海自輸送機の体たらく。
以下の記事は海自輸送機の稼働率に関するものです。低稼働率自体を報道することは評価する。ですがいかに記者クラブメディアの記者が専門知識がなく、ないならばそれを補う努力をしていないかの見本のような記事です。
【独自】日本を守れるか? 飛べない海自輸送機、なぜ…【きっかけ解説】
https://news.yahoo.co.jp/articles/bc9f428b6c765136cca1bac2558816f4464e76b5?page=1
>海上自衛隊はC130Rという輸送機を6機保有しています。この輸送機が故障や不具合などで1機も飛べない期間が多いことが政府関係者への取材でわかりました。
>近年6機中、1機も飛べないという状況が数週間続くことが複数回ありました。導入以来「飛べる機体を1~2機にするだけで大変な苦労をしている状況」だというんです。
>離島への定期便が欠航することもあり基地への物資補給に影響が出ています。航空自衛隊に協力を仰いだり、運用担当者が事前に飛べる数を予測し、「物資を多めに送っておく」ことで、しのいでいるといいます。
>主な原因は「機体の古さにある」といいます。そもそも、この機種の導入のきっかけは東日本大震災への対応でした。
>支援物資などの輸送のため、海自の当時の輸送機YS-11の飛行時間が急増。想定よりも耐用年数が早まったため、急きょ選定を行いアメリカ軍ですでに退役し砂漠で保管されていた空中給油機に白羽の矢をたてたのです。
>輸送型に改造して、1機およそ20億円諸経費こみで、6機約150億円で中古購入しました。航空機としては破格といえます。
海自のC-130Rは2011年の東日本大震災の補正予算の復興予算を使い、災害対処を口実にして、急遽調達されました。
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2017-01-11/2017011101_01_1.html
実はこれは当時から怪しい人間が噛んでいた、胡乱な話だったと言われていました。
>維持整備の費用がかなり高額なんです。直近ですと、2022年から5年間、およそ128億円で民間の会社と維持整備の包括的な契約を結んでいます。
>それでも、機体から多くのさびやひび割れが見つかったり機内装備の経年劣化により現場からは「直しきれない」という悲鳴があがっているそうです。
これはおかしな話だと気が付けないといけないが、取材側に知識がない。空自のC-130Hだって30年選手ですよ。基本的に同型機です。それと比べてどうなんだ、という話ですよ。なぜ海自のRがそれほどひどいのか。そこは取材すべきでしょう。
率直に申し上げれば使いものにならない、クズを掴まされたということですよ。その経緯を防衛省は明らかにすべきです。
>―新たな輸送機を買うなど、根本的な改善策はとれないのはなぜなんでしょう?
>政府関係者からは「輸送という任務が軽視されてきたのではないか」との指摘が上がっています。「ミサイルやイージス艦など、直接戦闘に用いる装備品のほうが予算が通りやすい傾向にある」というんです。
その傾向がないとはいわないが、基本的には第日本帝国海軍海上自衛隊は誤りを犯さずという無謬と隠蔽体質があるからです。黙っていればバレないんだという組織文化があります。だから問題がある事自体を認めないから対策を取ることがない。稼働率が3割のP-1も同じです。
>防衛省の今年度予算をみても概算要求に盛り込まれた戦闘機や艦船などの中で、財務省などとの折衝の結果、数が削られたのは輸送関連の船舶のみでした。輸送機をめぐっては別の懸念もあります。
別にこれは問題ない。輸送船舶は新設の部隊であり、多少減らされたところで体制に影響はない。
>C130Rの代わりとは別に、関係者によりますと石破総理は大型輸送機C17の購入の検討を防衛省に指示しました。
>C17はアメリカ製で全世界で使われてきましたが、離着陸に長い滑走路が必要で使用できる空港が限定されるとの課題が指摘されています。
>また、C17は製造が終了している機種で、関係者からは「購入当初はよくても、修理を重ねるなかでC130Rと同様に修復不能な機体も出てくるのではないか」つまり「C130Rの二の舞いになるのでは」という懸念が出ているんです。
>―このニュースで一番伝えたいことはなんですか?
