ会談のクローズのやり取りの内容であるということです。それを知る人間は少ないはずです。別に石破総理がその場でどうしてもC-17売ってくださいといったわけではない。そのクローズな内容を安易にリークする人間が信用できるのか?またC-17を攻撃することでこの人たちになにか利益があるんじゃないか?そう違うのがジャーナリストです。ああ記者クラブの皆さんは広報のお仕事やっているでしたっけ?
特に政治部の記者は程度が低いですね。政策には興味がなく、興味があるのは政局だけ。その意味では鈴木杏実記者は立派な政治部記者です。
ですがジャーナリズムからみれば鈴木杏実記者がやっているのは防衛官僚の幇間です。
“C-17欲しい”石破首相が大型輸送機の購入に意欲も防衛省からは冷ややかな声 訓練も整備も滑走路も…
https://news.livedoor.com/article/detail/28350264/
>月にアメリカを訪問し、トランプ大統領と会談した石破首相。関係者によると、会談では、アメリカ製の大型輸送機C-17の購入に意欲を示したという。
ああ、これ官邸から圧力かかったらデスクから言われて鈴木杏実記者はねたもとゲロするでしょう。何しろ芸能人に自社のアナウンサー差し出す会社ですから。ジャーナリストならばネタ元を守りますが。
>防衛省・自衛隊では慎重な意見が強く、「石破首相は“装備品好き”だ。省内で欲しいなんて言っている人はいない」との声も聞こえる。
政治家が防衛装備に知識があるのは当たり前です。それを国会で審議して予算を決めるのですから。戦闘機と輸送機の区別もつかない人たちが予算審議できますか?それをやってきたのが我が国の国会です。ですから個人衛生キットや、18式防弾ベスト、カール・グスタフM3などのぼくが報じて、改善がなされました。これは本来政治家が調査して行うべきことです。そういう軍事の当たり前を知っていればこういう与太を記事にはしません。そしてその石破氏が大臣の時、P-1の開発に反対しました。それを押し切って海幕は開発しましたがその結果石破氏の懸念とおり、3割台の低い稼働率、P-8の2倍の調達コスト、維持費は恐らくP-8より一桁高いでしょう。当時の海幕と石破氏どちらが正しかったでしょう?
>Cー17はすでに製造が中止されていて、購入した場合は、整備のための部品の調達などにコストがかかることが想定される。
>ある幹部自衛官は、「製造ラインも止まっている中古品を買うより、新しい機体を買った方が今後の可能性が出てくる」と述べている。
いや既にとっくの昔に製造中止になったC-5ギャラクシーは未だに米空軍がつかっていますが。既に導入された半世紀です。C-17は1990年代導入ですから相当に新しい。そして米軍に新世代のヘビーリフターを開発する余裕はなく、今後もC-17は少なくとも30年は使用され続けるでしょう。
鈴木杏実記者はB-52がどれだけ長く使用されているか知っていますか?
>防衛省内では、人材育成を巡る慎重論も聞かれる。
>新たな機体を運用することになるため、パイロットの育成に年月がかかり、整備士にとっても、一から機体について学ばなくてはいけないというのだ。
C-17が導入されると困る人がいるということです。ペイロードをベースに考えれば仮にC-17を4機採用すればC-2は8機以上退役させていいでしょう。それにPKOなどではC-2は約にたたない。まず不整地での運用ができない。そして現地で他国と部品の共用ができない。
イラクに派遣されたのはC-130Hでした。これは世界的なベストセラーですから、部品の入手は用意でした。そうでなければ長期のイラクでの任務で高い稼働率は維持できなかった。因みにC-130Hは防衛省の天皇と言われた海原治氏がC-1では能力不足だと主張して「専門家」である空幕を抑えて導入させました。どちらが正しかったのか明白でしょう。鈴木杏実記者は知らないかもしれませんが。
>省内では「(人的・金銭的)コストを考えて、欲しいと思う人はいないだろう。自衛隊の負担が増える」との指摘があがり、航空自衛隊で聞かれるC-17への評価も「使う機会は少ないが、あったら便利みたいな感じ」と低調だ。