>先を見据えた機種選定です。
いや、基本的な専門知識もなく取材対象に嘘をつかれてもわからないあなた方がそれをいうか?しかもC-130RとC-17の話を一緒にするのは味噌もクソも一緒です。単に中古というだけで木に竹を接ぐようような記事になっています。
中古が駄目ならばなんで我が国は自衛隊で使っていた中古の練習機を他国に供与したのでしょうか?
記者は、中古機はすべて稼働率が低いと思っているのでしょう。ですがエアラインだって中古の機体を売買していますよ。そして民間旅客機は軍用機に比べて遥かに酷使されているわけです。だから相応の査定をして、コストに合う中古を買ったりリースしたりしているわけです。かつて英空軍ですら空中給油機は民間の中古旅客機を買って改造して使っていました。そのような中古機に関する知識が記者には欠如しているのでしょう。
C-17はSTOL機能が高く、その気になれば千メートル程度の滑走路でも運用できます。そのための機体ですから。単に空自関係者の世論操作目的の発言を事実であるかのように吹聴するのは記者クラブメディアの悪いところです。
>修理を重ねるなかでC130Rと同様に修復不能な機体も出てくるのではないか
じゃあなんで空自のC-130Hの稼働率はそこまで低くなんですか?という話になります。ソースを話を頭から信じるのはリテラシーの欠如であり、記者としては落第レベルです。
航空機は何回離着陸をしたかによって寿命が異なります。例えば東京と大阪を日になんども飛ぶような機体は同じ飛行時間でも東京、パリ間を飛ぶ機体よりも痛みが激しいわけです。そういうところを精査する技術は確率されています。
そしてC-17の導入の是非はおいておいても、中古の機体を採用するのであれば、その機体の履歴や具合を事前にチェックするのは当たり前の話です。想定内の状態である機体を調達することに問題はない。更に申せば米空軍は今後も大型輸送機調達の予定はない。これから立ち上げても調達完了まで最低でも20年以上はかかるでしょう。そうであれば今後も機体サポートやアップグレードは行われるということです。
>「海上輸送群」が新設されるなど輸送に光が当たりつつありますが、島しょ部への物資輸送を滞らせないために、検討時のニーズでその場しのぎの購入をするのでなく5年、10年後も見据えた機種選定が必要ではないかと思います。
ぼくは過去何度も歴代の空幕長には輸送機のポートフォリを聞いてきましたが、あなたがた記者クラブはなにかやってきたのか?あるいはぼくの質問の後追いの取材をしてきたのかと聞きたくなります。
別に新聞やテレビが専門記者と同じ視線である必要はありませんが、防衛省や自衛隊を取材するならば最低限の知識と教養は必要なはずです。
ところが記者クラブは自分たち意外の媒体やフリーランスを排除して来たので、そのような専門記者のアクセスを阻害してきました。自分たちが国民の知る権利の敵であることを自覚すべきです。
それから防衛省は主要装備の稼働率を公開すべきです。実際の調査は会計検査院の人員を強化して任せたほうがいいかもしれません。
同盟国の米国はやっていることです。
公開するデメリットよりも、公開しないデメリットが大きい。無敵皇軍のプロパガンダしかやっていないから、国民は自衛隊に過剰な信頼を寄せている。有事になったら実は役に立ちませんでした、では大問題です。
ですから稼働率やミッション達成率、飛行時間あたりコストなどの公開と同時に、問題があればそれはどこに問題があるのかをきちんと分析してい公開するべきです。
何かというと防衛省は「手の内を明かさない」といいますが、明かさないデメリットの方が圧倒的に大きい。
こういう基本的なデータを国会や納税者に示さずに、防衛費だけ上げろというのは詐欺みたいなものです。
同盟国がやっていることをなぜできないのか?