これもネタ元のいったことをそのまま何も疑わずに書いたのでしょう。C-2の調達コストはペイロード2倍のC-17と同じ、つまり2倍高い。そして運用コストは5倍以上高い。鈴木杏実記者は疑いもせず、こういう事実があることも知らないのでしょう。財務省のレポート読んでいれば分かる話です。
>自衛隊基地の滑走路の強度や長さを巡る問題を指摘する声もある。防衛省幹部は「かなり大きいから、それを飛ばせる基地があるのか…」と言葉を濁す。
別に多くの基地で運用する必要はないし、STOLモードなら1000メートルで離着陸できます。PKO等で目一杯詰め込むのだったら3千メートル級の民間空港で搭載してもいいでしょう。
>中谷防衛相は、「もう既にアメリカではC-17の製造を中止して、部品も含めて全ての調達ができない状況にあると聞いている」として「本気でこれを求めるという認識にある人は、まず、いないと思う」と購入に否定的な見解を示したのだ。
これはぼくの質問に対する回答でしたが、大臣の事実誤認があります。部品もつくっていないらば米空軍でも退役しているはずですが?リテラシーがあればこのことに気がつくはずですが、はじめに結論がありきで記事を書いているのでこういう疑問が出てこない。
>“C-17導入論”について中谷防衛相は、「現時点において、石破首相自身も何か決めて話しているというものではないと認識している」とも述べた。
あとよくトランプのご機嫌とるためとか言っている人がりますが、であれば新造品をかいますよ。例えば空自のF15Jを全部F-15EXに替えるとか、ウエッジテールを一ダース買うとか。
これは想像ですが石破総理は本気でC-17の導入をしたいのではなく、それを持ちだすことによってC-2の運用と調達を見直そうとしているのではないでしょうか。だからこそ空自や内局が過敏に反応したのではないでしょうか。
個人的には我が国はもうPKOなどに積極的に関与する力はないでしょうから、C-17の導入よりもC-130Hの後継と、より小型の輸送機の導入が優先だと思います。それぞれ空中給油機能と特殊作戦用型が必要です。
空幕は数トンの貨物の空輸にC-2使うんでしょうか。
いずれにしても今回の「世論操作」は内局や空幕のC-2の調達、運用見直しを是が非でも避けたい勢力によるものであり、リテラシーの高い、報道の代表たる優秀な記者たちが、まんまとその三味線で踊ったというでしょう。
無論C-17の導入の是非については甲論乙駁あるでしょう。その議論は存分に戦わせればいい。
ですが政権を叩ける手段が手に入った無邪気に喜んで、特定の意図をもったリークを検証もしないで垂れ流すはいけません。
この程度の記者たちが自分たちは記者の代表だと防衛省の取材機会を独占して、密室で馴れ合うのであれば、それは戦前の大政翼賛会と同じです。
またこのような記者クラブの行状は財務省前で財務省廃止を謳っているひとたちと同じものを感じるのはぼくだけでしょうか?
記者クラブといえば石破総理が商品券配ったことを批判していますが、防衛記者クラブでは長年組織としてビール券を調達して内局や各幕の報道部署にばらまいてきました。ビール券は現金と同じです。
「有効な関係」を保つためだそうですが、世間ではそれを取材対象との馴れ合いといいます。
>ビール券は各幕僚監部との記者懇談会用となっているが、取材対象である自衛隊に現金同様のビール券を渡しているということになる。かつて官庁の裏金問題でビール券が注目されることがあった。ビール券やタクシー券が通貨として役所内で流通していたのだ。
2017年はビール券(各幕記者懇用) 34万4960円 となっています。
https://toyokeizai.net/articles/-/343696?page=3
2017年はビール券(各幕記者懇用) 34万4960円 となっています。
ぼくが河野太郎大臣の時代に質問してこの悪癖と、記者室のお茶くみ、コピー担当の防衛職員2名は廃止されたと聞いておりますが、その復活したかもしれません。
総理は駄目で自分たちが「職務」で配るのはいいんでしょか?
世間ではそれを二重基準といいます。
過去の著作の電子版が発売になりました。
『ル・オタク フランスおたく物語』
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DY1PJ1YL/
『弱者のための喧嘩術』
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DY1L9SPW/

防衛破綻 - 清谷 信一

専守防衛 - 清谷 信一
ES&D誌に寄稿しました。
Japan orders 17 Boeing CH-47 Block II Chinook helicopters
Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました。
日本の国会議員は文民統制を理解していない
https://japan-indepth.jp/?p=86366
日本の装甲車事業は日本製鋼所と防衛省が潰す
https://japan-indepth.jp/?p=86042
補正予算という麻薬が将来の国民を蝕んでいる
https://japan-indepth.jp/?p=85936
海自の無人機、MQ-9Bの調達とインド軍の調達の違い
https://japan-indepth.jp/?p=85823
European Security & Defenceに以下の記事を寄稿しました。
Japanese MoD selects Beechcraft T-6C as the JASDF’s new primary trainer
https://euro-sd.com/2024/12/major-news/41765/japan-selects-t-6c-for-jasdf/
Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました。
航空自衛隊 次期初等練習機選定は審査が僅か一ヶ月で試乗もなし
https://japan-indepth.jp/?p=85525
月刊「紙の爆弾」12月号に以下の記事を寄稿しました。
税金を浪費して欠陥機を導入防衛費「GDP比2%」無駄遣いの全実態
![紙の爆弾 2024年12月号 [雑誌] - 鹿砦社](https://m.media-amazon.com/images/I/51Z-pY35W4L._SL500_.jpg)
紙の爆弾 2024年12月号 [雑誌] - 鹿砦社
Merkmal(メルクマール)に以下の記事を寄稿しました。
自衛隊「職務中の死亡事故」はなぜ止まらないのか?4月のヘリ墜落で8人死亡、背後に潜む人災の実態とは
https://merkmal-biz.jp/post/77927
Japan in depthに以下の記事を寄稿しました。
新聞テレビが報じない自民党の防衛費GDP比2パーセント公約の撤回
https://japan-indepth.jp/?p=84903
Merkmal(メルクマール)に以下の記事を寄稿しました。
航空自衛隊のT-7後継機取得 「官製談合」疑惑が再燃するなか、透明な入札は実現できるのか?
https://merkmal-biz.jp/post/77504/2
東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
「自衛隊員の手榴弾事故」現状の対策は不十分な訳
旧式の危険な手榴弾が訓練でも使用されている
https://toyokeizai.net/articles/-/831217
Merkmal(メルクマール)に以下の記事を寄稿しました。
率直に言う 陸上自衛隊の戦車は「全廃」すべきだ
https://merkmal-biz.jp/post/77045
「石破首相 = 軍事オタク」は本当か? 防衛知識ゼロの他政治家が国を守れるのか? 石破氏を長年知るジャーナリストが“真実”を語る
https://merkmal-biz.jp/post/76790
月刊軍事研究に「ユーロサトリでみた最新MBTの方向性」を寄稿しました。
![軍事研究 2024年 11 月号 [雑誌]](https://m.media-amazon.com/images/I/61Z1LfmYXKL._SL500_.jpg)
軍事研究 2024年 11 月号 [雑誌]
Japan In Depthに以下の記事を寄稿しました。
防衛省、ベトナムに「資材運搬車」を提供
https://japan-indepth.jp/?p=84403
「軍オタ」が歪める防衛議論(前編
https://japan-indepth.jp/?p=84282
軍オタが歪める防衛議論(後編)
https://japan-indepth.jp/?p=84315
European Security & Defenceに寄稿しました。
https://euro-sd.com/2024/09/major-news/40266/jgsdf-calls-for-numerous-afvs/
東京新聞にコメントしました。
兵器向け部品の値段「見積り高めでも通る」 防衛予算増額で受注業者の利益かさ上げ 「ばらまき」と指摘も
https://www.tokyo-np.co.jp/article/352551
月刊ZAITENに寄稿しました。
https://www.zaiten.co.jp/latest/
東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
海上自衛隊の潜水艦メーカーは2社も必要あるか川重の裏金問題で注目される潜水艦の実態
https://toyokeizai.net/articles/-/774627
Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました。
「敵に手の内をさらさない」という防衛省、自衛隊の「敵」は国会と納税者か
https://japan-indepth.jp/?p=83101
新聞各紙 残念な防衛関連の未検証記事
https://japan-indepth.jp/?p=82844
日本の報道の自由度が低いのは記者クラブのせい
https://japan-indepth.jp/?p=82748
次期装輪装甲車、AMV採用を検証する その2 AMVのライセンス生産によって日本の装甲車事業は壊滅する
https://japan-indepth.jp/?p=81695
次期装輪装甲車、AMV採用を検証するその1
駿馬を駄馬に落とす陸自のAMV採用
https://japan-indepth.jp/?p=81667
東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
航空専門医がいない空自に戦闘機開発はできない
やる気のある医官が次々に辞める自衛隊の内情
https://toyokeizai.net/articles/-/744651
軍事の知識もなく衛官僚や制服組の思惑も考えずに、彼らがいったことをそのまま報じるのは報道機関失格です。まるで軍部の言うことは正しいと大本営発表をそのまま報じてきた大政翼賛会です。しかも他社が既に報じた内容のカーボンコピーです。
防衛省内部のとある勢力が意図的に執拗に同じ内容を流布して世論操作を試みており、それに鈴木杏実記者が乗せられたということです。
これをリークした連中はC-17とC-2が比べられることで、C-2の調達が減ったり退役が早まることを危惧しているのでしょう。そうなれば内局と空幕のメンツは丸つぶれだし、天下りも減るからです。
取材対象を全く疑わないのであれば記者失格です。お偉い記者クラブのメディアは新人にOJTで記事の書き方教えていないんですか?