日本政府や防衛省は同盟国は間抜けで、保安体制がなっていなからだ、と思っているのでしょうか。
Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました。
防衛省、陸自用汎用無人機開発へ
https://japan-indepth.jp/?p=87091
ES&D誌に寄稿しました。
Japanese MoD initiates project to develop VTOL UAV for ground forces
https://euro-sd.com/2025/04/major-news/43491/japan-mod-to-develop-vtol-uav/
Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました。
高コスト・低品質な国産戦闘服:自衛隊装備調達の問題と改革の必要性
https://japan-indepth.jp/?p=86904
石破首相のC-17導入発言の真意
https://japan-indepth.jp/?cat=38
ES&D誌に寄稿しました。
Japan orders 17 Boeing CH-47 Block II Chinook helicopters
https://euro-sd.com/2025/02/major-news/42595/japan-orders-17-ch-47-block-ii/
過去の著作の電子版が発売になりました。
『ル・オタク フランスおたく物語』
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DY1PJ1YL/
『弱者のための喧嘩術』
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DY1L9SPW/

防衛破綻 - 清谷 信一

専守防衛 - 清谷 信一
Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました。
日本の国会議員は文民統制を理解していない
https://japan-indepth.jp/?p=86366
日本の装甲車事業は日本製鋼所と防衛省が潰す
https://japan-indepth.jp/?p=86042
補正予算という麻薬が将来の国民を蝕んでいる
https://japan-indepth.jp/?p=85936
海自の無人機、MQ-9Bの調達とインド軍の調達の違い
https://japan-indepth.jp/?p=85823
European Security & Defenceに以下の記事を寄稿しました。
Japanese MoD selects Beechcraft T-6C as the JASDF’s new primary trainer
https://euro-sd.com/2024/12/major-news/41765/japan-selects-t-6c-for-jasdf/
Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました。
航空自衛隊 次期初等練習機選定は審査が僅か一ヶ月で試乗もなし
https://japan-indepth.jp/?p=85525
月刊「紙の爆弾」12月号に以下の記事を寄稿しました。
税金を浪費して欠陥機を導入防衛費「GDP比2%」無駄遣いの全実態
![紙の爆弾 2024年12月号 [雑誌] - 鹿砦社](https://m.media-amazon.com/images/I/51Z-pY35W4L._SL500_.jpg)
紙の爆弾 2024年12月号 [雑誌] - 鹿砦社
Merkmal(メルクマール)に以下の記事を寄稿しました。
自衛隊「職務中の死亡事故」はなぜ止まらないのか?4月のヘリ墜落で8人死亡、背後に潜む人災の実態とは
https://merkmal-biz.jp/post/77927
Japan in depthに以下の記事を寄稿しました。
新聞テレビが報じない自民党の防衛費GDP比2パーセント公約の撤回
https://japan-indepth.jp/?p=84903
Merkmal(メルクマール)に以下の記事を寄稿しました。
航空自衛隊のT-7後継機取得 「官製談合」疑惑が再燃するなか、透明な入札は実現できるのか?