専門知識もない、リテラシーもない、自分で調べて裏を取る能力もない記者たちが「自分たちは記者代表のエリートだ」とばかりに防衛省の取材機会を囲い込んで独占し、他の媒体やフリーランスを排除していることは戦前とどこが違うのでしょうか。
問題はリークの内容が日米トップ会談のクローズのやり取りの内容であるということです。それを知る人間は少ないはずです。別に石破総理がその場でどうしてもC-17売ってくださいといったわけではない。そのクローズな内容を安易にリークする人間が信用できるのか?またC-17を攻撃することでこの人たちになにか利益があるんじゃないか?そう違うのがジャーナリストです。ああ記者クラブの皆さんは広報のお仕事やっているでしたっけ?
特に政治部の記者は程度が低いですね。政策には興味がなく、興味があるのは政局だけ。その意味では鈴木杏実記者は立派な政治部記者です。
ですがジャーナリズムからみれば鈴木杏実記者がやっているのは防衛官僚の幇間です。
“C-17欲しい”石破首相が大型輸送機の購入に意欲も防衛省からは冷ややかな声 訓練も整備も滑走路も…
https://news.livedoor.com/article/detail/28350264/
>月にアメリカを訪問し、トランプ大統領と会談した石破首相。関係者によると、会談では、アメリカ製の大型輸送機C-17の購入に意欲を示したという。
ああ、これ官邸から圧力かかったらデスクから言われて鈴木杏実記者はねたもとゲロするでしょう。何しろ芸能人に自社のアナウンサー差し出す会社ですから。ジャーナリストならばネタ元を守りますが。
>防衛省・自衛隊では慎重な意見が強く、「石破首相は“装備品好き”だ。省内で欲しいなんて言っている人はいない」との声も聞こえる。
政治家が防衛装備に知識があるのは当たり前です。それを国会で審議して予算を決めるのですから。戦闘機と輸送機の区別もつかない人たちが予算審議できますか?それをやってきたのが我が国の国会です。ですから個人衛生キットや、18式防弾ベスト、カール・グスタフM3などのぼくが報じて、改善がなされました。これは本来政治家が調査して行うべきことです。そういう軍事の当たり前を知っていればこういう与太を記事にはしません。そしてその石破氏が大臣の時、P-1の開発に反対しました。それを押し切って海幕は開発しましたがその結果石破氏の懸念とおり、3割台の低い稼働率、P-8の2倍の調達コスト、維持費は恐らくP-8より一桁高いでしょう。当時の海幕と石破氏どちらが正しかったでしょう?
>Cー17はすでに製造が中止されていて、購入した場合は、整備のための部品の調達などにコストがかかることが想定される。
>ある幹部自衛官は、「製造ラインも止まっている中古品を買うより、新しい機体を買った方が今後の可能性が出てくる」と述べている。
いや既にとっくの昔に製造中止になったC-5ギャラクシーは未だに米空軍がつかっていますが。既に導入された半世紀です。C-17は1990年代導入ですから相当に新しい。そして米軍に新世代のヘビーリフターを開発する余裕はなく、今後もC-17は少なくとも30年は使用され続けるでしょう。
鈴木杏実記者はB-52がどれだけ長く使用されているか知っていますか?