https://merkmal-biz.jp/post/77504/2
東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
「自衛隊員の手榴弾事故」現状の対策は不十分な訳
旧式の危険な手榴弾が訓練でも使用されている
https://toyokeizai.net/articles/-/831217
Merkmal(メルクマール)に以下の記事を寄稿しました。
率直に言う 陸上自衛隊の戦車は「全廃」すべきだ
https://merkmal-biz.jp/post/77045
「石破首相 = 軍事オタク」は本当か? 防衛知識ゼロの他政治家が国を守れるのか? 石破氏を長年知るジャーナリストが“真実”を語る
https://merkmal-biz.jp/post/76790
月刊軍事研究に「ユーロサトリでみた最新MBTの方向性」を寄稿しました。
![軍事研究 2024年 11 月号 [雑誌]](https://m.media-amazon.com/images/I/61Z1LfmYXKL._SL500_.jpg)
軍事研究 2024年 11 月号 [雑誌]
Japan In Depthに以下の記事を寄稿しました。
防衛省、ベトナムに「資材運搬車」を提供
https://japan-indepth.jp/?p=84403
「軍オタ」が歪める防衛議論(前編
https://japan-indepth.jp/?p=84282
軍オタが歪める防衛議論(後編)
https://japan-indepth.jp/?p=84315
European Security & Defenceに寄稿しました。
https://euro-sd.com/2024/09/major-news/40266/jgsdf-calls-for-numerous-afvs/
東京新聞にコメントしました。
兵器向け部品の値段「見積り高めでも通る」 防衛予算増額で受注業者の利益かさ上げ 「ばらまき」と指摘も
https://www.tokyo-np.co.jp/article/352551
月刊ZAITENに寄稿しました。
https://www.zaiten.co.jp/latest/
東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
海上自衛隊の潜水艦メーカーは2社も必要あるか川重の裏金問題で注目される潜水艦の実態
https://toyokeizai.net/articles/-/774627
Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました。
「敵に手の内をさらさない」という防衛省、自衛隊の「敵」は国会と納税者か
https://japan-indepth.jp/?p=83101
新聞各紙 残念な防衛関連の未検証記事
https://japan-indepth.jp/?p=82844
日本の報道の自由度が低いのは記者クラブのせい
https://japan-indepth.jp/?p=82748
次期装輪装甲車、AMV採用を検証する その2 AMVのライセンス生産によって日本の装甲車事業は壊滅する
https://japan-indepth.jp/?p=81695
次期装輪装甲車、AMV採用を検証するその1
駿馬を駄馬に落とす陸自のAMV採用
https://japan-indepth.jp/?p=81667
東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
航空専門医がいない空自に戦闘機開発はできない
やる気のある医官が次々に辞める自衛隊の内情
https://toyokeizai.net/articles/-/744651
【独自】日本を守れるか? 飛べない海自輸送機、なぜ…【きっかけ解説】
https://news.yahoo.co.jp/articles/bc9f428b6c765136cca1bac2558816f4464e76b5?page=1
>海上自衛隊はC130Rという輸送機を6機保有しています。この輸送機が故障や不具合などで1機も飛べない期間が多いことが政府関係者への取材でわかりました。
>近年6機中、1機も飛べないという状況が数週間続くことが複数回ありました。導入以来「飛べる機体を1~2機にするだけで大変な苦労をしている状況」だというんです。
>離島への定期便が欠航することもあり基地への物資補給に影響が出ています。航空自衛隊に協力を仰いだり、運用担当者が事前に飛べる数を予測し、「物資を多めに送っておく」ことで、しのいでいるといいます。
>主な原因は「機体の古さにある」といいます。そもそも、この機種の導入のきっかけは東日本大震災への対応でした。
>支援物資などの輸送のため、海自の当時の輸送機YS-11の飛行時間が急増。想定よりも耐用年数が早まったため、急きょ選定を行いアメリカ軍ですでに退役し砂漠で保管されていた空中給油機に白羽の矢をたてたのです。
>輸送型に改造して、1機およそ20億円諸経費こみで、6機約150億円で中古購入しました。航空機としては破格といえます。
海自のC-130Rは2011年の東日本大震災の補正予算の復興予算を使い、災害対処を口実にして、急遽調達されました。
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2017-01-11/2017011101_01_1.html
実はこれは当時から怪しい人間が噛んでいた、胡乱な話だったと言われていました。
>維持整備の費用がかなり高額なんです。直近ですと、2022年から5年間、およそ128億円で民間の会社と維持整備の包括的な契約を結んでいます。
>それでも、機体から多くのさびやひび割れが見つかったり機内装備の経年劣化により現場からは「直しきれない」という悲鳴があがっているそうです。
これはおかしな話だと気が付けないといけないが、取材側に知識がない。空自のC-130Hだって30年選手ですよ。基本的に同型機です。それと比べてどうなんだ、という話ですよ。なぜ海自のRがそれほどひどいのか。そこは取材すべきでしょう。
率直に申し上げれば使いものにならない、クズを掴まされたということですよ。その経緯を防衛省は明らかにすべきです。
>―新たな輸送機を買うなど、根本的な改善策はとれないのはなぜなんでしょう?
>政府関係者からは「輸送という任務が軽視されてきたのではないか」との指摘が上がっています。「ミサイルやイージス艦など、直接戦闘に用いる装備品のほうが予算が通りやすい傾向にある」というんです。
その傾向がないとはいわないが、基本的には第日本帝国海軍海上自衛隊は誤りを犯さずという無謬と隠蔽体質があるからです。黙っていればバレないんだという組織文化があります。だから問題がある事自体を認めないから対策を取ることがない。稼働率が3割のP-1も同じです。
>防衛省の今年度予算をみても概算要求に盛り込まれた戦闘機や艦船などの中で、財務省などとの折衝の結果、数が削られたのは輸送関連の船舶のみでした。輸送機をめぐっては別の懸念もあります。
別にこれは問題ない。輸送船舶は新設の部隊であり、多少減らされたところで体制に影響はない。
>C130Rの代わりとは別に、関係者によりますと石破総理は大型輸送機C17の購入の検討を防衛省に指示しました。
>C17はアメリカ製で全世界で使われてきましたが、離着陸に長い滑走路が必要で使用できる空港が限定されるとの課題が指摘されています。
>また、C17は製造が終了している機種で、関係者からは「購入当初はよくても、修理を重ねるなかでC130Rと同様に修復不能な機体も出てくるのではないか」つまり「C130Rの二の舞いになるのでは」という懸念が出ているんです。
>―このニュースで一番伝えたいことはなんですか?
>先を見据えた機種選定です。
いや、基本的な専門知識もなく取材対象に嘘をつかれてもわからないあなた方がそれをいうか?しかもC-130RとC-17の話を一緒にするのは味噌もクソも一緒です。単に中古というだけで木に竹を接ぐようような記事になっています。
中古が駄目ならばなんで我が国は自衛隊で使っていた中古の練習機を他国に供与したのでしょうか?
記者は、中古機はすべて稼働率が低いと思っているのでしょう。ですがエアラインだって中古の機体を売買していますよ。そして民間旅客機は軍用機に比べて遥かに酷使されているわけです。だから相応の査定をして、コストに合う中古を買ったりリースしたりしているわけです。かつて英空軍ですら空中給油機は民間の中古旅客機を買って改造して使っていました。そのような中古機に関する知識が記者には欠如しているのでしょう。
C-17はSTOL機能が高く、その気になれば千メートル程度の滑走路でも運用できます。そのための機体ですから。単に空自関係者の世論操作目的の発言を事実であるかのように吹聴するのは記者クラブメディアの悪いところです。
>修理を重ねるなかでC130Rと同様に修復不能な機体も出てくるのではないか
じゃあなんで空自のC-130Hの稼働率はそこまで低くなんですか?という話になります。ソースを話を頭から信じるのはリテラシーの欠如であり、記者としては落第レベルです。
航空機は何回離着陸をしたかによって寿命が異なります。例えば東京と大阪を日になんども飛ぶような機体は同じ飛行時間でも東京、パリ間を飛ぶ機体よりも痛みが激しいわけです。そういうところを精査する技術は確率されています。
そしてC-17の導入の是非はおいておいても、中古の機体を採用するのであれば、その機体の履歴や具合を事前にチェックするのは当たり前の話です。想定内の状態である機体を調達することに問題はない。更に申せば米空軍は今後も大型輸送機調達の予定はない。これから立ち上げても調達完了まで最低でも20年以上はかかるでしょう。そうであれば今後も機体サポートやアップグレードは行われるということです。
>「海上輸送群」が新設されるなど輸送に光が当たりつつありますが、島しょ部への物資輸送を滞らせないために、検討時のニーズでその場しのぎの購入をするのでなく5年、10年後も見据えた機種選定が必要ではないかと思います。
ぼくは過去何度も歴代の空幕長には輸送機のポートフォリを聞いてきましたが、あなたがた記者クラブはなにかやってきたのか?あるいはぼくの質問の後追いの取材をしてきたのかと聞きたくなります。
別に新聞やテレビが専門記者と同じ視線である必要はありませんが、防衛省や自衛隊を取材するならば最低限の知識と教養は必要なはずです。
ところが記者クラブは自分たち意外の媒体やフリーランスを排除して来たので、そのような専門記者のアクセスを阻害してきました。自分たちが国民の知る権利の敵であることを自覚すべきです。
それから防衛省は主要装備の稼働率を公開すべきです。実際の調査は会計検査院の人員を強化して任せたほうがいいかもしれません。
同盟国の米国はやっていることです。
公開するデメリットよりも、公開しないデメリットが大きい。無敵皇軍のプロパガンダしかやっていないから、国民は自衛隊に過剰な信頼を寄せている。有事になったら実は役に立ちませんでした、では大問題です。
ですから稼働率やミッション達成率、飛行時間あたりコストなどの公開と同時に、問題があればそれはどこに問題があるのかをきちんと分析してい公開するべきです。