>防衛省内では、人材育成を巡る慎重論も聞かれる。
>新たな機体を運用することになるため、パイロットの育成に年月がかかり、整備士にとっても、一から機体について学ばなくてはいけないというのだ。
C-17が導入されると困る人がいるということです。ペイロードをベースに考えれば仮にC-17を4機採用すればC-2は8機以上退役させていいでしょう。それにPKOなどではC-2は約にたたない。まず不整地での運用ができない。そして現地で他国と部品の共用ができない。
イラクに派遣されたのはC-130Hでした。これは世界的なベストセラーですから、部品の入手は用意でした。そうでなければ長期のイラクでの任務で高い稼働率は維持できなかった。因みにC-130Hは防衛省の天皇と言われた海原治氏がC-1では能力不足だと主張して「専門家」である空幕を抑えて導入させました。どちらが正しかったのか明白でしょう。鈴木杏実記者は知らないかもしれませんが。
>省内では「(人的・金銭的)コストを考えて、欲しいと思う人はいないだろう。自衛隊の負担が増える」との指摘があがり、航空自衛隊で聞かれるC-17への評価も「使う機会は少ないが、あったら便利みたいな感じ」と低調だ。
これもネタ元のいったことをそのまま何も疑わずに書いたのでしょう。C-2の調達コストはペイロード2倍のC-17と同じ、つまり2倍高い。そして運用コストは5倍以上高い。鈴木杏実記者は疑いもせず、こういう事実があることも知らないのでしょう。財務省のレポート読んでいれば分かる話です。
>自衛隊基地の滑走路の強度や長さを巡る問題を指摘する声もある。防衛省幹部は「かなり大きいから、それを飛ばせる基地があるのか…」と言葉を濁す。
別に多くの基地で運用する必要はないし、STOLモードなら1000メートルで離着陸できます。PKO等で目一杯詰め込むのだったら3千メートル級の民間空港で搭載してもいいでしょう。
>中谷防衛相は、「もう既にアメリカではC-17の製造を中止して、部品も含めて全ての調達ができない状況にあると聞いている」として「本気でこれを求めるという認識にある人は、まず、いないと思う」と購入に否定的な見解を示したのだ。
これはぼくの質問に対する回答でしたが、大臣の事実誤認があります。部品もつくっていないらば米空軍でも退役しているはずですが?リテラシーがあればこのことに気がつくはずですが、はじめに結論がありきで記事を書いているのでこういう疑問が出てこない。
>“C-17導入論”について中谷防衛相は、「現時点において、石破首相自身も何か決めて話しているというものではないと認識している」とも述べた。
あとよくトランプのご機嫌とるためとか言っている人がりますが、であれば新造品をかいますよ。例えば空自のF15Jを全部F-15EXに替えるとか、ウエッジテールを一ダース買うとか。
これは想像ですが石破総理は本気でC-17の導入をしたいのではなく、それを持ちだすことによってC-2の運用と調達を見直そうとしているのではないでしょうか。だからこそ空自や内局が過敏に反応したのではないでしょうか。
個人的には我が国はもうPKOなどに積極的に関与する力はないでしょうから、C-17の導入よりもC-130Hの後継と、より小型の輸送機の導入が優先だと思います。それぞれ空中給油機能と特殊作戦用型が必要です。
空幕は数トンの貨物の空輸にC-2使うんでしょうか。
いずれにしても今回の「世論操作」は内局や空幕のC-2の調達、運用見直しを是が非でも避けたい勢力によるものであり、リテラシーの高い、報道の代表たる優秀な記者たちが、まんまとその三味線で踊ったというでしょう。
無論C-17の導入の是非については甲論乙駁あるでしょう。その議論は存分に戦わせればいい。
ですが政権を叩ける手段が手に入った無邪気に喜んで、特定の意図をもったリークを検証もしないで垂れ流すはいけません。
この程度の記者たちが自分たちは記者の代表だと防衛省の取材機会を独占して、密室で馴れ合うのであれば、それは戦前の大政翼賛会と同じです。
またこのような記者クラブの行状は財務省前で財務省廃止を謳っているひとたちと同じものを感じるのはぼくだけでしょうか?
記者クラブといえば石破総理が商品券配ったことを批判していますが、防衛記者クラブでは長年組織としてビール券を調達して内局や各幕の報道部署にばらまいてきました。ビール券は現金と同じです。
「有効な関係」を保つためだそうですが、世間ではそれを取材対象との馴れ合いといいます。
>ビール券は各幕僚監部との記者懇談会用となっているが、取材対象である自衛隊に現金同様のビール券を渡しているということになる。かつて官庁の裏金問題でビール券が注目されることがあった。ビール券やタクシー券が通貨として役所内で流通していたのだ。
2017年はビール券(各幕記者懇用) 34万4960円 となっています。
https://toyokeizai.net/articles/-/343696?page=3
2017年はビール券(各幕記者懇用) 34万4960円 となっています。
ぼくが河野太郎大臣の時代に質問してこの悪癖と、記者室のお茶くみ、コピー担当の防衛職員2名は廃止されたと聞いておりますが、その復活したかもしれません。
総理は駄目で自分たちが「職務」で配るのはいいんでしょか?