何かというと防衛省は「手の内を明かさない」といいますが、明かさないデメリットの方が圧倒的に大きい。
こういう基本的なデータを国会や納税者に示さずに、防衛費だけ上げろというのは詐欺みたいなものです。
同盟国がやっていることをなぜできないのか?
日本政府や防衛省は同盟国は間抜けで、保安体制がなっていなからだ、と思っているのでしょうか。
Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました。
防衛省、陸自用汎用無人機開発へ
https://japan-indepth.jp/?p=87091
ES&D誌に寄稿しました。
Japanese MoD initiates project to develop VTOL UAV for ground forces
https://euro-sd.com/2025/04/major-news/43491/japan-mod-to-develop-vtol-uav/
Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました。
高コスト・低品質な国産戦闘服:自衛隊装備調達の問題と改革の必要性
https://japan-indepth.jp/?p=86904
石破首相のC-17導入発言の真意
https://japan-indepth.jp/?cat=38
ES&D誌に寄稿しました。
Japan orders 17 Boeing CH-47 Block II Chinook helicopters
https://euro-sd.com/2025/02/major-news/42595/japan-orders-17-ch-47-block-ii/
過去の著作の電子版が発売になりました。
『ル・オタク フランスおたく物語』
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DY1PJ1YL/
『弱者のための喧嘩術』
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DY1L9SPW/

防衛破綻 - 清谷 信一

専守防衛 - 清谷 信一
Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました。
日本の国会議員は文民統制を理解していない
https://japan-indepth.jp/?p=86366
日本の装甲車事業は日本製鋼所と防衛省が潰す
https://japan-indepth.jp/?p=86042
補正予算という麻薬が将来の国民を蝕んでいる
https://japan-indepth.jp/?p=85936
海自の無人機、MQ-9Bの調達とインド軍の調達の違い
https://japan-indepth.jp/?p=85823
European Security & Defenceに以下の記事を寄稿しました。
Japanese MoD selects Beechcraft T-6C as the JASDF’s new primary trainer
https://euro-sd.com/2024/12/major-news/41765/japan-selects-t-6c-for-jasdf/
Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました。
航空自衛隊 次期初等練習機選定は審査が僅か一ヶ月で試乗もなし
https://japan-indepth.jp/?p=85525
月刊「紙の爆弾」12月号に以下の記事を寄稿しました。
税金を浪費して欠陥機を導入防衛費「GDP比2%」無駄遣いの全実態
![紙の爆弾 2024年12月号 [雑誌] - 鹿砦社](https://m.media-amazon.com/images/I/51Z-pY35W4L._SL500_.jpg)
紙の爆弾 2024年12月号 [雑誌] - 鹿砦社
Merkmal(メルクマール)に以下の記事を寄稿しました。
自衛隊「職務中の死亡事故」はなぜ止まらないのか?4月のヘリ墜落で8人死亡、背後に潜む人災の実態とは
https://merkmal-biz.jp/post/77927
Japan in depthに以下の記事を寄稿しました。
新聞テレビが報じない自民党の防衛費GDP比2パーセント公約の撤回
https://japan-indepth.jp/?p=84903
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航空自衛隊のT-7後継機取得 「官製談合」疑惑が再燃するなか、透明な入札は実現できるのか?
https://merkmal-biz.jp/post/77504/2
東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
「自衛隊員の手榴弾事故」現状の対策は不十分な訳
旧式の危険な手榴弾が訓練でも使用されている
https://toyokeizai.net/articles/-/831217
Merkmal(メルクマール)に以下の記事を寄稿しました。
率直に言う 陸上自衛隊の戦車は「全廃」すべきだ
https://merkmal-biz.jp/post/77045
「石破首相 = 軍事オタク」は本当か? 防衛知識ゼロの他政治家が国を守れるのか? 石破氏を長年知るジャーナリストが“真実”を語る
https://merkmal-biz.jp/post/76790
月刊軍事研究に「ユーロサトリでみた最新MBTの方向性」を寄稿しました。
![軍事研究 2024年 11 月号 [雑誌]](https://m.media-amazon.com/images/I/61Z1LfmYXKL._SL500_.jpg)
軍事研究 2024年 11 月号 [雑誌]
Japan In Depthに以下の記事を寄稿しました。
防衛省、ベトナムに「資材運搬車」を提供
https://japan-indepth.jp/?p=84403
「軍オタ」が歪める防衛議論(前編
https://japan-indepth.jp/?p=84282
軍オタが歪める防衛議論(後編)
https://japan-indepth.jp/?p=84315
European Security & Defenceに寄稿しました。
https://euro-sd.com/2024/09/major-news/40266/jgsdf-calls-for-numerous-afvs/
東京新聞にコメントしました。
兵器向け部品の値段「見積り高めでも通る」 防衛予算増額で受注業者の利益かさ上げ 「ばらまき」と指摘も
https://www.tokyo-np.co.jp/article/352551
月刊ZAITENに寄稿しました。
https://www.zaiten.co.jp/latest/
東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
海上自衛隊の潜水艦メーカーは2社も必要あるか川重の裏金問題で注目される潜水艦の実態
https://toyokeizai.net/articles/-/774627
Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました。
「敵に手の内をさらさない」という防衛省、自衛隊の「敵」は国会と納税者か
https://japan-indepth.jp/?p=83101
新聞各紙 残念な防衛関連の未検証記事
https://japan-indepth.jp/?p=82844
日本の報道の自由度が低いのは記者クラブのせい
https://japan-indepth.jp/?p=82748
次期装輪装甲車、AMV採用を検証する その2 AMVのライセンス生産によって日本の装甲車事業は壊滅する
https://japan-indepth.jp/?p=81695
次期装輪装甲車、AMV採用を検証するその1
駿馬を駄馬に落とす陸自のAMV採用
https://japan-indepth.jp/?p=81667
東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
航空専門医がいない空自に戦闘機開発はできない
やる気のある医官が次々に辞める自衛隊の内情
https://toyokeizai.net/articles/-/744651
この記事へのコメント
我が国を代表する大手メディアって、防衛ネタとなると途端に、この体たらくですよね(^_^;。で、防衛省自衛隊の装備を見せられてスゲースゲーの大合唱w。
砲台と砲身が角張った形状です😲
https://x.com/HNlEHupY4Nr6hRM/status/1909915324662903071
期待半分、不安半分...って所でしょうか(>_<)。砲塔自体も、周りの乗員と比べても、かなりコンパクトというか海保の40ミリ砲塔とかと、あまり変わらないサイズですかね。
https://www.twz.com/air/every-marine-a-drone-pilot-individual-lethality-to-go-from-meters-to-kilometers
嘗て剣や槍が鉄砲に変わったように、ライフルもドローンによる遠距離攻撃に変わって行くのだろうか?狙撃兵なんか真っ先に変えられるかも。ライフルマンがドローンマンになる日も近い?