世間ではそれを二重基準といいます。
過去の著作の電子版が発売になりました。
『ル・オタク フランスおたく物語』
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DY1PJ1YL/
『弱者のための喧嘩術』
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DY1L9SPW/

防衛破綻 - 清谷 信一

専守防衛 - 清谷 信一
ES&D誌に寄稿しました。
Japan orders 17 Boeing CH-47 Block II Chinook helicopters
Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました。
日本の国会議員は文民統制を理解していない
https://japan-indepth.jp/?p=86366
日本の装甲車事業は日本製鋼所と防衛省が潰す
https://japan-indepth.jp/?p=86042
補正予算という麻薬が将来の国民を蝕んでいる
https://japan-indepth.jp/?p=85936
海自の無人機、MQ-9Bの調達とインド軍の調達の違い
https://japan-indepth.jp/?p=85823
European Security & Defenceに以下の記事を寄稿しました。
Japanese MoD selects Beechcraft T-6C as the JASDF’s new primary trainer
https://euro-sd.com/2024/12/major-news/41765/japan-selects-t-6c-for-jasdf/
Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました。
航空自衛隊 次期初等練習機選定は審査が僅か一ヶ月で試乗もなし
https://japan-indepth.jp/?p=85525
月刊「紙の爆弾」12月号に以下の記事を寄稿しました。
税金を浪費して欠陥機を導入防衛費「GDP比2%」無駄遣いの全実態
![紙の爆弾 2024年12月号 [雑誌] - 鹿砦社](https://m.media-amazon.com/images/I/51Z-pY35W4L._SL500_.jpg)
紙の爆弾 2024年12月号 [雑誌] - 鹿砦社
Merkmal(メルクマール)に以下の記事を寄稿しました。
自衛隊「職務中の死亡事故」はなぜ止まらないのか?4月のヘリ墜落で8人死亡、背後に潜む人災の実態とは
https://merkmal-biz.jp/post/77927
Japan in depthに以下の記事を寄稿しました。
新聞テレビが報じない自民党の防衛費GDP比2パーセント公約の撤回
https://japan-indepth.jp/?p=84903
Merkmal(メルクマール)に以下の記事を寄稿しました。
航空自衛隊のT-7後継機取得 「官製談合」疑惑が再燃するなか、透明な入札は実現できるのか?
https://merkmal-biz.jp/post/77504/2
東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
「自衛隊員の手榴弾事故」現状の対策は不十分な訳
旧式の危険な手榴弾が訓練でも使用されている
https://toyokeizai.net/articles/-/831217
Merkmal(メルクマール)に以下の記事を寄稿しました。
率直に言う 陸上自衛隊の戦車は「全廃」すべきだ
https://merkmal-biz.jp/post/77045
「石破首相 = 軍事オタク」は本当か? 防衛知識ゼロの他政治家が国を守れるのか? 石破氏を長年知るジャーナリストが“真実”を語る
https://merkmal-biz.jp/post/76790
月刊軍事研究に「ユーロサトリでみた最新MBTの方向性」を寄稿しました。
![軍事研究 2024年 11 月号 [雑誌]](https://m.media-amazon.com/images/I/61Z1LfmYXKL._SL500_.jpg)
軍事研究 2024年 11 月号 [雑誌]
Japan In Depthに以下の記事を寄稿しました。
防衛省、ベトナムに「資材運搬車」を提供
https://japan-indepth.jp/?p=84403
「軍オタ」が歪める防衛議論(前編
https://japan-indepth.jp/?p=84282
軍オタが歪める防衛議論(後編)
https://japan-indepth.jp/?p=84315
European Security & Defenceに寄稿しました。
https://euro-sd.com/2024/09/major-news/40266/jgsdf-calls-for-numerous-afvs/
東京新聞にコメントしました。
兵器向け部品の値段「見積り高めでも通る」 防衛予算増額で受注業者の利益かさ上げ 「ばらまき」と指摘も
https://www.tokyo-np.co.jp/article/352551
月刊ZAITENに寄稿しました。