そこまで取材する能力が無いのでしょうね。
まあ暴露?してくれただけマシみたいなもので。
それともC17買わせない自爆攻撃?(笑)。
単装砲のターレットみたいに作ったんですね。
個人的には全く期待していませんが。
火薬も詰めない、誘導装置もない弾だけを高速で飛ばしてもねえ。
至近距離でないと使えないでしょう。
空自の輸送隊は暇をもて余してるでしょうから、離島輸送くらい任せても問題ないかと。
訓練の一貫にもなります。
後はPKOや邦人保護にC-17を少数調達すれば良い。
ただアメリカ製よりも、C-295の方が無難に思えるのだが。
にしてもよく10ウン年も隠し通せたもんだ。
フツーの良心ある人間がいる組織ならとうに問題として取り上げてるはずなのにね。
まぁ人間、ハブられたりイジメられたり日銭がゼロになるのは嫌ですから、◯◯みたいな組織でも忠義立て(盲従)してしまうんでしょうね。
ミスター君
今日は調子いいですね?
くだらないまとめサイトのコピペではなく、曲がりなりにも自分の頭で考えて提案されてて、何よりです。
>海自の離島への輸送任務は空自に移管し、海自のR型、空自のH型は全て退役し、J型に統一すべき。
>空自の輸送隊は暇をもて余してるでしょうから、離島輸送くらい任せても問題ないかと。
>訓練の一貫にもなります。
空自の輸送隊が暇を持て余してる?
空自内の輸送業務もしてるし、陸自の空挺降下訓練支援もしてるし、最近はミャンマーに緊急空輸行ってるのは御存知ないですかな?
あと彼らも海自の尻拭いで仕事倍増なんか嫌でしょう。
別に海自の輸送隊は廃止せず、空自も海自もJ型一律更新でいいじゃないんですか。
海自のc130が飛ばなくても輸送艦もあるし、何か困ってるとは思えませんけどね。
ジェット>プロペラ(ヘリ)と、なっているからと昔CH-47のパイロットから聞いた話。
間違ってたら御免。
海自C-130R体験搭乗 自衛隊三重地方協力本部
https://www.mod.go.jp/pco/mie/post-7905/
さすがに故障で飛びませんじゃ物笑いにもならないから、オーバーホールしてでも稼働状態に持ち込むんだろうか。
さながら、どこぞの警察ロボットアニメみたいだ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e4dcfce01f3784eaa7e8df3bcc49ec2dc92b1f25
スペイン航空宇宙軍向け初号機は、イベリア航空(IBE/IB)が運航していたA330-200をマドリード州ヘタフェにあるエアバスの改修センターでMRTT仕様へ改修したもので、スペイン国防省が2021年に取得を決定した3機のうちの1機。ホース・アンド・バスケット方式の空中給油装置を搭載し、18時間を超える滞空性能と1万6000キロの航続距離を備える。
海自の調達担当の方、スペインに留学しては?
新品に拘る様では、国家予算を食い尽くす蝗軍ですな。(呆)
次は上手くやってくれれば良しとすべきでしょう。
国産病を発症されるより万倍マシですよ。
https://www.kanaloco.jp/news/social/entry-37597.html
海上自衛隊横須賀地方総監部は15日、乗員宿泊所に駐輪されていた自転車を盗んだとして、護衛艦「てるづき」の男性1等海士を停職6日の懲戒処分にした、と発表した。
総監部によると、1等海士は7月2日午前5時45分ごろ、横浜市内にある三菱重工業横浜工場内の乗員宿泊所の駐輪場で、他の艦船に所属する男性隊員所有の無施錠の自転車を盗んだ。1等海士はてるづきに出勤するために使ったといい、「遅刻する可能性があると思った」と話している。
総監部によると、てるづきは当時、工場で修理しており、乗員は宿泊所で寝泊まりしていた。