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東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
海上自衛隊の潜水艦メーカーは2社も必要あるか川重の裏金問題で注目される潜水艦の実態
https://toyokeizai.net/articles/-/774627
Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました。
「敵に手の内をさらさない」という防衛省、自衛隊の「敵」は国会と納税者か
https://japan-indepth.jp/?p=83101
新聞各紙 残念な防衛関連の未検証記事
https://japan-indepth.jp/?p=82844
日本の報道の自由度が低いのは記者クラブのせい
https://japan-indepth.jp/?p=82748
次期装輪装甲車、AMV採用を検証する その2 AMVのライセンス生産によって日本の装甲車事業は壊滅する
https://japan-indepth.jp/?p=81695
次期装輪装甲車、AMV採用を検証するその1
駿馬を駄馬に落とす陸自のAMV採用
https://japan-indepth.jp/?p=81667
東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
航空専門医がいない空自に戦闘機開発はできない
やる気のある医官が次々に辞める自衛隊の内情
https://toyokeizai.net/articles/-/744651
この記事へのコメント
ご機嫌取らせるのが習わしですしね。
参考に
ビートたけし、日本の未来を憂慮「この国は将来は何で食っていくんだろう…」
https://news.yahoo.co.jp/articles/e3e1feac12f9262cf3af4f0281e82206f3635fbe
>「今、片っ方で観光、観光って言ってるけど、本当に日本は観光だけで耐えられるのかなっていうか」
まあ無理でしょうね。工業や技術に力を入れるべきでしょう。
票田の老人様の生命を守る医療従事者様に全振りしてますから。
所得の半分以上を税金と社会保険料に持っていかれる日本の基幹産業が医療ですよ。
数学も英語もデキる優秀人材の無駄遣い…日本経済をダメにしている「高すぎる医学部人気」という大問題
https://president.jp/articles/-/64030
https://jp.wsj.com/articles/how-europes-military-stacks-up-against-russia-without-u-s-support-640ee616?mod=hp_lead_pos2
どこぞのお気楽な政府や国民は全部丸投げで米国に守って貰って、自分達は後方でお手伝いだけに専念する乞食根性だからな。そりゃ真面に守る気何て起きる訳無いし、金だけふんだくって逃げ出す気満々なのは当然だよな。まあ、そうなりゃ普通にどこでも通過出来るんだから、相手にもされず放置されるだけだろうが。
大歓迎ですね。ジャーナリストの自覚がない方が助かります(呆)。
多分聞かれたまま素直に話すのでは?
「それを持ちだすことによってC-2の運用と調達を見直そうとしているのではないでしょうか。」
運用する側の隊員の方から問題点を出してくれるようだと助かるのですが。まあ命に関わるほどでは無ければ組織に忖度するかも知れませんが。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0e0263f19915150d722e007ea05c927cea843a13
アメリカちゃんと保証しろよな、海上保安庁何やってる、何の為に6500tも有る巡視船持ってるんだ、海保の長官は責任取って辞任し、大型船は全部派遣しろ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/4e2840c20567374fcbbe7d2e7c978f56f0e42327
ご参考まで。
防衛装備庁職員(研究職)/次期戦闘機の開発に携わる/年齢不問
防衛装備庁職員(研究職/主任研究官級)の募集
次期戦闘機の開発など大規模プログラムに携わる
年齢は不問/ベテラン世代での入庁者も多数活躍
dodaのWeb広告に出ていました。
リンク貼るとエラーが出るのでぐぐってください。
・・・何だかな~って気がするのは私だけ?
https://trafficnews.jp/post/530212
いやそこは3Dプリンタで部品製作でしょ、匠とかの時代じゃ無いし、今後これじゃ不味いっしょ。
やれやれさん
多分のどっかのなんちゃら重工で航空機の開発に失敗して余剰になった連中の救済策だと思うます。どっかの女子アナと同じで採用者は決まってるんだと。
大阪で拡大する中国系民泊
https://youtu.be/kwL-tGRv-bg?si=6EORJ6aHIK9lE9Pd
でも彼らは日本社会に馴染まない。どんどん日本が乗っ取られていく。中国に併合されてしまうんじゃない!
民泊は旅行者だから関係ないですよ。
定住者がどれくらい増えていくのかを調べたほうがよろしいかと。